「動きも絵も素晴らしかった」バッドガイズ 杉本穂高さんの映画レビュー(感想・評価)
動きも絵も素晴らしかった
絵も動きも物語もすごく良かった。アメリカのアニメーションは3DCGにほとんど取って変わられて久しいのだけど、手描きの良さが見直されてきているようだ。ディズニーも2Dアニメーションの研修生を募集するという話が去年あったけど、『スパイダーマン・スパイダーバース」の与えたインパクトが大きかったのだろう。本作も、随所に手描き感を感じさせるテイストを混ぜ合わせて、独特の風味のアニメーションを作っている。
動きについては、『カリオストロの城』とか、日本アニメの影響が見られる。カーチェイスのテイストとか空中で泳いだりとか。主人公のトランクスが可愛かったりとか。メリハリのある動かし方ができていて、やたらめったら動かせばいいという感じで作っていないので見やすかった。
狼をはじめ、擬人化作品でよく悪者にされがちな動物たちを主人公にして、バッドガイズと恐れられる彼らの良心を描こうという試みだけど、グッドガイズにしてあげる、みたいな意識高いおせっかいはごめんだと退けているのも好感度高い。
吹替で鑑賞したが、みんな上手かった。特にウルフ役の尾上松也はさすがの表現力。
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