鋼の錬金術師 完結編 最後の錬成のレビュー・感想・評価
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完結編らしい最高の出来に拍手喝采!
最初は誰が敵で、誰が味方なのか、原作を知らないこともあり戸惑いましたが、最後には全ての背景などが分かって、スッキリ爽快な気分になりました。こんな楽しい作品に出会えてありがとう、と言いたい。本敵がフラスコの中の小さな煙という不思議な設定に、作者の深い思い入れがあるような気がしてなりません。そして、本田翼が出て来たとき、その可愛さは天使か姫かという感じで感激でした。さて、この作品の作り方として一定のルールがあるようです。それは、戦う男一人一人に、必ずと言って良いほど、支えとなる強い女性がついていることでしょう。山田には翼、ディーンには蓮仏、渡邉には黒島、内野には仲間というように見事なベストカップルです。これだけでも見る価値あり。そして当然のごとくに、父子愛や兄弟愛や師弟愛まで網羅しています。そして、ラストの内野と仲間の邂逅、山田と本田の愛のささやきに、自然と涙が流れます。また、戦いが繰り広げられる時の、華麗な美しい光にも魅せられました。楽しいとこ全部入りの傑作でした。
夢を壊す実写が多い中、ファンに夢を与える実写と言える
原作再現度は前作より劣るが、変わらずキャラの再現度は軒並み高い。一部キャラに至っては全く文句なし、漫画から出てきたと言ってもいい。日本人が演じるならこれ以上のクオリティは望めないという域に到達している。時間の関係上、終盤はやや駆け抜けてる感もなくはないが彼らが実在したとしたら、錬金術があったとしたら、という夢が見れる実写。もしかしたら別の世界線ではこんな世界が広がってるのではないのか。正直、山田くんは演技が上手いイメージはなかったが流石に3作目ともなるとキャラになりきっていて、彼の演技力にも注目してもらいたい
ブリッグズ兵になりたい
前編を観てから後編の最後の錬成が見れる日を心待ちにしていました。
まず一番楽しみにしていた栗山千明さん演じるオリヴィエ、格好良すぎて罵倒シーンとアクションに何度も痺れた。ずっと彼女を見ていたかったよ。ブリックス兵になりたかった。
あと今回はヴァン・ホーエンハイムが主役っていうくらい内野聖陽さんが出ずっぱりで、彼の役分けは見事だし、のほほんからの錬成は格好よくてこれまた痺れました。どのキャラクターもそれぞれ見応えあるシーンがあって良かったです。フーじいさんとランファンの「もう間に合わない」に、また泣いた。メイ含めシン国は今回もいい味出してますね。エドの腕が戻るシーンはなんともいえず一瞬の無音と叫びが心に響きました。
全て映像化するには難しいと分かっていても、あのシーンも、この台詞もと考えたら切りがなく、我が儘になってしまいますね。世情の不安を忘れさせてくれる楽しい時間でした。
これはすごい学芸会だな
少年漫画で打ち切りが決まると、温めていたその後の展開を次々に出して、なんか名シーンっぽくして名台詞っぽいのも出して、畳み掛けて終わりにするのあるよね。そんな感じの映画なの。
あれが、こうして、こうなったっていうのを次々に映していって、なんか名台詞っぽいのも言ってくのね。
顕著だったのが、ラスボスにトドメをさすときに『エドくん』『いまだエド』みたいのを、スクリーンに映ってる全員がカットバックで言ってくの。そこまでの展開が「なんか主人公目立たないけど大丈夫かな」って感じだったから、突然、取ってつけたようにフィーチャリングエドワードされてもなあって可笑しかった。
寸劇を重ねてストーリーが進んでくから、なんか学芸会っぽいなと思ったの。
でも役者が豪華だから、それぞれのシーンは成立させちゃうんだよね。そこがすごかった。
特にディーン・フジオカと蓮佛美沙子はすごいね。この二人で演技したら、なんかの取扱説明書の注意書きみたいな、どうでもいい文章を脚本として渡しても、なんとかしちゃうなと思ったもん。
