「監督さんはこんな映画しか作れない自分に悪態をついている」辻占恋慕 PAK UNTIKさんの映画レビュー(感想・評価)
監督さんはこんな映画しか作れない自分に悪態をついている
プロ歌手を目指しながら、思い込みだけ強くて才能がなく努力もしない「ゆべし」と、これを献身的に支える、努力はするけれど能力のない「信太」の出会いと別れを描いた「痛い」筋書きです。「努力をすれば必ず報われる」などというような偽善的な脚本になっていないのが救いです。
でも、これを演じる役者さんはすごいなと思います。
映画の最後で「信太」役も兼ねた監督さんが、マイクの前で長々と悪態をつくシーンがありますが、あれはチャップリンの「独裁者」のパクりでしょうか。それにしては品がない。
最初は監督さんの怒りが分かりませんでしたが、長々と悪態を聞いている内にピンときました。
監督さんはこんな映画しか作れない自分に悪態をついているのだと
札幌での上映期間は一週間ぐらいでした。最終日に見に行きましたが、平日の夜だったので観客は数人(片手)、映画館の経営が苦しいはずです。
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