スイート・マイホームのレビュー・感想・評価
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最近観た映画で一番怖い。
子供には何も起きるな、と祈りながら観た
齊藤工が監督としてもこれまで才能を見せてきた彼らしく、ひねりの利いたスリラーです。
小説現代長編新人賞を受賞し、話題となった神津凛子によるベストセラー小説が原作。
監督を務めるのは、俳優であり映画マニアの齊藤工。監督としてもこれまで才能を見せてきた彼らしく、ひねりの利いたスリラーです。
実力派俳優陣によって 「家」 を中心に様々な思惑と怪異が スリリングに折り重なる、これまでの常識を覆すホラー・ミステリー作品が誕生しました。
極寒の地・長野県に住むスポーツインストラクターの清沢賢二(窪田正孝)は、愛する妻ひとみ(蓮佛美沙子)と幼い娘たちのために念願の一軒家を購入します。“まほうの家”と謳われたその住宅の地下には、巨大な暖房設備があり、家全体を温めてくれるという設計でした。
理想のマイホームを手に入れ、充実を噛みしめながら新居生活をスタートさせた清沢一家でしたが、その温かい幸せは、ある不可解な出来事をきっかけに身の毛立つ恐怖へと転じていきます。
差出人不明の脅迫メール、地下に魅せられる娘、赤ん坊の瞳に映り込んだ「何か」に戦慄する妻、監視の目に怯えて暮らす実家の兄、周囲で起きる関係者たちの変死事件。そして蘇る、賢二の隠された記憶。その「家」 には何があるのか、それとも何者かの思惑なのか。
最後に一家が辿り着いた驚愕の真相とは?
先ずは『パラサイト 半地下の家族』のように、マイホームの中に何かいるかもしれないという恐怖感の小出しな演出がよかったです。そして信頼していた住宅会社の担当営業の本田(奈緒)に相談しようとするものの、本田は新居の完成後退職し、失踪してしまうのです。この本田が抱えていた過去と理想のマイホームへの異常な執着が、本作と終盤大きく関わってきます。本田のギャップの大きさもポイントになります。日常に潜む恐怖を丁寧に描き、驚きの結末まで緊張感を失わない演出力はなかなかのもの。 夢にまで見た理想のマイホームを手に入れた主人公一家が辿る結末には、ゾッとすることでしょう。そして恐怖のために徐々に壊れていく主人公の妻の存在が切なく心に残ります。
この家は、主人公が自ら求めた「まほうの家」です。「もしも本当に魔法があるとしたら戻りたい。帰りたい」という主人公の心のつぶやきは、十分納得できるものでした。
但し本作のような怪現象を引き起こしたのは、妻に隠れて不倫をしていた賢二にも責任があるのではないかと、突っ込みたくもなります。
妻への後ろめたい思いを抱きながらも表向きは“理想の家族”を保とうとする夫を、窪田正孝が好演しています。特にマイホームに住む魔物を探して、住宅の地下に行くシーンでは、閉所恐怖症の賢二が発作を起こしてもがくところを迫真の演技で、恐怖感を見せつけてくれました。
救いがない
なかなかタイミングが合わなかったが、公開終了直前になんとか観賞。
悪魔の棲む家のような心霊ホラーを想定していたが、
かなり早い段階でそれを匂わせたサイコサスペンスではないか、
だとすれば犯人はあの人しかいないという見当が付いてしまう。
そして、結果その通りでかなり淡々と平坦に話が進んだ印象。
そこに怖さや驚きはほぼなかった。
スマートハウスでありながら、雰囲気は江戸川乱歩で昭和の香りがした。
窪田君の不倫はもちろん、犯人の目星が付いてからの対応もぐだぐだで、
頭の中には???が散乱した。
ラストも何の救いもなく、次作に続くわけでもなく、???でしかない。
怖い話だけど…
おそらく、監督自身が語っていたことだが、アップのカットを多用したこ...
おそらく、監督自身が語っていたことだが、アップのカットを多用したことで、彼の意に反して平板な印象を与えることになった。モデルハウス、この日本家屋の撮影がまずい。建築基準法で地下室といっても納戸扱いというセリフは笑えた。地下室をきちんと撮影してしまっているので、奥行きや陰影がわかりすぎるのだ。リアルサイズの日本家屋の地下室(納戸)は、怖さの演出とは程遠く、狭さを映し出していることで原作の内容から外れていく。天井裏も、なぜか明るく撮影。子供の頃押し入れや天袋を覗き込んだ時の怖さを感じたことのある人は多いはず。暗さが底なしの深淵に感じられるところからくる恐れ。それは再現できずに映像が進行していく。空間のスケールって、個人の身体スケールや視覚的なスケール、イメージの中のスケールといくつか積層して把握され、その重なりの度合いやズレから、不思議さや恐れといった感情が表出するものだが、監督はそんなことはつゆ知らずといった感じ。全体の演出のぎこちなさが目立った作品だった。
確かに、そこらじゅうに…。
寒い家に住む家族が、まほうの家の異名を持つ暖かい家を購入‼
…だがその家に住んで以来賢二のまわりでは不可解な事件が続いていき…といった物語。
序盤から不穏な雰囲気。大人しい青年の賢二だが、実はよろしくない秘密を抱えていたり、登場する人物は皆揃いも揃ってどこか怪しげ。
ワタクシ、間取りフェチなのに加え不気味な地下室とか凄い好みだし、ホラーテイスト満載のサスペンスでミステリーな展開も垂涎モノ。
度重なるミスリードもあり、この現象は霊的なものか?或いは誰かが…と考えながら観ることができるのも楽しい。お寿司よりもうどんって…なんて良い子なのかしら。
そんなこんなで、それぞれの人物が抱える過去の問題にも思いを馳せながら、重厚な物語が進んで行くは良いが…好みの雰囲気とは言えあまりにも同じテンションで進んで行くので、中盤からちょっとダレちゃったかも。
加えて、そこからの急すぎる展開も少し気になったかな。。手っ取り早く話を進める為なのか、社員の情報あり得ないくらいぶちまけますねwあと、狭い所がダメで地下ではああなっちゃたのに…上だと平気なの…?