ラストはハッピーエンドにもっていきたかったのは分かるけど、《鋼の錬金術師》はそう甘い話じゃないね。その深さを、それほど考えなしに浅くしちゃったなと思ったよ。
このキャストで過去と未来の朝ドラと大河を三回作れるレベル‼️❓
鋼の完結に相応しいキャストと映像。
ある意味、マーベルを超えてきてる。
名優たちが、この荒唐無稽な物語に、ここまでくるとは。
鋼の、全てが、てんこ盛りです。
映像もセンスが良い、アカデミー賞レベル。
日本映画の品質の最高さを知るために、是非。
【原作を愛する者でも納得の”稀有な完成度を誇る漫画”の実写映画完結編。多くの途上人物(含むホムンクルス)ほぼ総出演。良く纏め切ったなあ・・。今作は、その作品構成力に感服した作品である。】
■”復讐者スカー”編のレビューでも記載したが、私は「鋼の錬金術師」27巻を2度読破している。
”私は、ハガレンはちょっと詳しいよ!”と言いたいのである。
◆感想
1.”復讐者スカー”編が面白かったのは、アメストリス軍による民族粛清(これには、裏がある事が、今作で明かされる。)により自らが属するイシュヴァールを滅ぼされたスカーが、自らが両親を殺めたウィンリィの行為と言葉により、”復讐の連鎖”から脱する姿が、巧く描かれていたからである。
2.で、今作。”残り半分以上あるのに、どのように纏めるのかなあ・・”と若干の不安を抱えつつ、劇場へ。
だが、それは杞憂であった。
流石に細かいエピソードまでは描かれていないが、原作にほぼ忠実に、(まあ、忠実でなくとも私は良いと思っている。原作改編は良しとしているスタンスで、映画を観ているからである。)しかも、キーになるシーンや、印象的なシーンはキッチリと描かれている。
・”フラスコの中の小人”と、奴隷23号であった若きホーヘンハイムが行った恐ろしき事。
・レイ・ブラッドレイの子であった筈のセリムの本当の姿。
・人間を見下していたホムンクルスのエンヴィーやセリムの”か弱き本当の姿”が描かれていた事。
・レイ・ブラッドレイが、今際の際に口にした
”レールの上の人生であったが、後半は楽しかった・・”という言葉。etc.
3.絶大な力を手にした“フラスコの中の小人”(お父様)と、ホーエンハイム達のVFX満載の壮絶な戦いのシーンも、大変に見応えが有った。
ー ”フラスコの中の小人”と錬金術師たちとの死闘。そこに、加勢する且つては敵であったスカーの乾坤一擲の亡き兄の想いを込めた裏国土練成陣を使っての攻撃。-
4.更に言えば、漫画でも最初は解釈が難しかった、”真理の扉”の前に朧気に座っている”真理”とエルリックが交わす言葉の遣り取りが、分かり易く描かれていた事であろうか。
<この三部作は、(特に第二.三作)荒川弘氏が、20年以上も前に自力で書き上げたダークファンタジー漫画を、そのエッセンスを見事に纏め、迫力あるVFXを多用し実写化した、原作の趣きを生かした作品群である。>
■隣に座っていた中学生たちが、
”少し、分かんない所もあったけど、面白かった・・。”と言っていたのも嬉しかったな。
何時か、原作本も読んで欲しいな・・。とても面白いんだよ。と思いながら劇場を後にした。
バグを乱用した原作RTA
初めてレビューを書くので駄文なのは許してください。
原作漫画とアニメ視聴済み、実写1から3全て映画館で見ました。
まず結論から言うと『薄っす.....』です。
本作は1をも凌駕する原作RTAとなっており、原作のイベントをありえないスピードで消火していきます。1が2倍速ハガレンだとすると、3は4倍速ハガレンです。
RTAなら完璧ですがこれは映画です。再走してください。
前述した通り有り得ないスピードで流れるため、キャラの心理描写もスキップしながら物語が進んでいきます。
例を出すならグリード。
原作では、敵→過去を思い出して裏切り→主人公と徐々に心を通わす→本当に欲しかったのは仲間 という流れがあるのですが、
