「安直なイメージやレッテルへの反発」バッドガイズ regencyさんの映画レビュー(感想・評価)
安直なイメージやレッテルへの反発
吹替え版を試写にて。
まず有名人の吹替えについては、誰がキャスティングされてるのかほぼ情報を入れずに観たせいもあって、特に違和感を感じる事がなかった。聞いていて唯一分かったのが安田さんぐらいだが、かなり達者な方だと思う。
お話的には、身も蓋もない言い方をすればケイパー版『ズートピア』といった感じ。見た目とイメージによる固定観念や、善悪という二元論で評価するのは如何なものかという教訓になっている。主要キャラを動物に、その他モブキャラを人間にしたのは、観る者、特に子供に分かりやすくする為の配慮なのだろう。
ただ、そもそも見た目が悪人(悪動物?)と見られるのなら、お望み通りに悪事を働くというバッドガイズの行動原理が、ちょっと無理あるかな…と。このあたりは『ズートピア』と比べると、あまり功を奏しているとはいえないかな。
ただ、ケイパーものだけあってアクションやカーチェイスは観ていて楽しいし、何よりもキツネのフォクシントン知事が、甲斐田裕子の吹替えも手伝ってか妙に艶めかしかったのが良かった。ついでに吹替えといえば山口勝平の演技は流石の一言で、エンドクレジットを観るまで全く気付かなかったほど。
続編が出来たら、普通に観たいと思える一本。
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