「やっぱりキースのベース!最高!」ロックン・ロール・サーカス osmtさんの映画レビュー(感想・評価)
やっぱりキースのベース!最高!
4Kレストアなので、もうちょい改善されたかと思っていたが、昔ビデオで観たのと画質は殆ど変わってなかった。
とはいえ、やはりデカい音とデカいスクリーンは全然違う。
あのド迫力のキース・ムーンや、Dirty Mac のカッコよさ!
当然ながら自宅で観るのと大違い。
低音までグイグイ響いてくる。
Dirty Mac でのキース・リチャーズのベース、本当にカッコイイ。
この頃リリースしたばかりのアルバム“Beggars Banquet”1曲目の“Sympathy for the devil”も、あのベースラインはキースが弾いていたが、本当にグルービーで最高。
“Sympathy for the devil”は、このプログラムのクライマックスでも演奏されるが、ここでは勿論キースはギターを担当。
あのベースのリフをキースがギターで弾くヴァージョンは、半年後のHyde Parkでのコンサート(ブライアン・ジョーンズ追悼)ラストでは最高にカッコよかったが、ここでの演奏はそれほどでもない。
しかし「ロックンロールとサーカスの融合」というアイデアだったのに、なんでデカいテントの中で演らなかったかね?
サーカスの出し物もロックとは全くリンクせず盛り上がりにも欠け、なんともイマイチ。
まあ、所詮はテレビ番組の企画なので、製作側としては視聴率が取れ、無事終了なら、それでOKということだったか。
あと、スクリーン上映の大画面における一番の欠点は、あの頃のミックの顔のアップ…
アレはちょっとキツイ…
一応お蔵入りになった理由は、Whoの圧倒的なパフォーマンスにストーンズが霞んでしまった為らしいが、実際のところは、あのアップの顔を見て、自分でも「キツイなぁ〜」と思ったのかもしれない。
そして歌詞の翻訳もイマイチ。
昔からの日本版レコードの翻訳そのまんまかもしれないが、ありゃセンスないわ。
今回はアップデートを少し期待してたが残念。
そしてアップデートといえば、完パケでカットされていたマリアンヌ・フェイスフルの”Sister Morphine”ひょっとしたら今回は入っているのかな?と淡い期待をしていたが、残念ながら元のまんま。
しかし、やっぱり Dirty Mac は、もうちょっと演って欲しかった。
クリームの”Sunshine of Your Love”なんか、ジャック・ブルースのパートをジョンが歌ってもキマったと思うけどなあ。
やはり、あのバンドは色々と妄想してしまう。