「過去を思い出す」と「徐々に心...」のシーンをスキップしているため、最初は仲間じゃなかったグリードが10分後に仲間化しており、挙句の果てには最後「俺が本当に欲しかったのは仲間だったのかもな!!!!!ハハハ!!!!」と言い残します。
えぇ、、、信念を曲げないかっこいいグリードが情緒不安定の人になってる、、、
というかグリード関連はこの映画でも目立って酷いです。
・最後に嘘を付かない
・無策でお父様に突っ込み「やっべw」するマヌケ具合
・”一応は”仲間を知ったグリードの死に悲しまないエド達
とほかにも沢山ありますが、グリードの良さが完全に消えています。
というかこの映画、圧倒的に尺不足なんですよね。
なので心理描写どころか名シーンまるまるカットです。
2を見終わったときは「キメラいないからぶちかましてやれアルフォンスだけは無理そうだなぁ」と思っていたのですが、まさか全てが無かったとは思ってもいませんでした。
・心理の扉を無理矢理こじ開けるエド
・使えよ賢者の石を
・トリシャの伝言を聞いて泣くホーエンハイム
・力が欲しい貸してくれ
・私が選んだ女だ
・ヒューズの妻に変身して燃やされるエンヴィー
・怨嗟の声に耐えるキンブリー
・死にたくないって思っちゃうホーエンハイム
これらがありません。というかキンブリーに関しては回想だけいて本編いません。なんだお前。
尺の都合上しょうがない部分はあっても扉のシーンとか使えよ賢者の石とかはあと五秒あったらできたでしょ。
取捨選択が絶望的に出来てないせいで、心理描写がなく薄いキャラからさらに「魅力」まで取ったせいで全部が極薄です。カレーからルーだけ入れて具材取ったみたいになってます。
血の門は既に刻まれていたって設定にして、行って帰ってきただけ(笑)のブリックズをスキップしてキャラの魅力上げをしてくれた方がまだ良かったです。
まぁ「眼帯をとってないのに最強の目がわかるバッカニア」「ブリックス兵に撃たれず自分で手を離すまぬけブラッドレイ」「スカー兄の回想もないせいで意味が分からないまだかスカー」「弱すぎるグラトニー」「弱すぎるエンヴィー」「弱すぎるスロウス」「弱すぎるプライド」
と上げだしたらキリがないので終わらせたいと思います。
2時間半天井のシミ数えてた方がマシと思える映画でした。映画代でどれだけすき家のカレーが食えたかと思うと涙が止まりません。
怖いもの見たさで見たい人やお金をどぶ以下に捨てたい人にオススメの作品です。
迫力あります
全体的に迫力もありストーリー展開も良いです。
山田涼介の演技も迫力あります。
残念なのが、CGがいまいちなのとこころ君ですね。周りの俳優が固めれてるためか、演技力の無さが際立ちます。キャストミスって言わざるおえません。割と重要な役だけに実に残念です。
内容に付いていけません。
これは原作を知らないと置いて行かれる映画ですね。
多分詰め過ぎ何だと思います。
詰め過ぎて、説明を端折って、意味不になってるのかと。
山田涼介君は良かっただけに、惜しいです。
(出演者欄の2番目が本田翼ってのはおかしくない?)
3作でまとめるには仕方なかったのかも
原作好きで、ストーリーとセリフの良さも知っていたからこそ、残念だったという気持ち。キャストも役者さんたちの演技も素晴らしかったのに、構成と脚本に物申したくなってしまった。
原作知ってても場面転換多すぎて、今どういう状況?ってなるところがあったり、感動のシーンも何故かセリフが端折られてて、聞きたいセリフが聞けないかと思えば、逆にエンヴィーvs大佐のシーンでは、大佐と中尉、エドと大佐の関係性や、エンヴィー、大佐の心情があまり深く描かれていなかったから、セリフの重みが伝わりきってなくて悲しかった。
あと、バッカニア大尉とフーじいさん、ブラッドレイがやられてしまったあとがあっさりしてたところが、個人的に好きなシーンだったのもあって残念だった。
まぁひとりひとりのキャラクターの背景とかまでやってしまうと、3編では収まりきらないだろうから、仕方ないけど、本当はもっと感動的なんだ!と原作知らない方たちに言いふらしたい!