全体を通し、怖さもあったし何だかんだ騙してくれたし、惜しいところも多かったけど、それだけに総じてかなり楽しめた作品だった。
「サスペンス好き」
観た人にしかわからない、役者の使い方が贅沢な作品
ファーストカットが笑顔の奈緒さん
あな番での怪演で、笑顔の奈緒さんがすっかり怖くなった私。しかしイメージ?を崩すかのように、最近はあの笑顔のままの作品が多く、バラエティでも楽しく見れるようになった。
果たして今回は、、
昨日春に散るを観たわたしにとって二作連続の窪田正孝さん。
全く違うキャラクターを見事に演じている。
彼のすごさは演じている感じが全くないところでセリフも本当にスムーズ。
絵に描いたような良妻賢母の連佛さん。
いい伏線でした。
まほうの家なんて怪しい宗教的な名前、地下室、完全電化、子供のため?の監視システム。
どんどん不気味さが増す。
平穏な日常が気がつくとホラーの世界へ
少し間延び感があったが、単なるホラーでは終わらない表現で面白かった。
エンドロールのあとにも映像あり。
良作だと
1ヶ月前程、雨月さんの「変な家」の映画化が決まった時、このスイートマイホームの事も知った。家ブームなのかなぁと思いつつ、斎藤工さんの監督なので、期待していた。
公開週には仕事の関係で行かれず、今日になったが、いつもの映画館では上映なし。隣の町の映画館は歯医者の時間に被ってしまい、ちょっと遠い映画館に観に行来ました。
先週は1日何回かの上映があったけど、今週はどこも1日1回になっていた。
そのため夕方17:30からの上映。お客さんがなんと、自分を含めて2人。30分程でカップルがきて4人だった…
内容は良かった。
案外犯人がわからなかった。
エンドロールで福山雅治さんの名前発見。
竹中直人さんの名前もあったような気がしたけど、見間違いかな?
だれが、どこに。
2023年。齊藤工監督。長野県松本のスポーツジムで働く男は妻と小さな娘と三人暮らし。マイホーム購入を機に身の回りで殺人事件が連続して起こり、妻は「家の中に誰かがいる」と言い出して、、、という話。
浮気をしていた主人公は浮気相手が脅迫されることで周囲に対して疑心暗鬼になっていくが、さらに、自身が過去の父親にまつわる記憶を失っていて閉所恐怖症になっているため、自らの精神の健全性に自信がない。また、作中には誰かに監視されていると思い込んで社会生活ができなくなっている主人公の兄がいて、いたるところから見られているから気をつけろと主人公を注意する。すると、家の中にいる誰か、とは主人公や周囲の人間の無意識的な何かだったり、妄想だったりするのではないかという想定、つまり、心の中の問題なのではないかという想定がはたらく(一人で家に残る妻は心配が嵩じてそう言いだしているのでやはり心の問題と思われる)。しかし一方で、妄想とは全く関係ない他人の子供が幽霊を見たり、実際に赤ちゃんがさらわれそうになったりもするので、その誰かは心の中とは関係なく存在する怨念とか祟りとかの霊的なものか、または物理的に存在する人間なのではないかとも思わせられる。本作では、これらすべての「誰か」候補がひとつにしぼりこまれないまま重なり合っている。無意識的なものや霊的なものは地下で顕れ、人間は屋根裏に隠れている。最後の妻の様子も含めて、「真犯人」が目的をもって行動していました、では説明できない細部がたくさんある。人間であり、無意識であり、幽霊である「誰か」。
山場で包丁で人を刺すシーンがある。主人公の過去の記憶とも関連している山場なので、ここをどう撮るのかを映画に詳しい齊藤監督が考えなかったはずがないが、やや粗雑に扱われた印象は否めない。
上品かつ上質な恐怖
マイホームを購入して絵に描いたような幸せな家庭に不穏な影が入り込んでくる。
何かに憑かれていく、壊れていくようすが、魔法の家の地下室の暖房の音(最初、隣のスクリーンで上映してる映画の音が漏れ聞こえてるのかと思った、それほど不快な音)と共鳴しつつ実に良く描かれている。
何でもありのハリウッド作品、何でも説明しちゃう邦画、グロくて胸熱な韓国映画、最近の映画を観慣れた目には物足りなく感じるかもしれないが、良くも悪くも齊藤工の品の良さが出ているんだと思う。
派手さはないけれども確かなキャスト、多分スタッフにもそういった人たちが集まっているんだろう。
気を衒うことのない齊藤工の真面目な演出、誠実な映画作り。これからも俳優業とともにコンスタントに作品を作り続け続けてほしい。
メジャーな製作会社さんへ。
かつて名を馳せた有名な監督やテレビ局出資の人気タレント俳優でヒット作出してる監督ばっかり使ってないで、ここに映画のことが大好きで映画のことを本当に思ってて、真面目にしっかりとした作品を作れる良い監督さんいますよ。
地鎮祭、施主が到着する前に始めちゃったんだな。
ゆっくり待っててあげてたら、急いで事故することもなかったかも。
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