良かった点を言うと、役者さんたちのキャラクター再現度がすごかった。
1を含めても山田君演じるエドがエドのままだった。実写でエドをやれるのは山田君以外いないと思う。
イズミ師匠、アームストロング少将は原作とアニメのイメージ通り。ホークアイ中尉も1の時は、なんか違うと思っていたけど、2を見た時点で完全にホークアイ中尉になっていた。
個人的に推したいのは、寺田心君演じるプライド。熱演も良かったし、セリフも違和感なく入ってきて、
ホムンクルスのプライドだった。山田君同様に、あのプライドを演じられるのは寺田心君以外いない気がする。
2、3それぞれの、個人的最優秀賞だと思う内野さんと真剣佑さんは、もう予告の時点で、再現度高すぎてテンション上がってたけど、本編でも期待値下げずに見ることができて、ホーエンハイムとスカーを2人が演じてくれてありがとうの気持ち。
他にも、ピナコばっちゃんとか、リンとランファンとフーじいさん、ブラッドレイとかのキャライメージが壊れることがなかった。
キャストもほぼ完璧だったし、ほぼ原作に沿って完結させてくれたからこそ、キャラクターのことや伏線の部分をもう少し丁寧に描いて、4、5まで作ることはできなかったのかなと思う。
1の評判が良くなかったし、日本映画なのでお金かけての大作は難しかったのかもしれない、あのハガレンという作品を3作で纏めるとすればこの構成が最善だったのではないかと、なんとか納得させているけれど、前作の2が良すぎただけに、モヤモヤとしてした気持ちが残ってしまった悔しい!
ハガレンという作品に新しい形で触れられて、何回も読んでいる原作もまた読み返したくなったので、総じて実写化は良かった。
次はハリウッド映画でお金かけて作ってくれることに期待!笑
クライマックスの連続は、それなりに楽しめる
「約束の日」に「真実の門」が開けられるのを阻止するという目的が明確で、敵と味方がはっきりしている分、前作よりも観やすくなっている。日本人が外国人を演じる不自然さも、もはや気にならなくなった。
その一方で、登場人物が多すぎる上に、エピソードも盛りだくさん過ぎて、展開を追うのに労力を要する。北方の国との紛争がいつの間にかうやむやになっていたり、別の場所にいると思っていた仲間が突然助けに現れたりと、物語の繋がりが悪く、話の運びがギクシャクしているのも気になった。
ただ、激闘に次ぐ激闘と、それによるクライマックスのつるべ打ちに身をゆだねていると、そのうち、ストーリーなど、どうでもよくなってくる。登場人物のそれぞれに、ちゃんと見せ場が用意されているのも良い。
それにしても、エドとアルのそもそもの目的が、ああいう形で達成されるのであれば、始めからそうしていればよかったのではないかと思えてしまう。それとも、「お父様」を倒す過程に、初めてそのことを知るヒントがあったのだろうか?
駆け足だね~~(^-^*)
3部作の2作までで「起承転結」の「起」だけしか話が進んでおらず、本作のみで「承転結」をやらねばならんとは…と危惧していたが、まさに危惧したとおり、話が猛スピードで詰め込まれてしまい、原作を知っていないと話についてこれまい、という1本になってしまった。
3部作創れるとは思ってなかったんだろーな…
伏線もロクに張らずに回収だけするものだから、"お父さま"とホーエンハイムが瓜二つなこと、グリードの身の振り方、国土錬成陣、といった物語の鍵となるパーツがいきなり投げ出されるという、観客の理解が追いつかない代物になってしまっている。
最初から3部作構想があったのなら、1作目でスカーやイズミ、アレックス、リンやメイ・チャンまで出しておいて、"お父さま"も横顔くらいまでは何度か見せておき、2作目でホーエンハイムが出てきた時に観客に「エドとアルの父親が敵の親玉?」と思わせるミスリードを施しておけば良かったのにねぇ。
(原作では見事に騙された)
そして3作目の冒頭で、クセルクセスの回想シーンを持ってくればバッチリだったのに。「ロード・オブ・ザ・リング」と同じ手法だけど(^-^*)
「約束の日」というタームも国土錬成陣も、2作目のラストでは出しておかないと、3作目では怒濤のように複数箇所でバトルが発生するので、原作のこの緻密なプロットを観客に理解させることはできやしまい。
原作未読者の何人が、あのシーンがクセルクセスのことだと気づけただろう?
いやそもそもクセルクセスという国の名前、覚えてるだろうか(笑)
そんなわけで、まさに「起承転結」の「承転結」を1本でやってしまった詰め込みすぎ、駆け足すぎの映画になってしまった。分かってはいたけれど残念。
マスタングも割を食ってしまったのは、1作目でマルコーを殺しちゃうからだよ(笑)
それと個人的に許せないのは、キンブリーが出てこない!!
あの2作目のチョイ役で終わり?!
好きなキャラだったのに…
2作目のキンブリーで期待してたのに…
エンヴィーvsマスタング戦も、1作目で一度やってしまったために、なんで今さら?感が拭えないチグハグな印象になってしまった。
1作目でやってしまったのだから、今作では諦めなきゃ。
とにもかくにも、1作目を雑に冗長に創ってしまったのが、決定的に尾を引いている。
と、シナリオやプロットには不満しかないが、映像は迫力あったしそれぞれのシーンは役者の演技も含め、とても良かった。
なのでなおさら、シナリオのムチャさ加減が残念無念なのだが。
返す返すも、1作目をちゃんと考えて創っていれば…
完結した。
結局原作終盤自体が概念的な世界での話が多く、実写化すると「あーあ、こーなっちゃうんだ」という印象。
これは原作の問題なので製作側としては仕様がないことかと思うが、前作の市街地戦などの出来と比べると同じVFXでも感動は半減だった。
ただ物語としてしっかりと最後まで終わらせてくれたのは本当に素晴らしいことで、鑑賞する側としても大作を見終えた満足感でいっぱいにはなる。
原作ものは原作が終わってから映像化することが大事だということを改めて感じたが、同時に原作終了後あまり月日は開けない方が良いと言うことも大事だと感じた。
ファンのための作品
原作読破及び前作観賞ありきな作品ですが、良くやりきってくれたという気持ちでいっぱいです。
限られた尺の中、一通りまとめて、トリシャの墓のシーンとかまで入れてくれて嬉しい。
ロスやシェスタ、グラマン中将だったかな?も出て欲しかったし、その後のアメストリス軍のことも見たかったけど、いやいや、よく映画としてまとめてくれました。ありがとうございます。
取り憑いてくる黒い触手の描写は原作に寄せてて良かった!
まぁまぁかな
前編はすごく脚本良かったですが、やはり27巻をまとめるには厳しかったかなと思います。
掻い摘んで話繋がるようになってますが、尺の都合でテンポ良すぎな展開でした。
とんとん拍子に話が進みすぎて...物足りなかったです。
内野さんのホーエンハイムは良かったです。似合ってました!役決まってから原作読んだそうですが、しっかり勉強されてるのがよくわかりました!
壮大な物語の結末を見届けたという満足感
いよいよ公開となった完結編2部作の後編。鑑賞後の率直な感想としては、「うん、普通によかった」といったところです。前編を超えたかどうかというより、前編とあわせて壮大な物語に決着をつけたという点をまずは評価したいと思います。
ストーリーは、前編でグラトニーに飲み込まれ、なんとか脱出したエドが、ホムンクルスを生み出した、お父様と呼ばれる人物と会い、アメストリス国全体を巻き込む陰謀に気づき、仲間と協力してその阻止に挑むというもの。壮大な物語の最終章にふさわしく、エルリック兄弟はもちろん、マスタング、リン、スカー、イズミ、ブラッドレイ、ホーエンハイム、ホムンクルス等、物語に深く関わる人物を多数登場させ、アメストリスに仕掛けられた国土錬成陣というとんでもない計画の綿密さと恐ろしさを描いているところがいいです。
これら多数の人物を序盤からどんどん登場させ、その動向をテンポよく描きながら、水面下で推し進められた陰謀の全容を明らかにしていく展開に興味をそそられます。しかも、どのキャラもきちんと立っていて、それなりに見せ場も用意されていたのは好印象です。
後半は、各キャラがここまでにそれぞれの思惑で動いてきたことが伏線となり、最終決戦に収束していきます。原作未読で、テレビアニメ版を一度観ただけの自分には、正直言って理解が追いつかないところもありましたが、演者たちの熱量に押し切られた感じです。
映像的には、錬金術を用いたバトルを始め、アルの存在、エドの右腕、ホムンクルス、セントラルシティ、ブリッグズ要塞等、これまで同様CGやVFXがふんだんに使われており、もちろん見応えがあります。原作キャラに寄せた役者陣の特殊メイクや演技も申し分ありません。そんな中、ブリッグズ要塞に現れたスロウスだけは、バリバリの違和感を醸していましたが、あれはわざとなんでしょうか。けっこう気になってしまいました。
ただ、全体的に見ると、ストーリーに惹きつけられた前半に対して、後半はやや失速した印象でした。バトルシーンはあるのですが、イマイチ魅力的ではなく、なんならちょっと退屈してしまったぐらいです。それは、それぞれのキャラが大切にしたいものや熱い思いがあまり伝わってこなかったためです。この尺でよくぞここまでまとめたとは思いますが、やっぱり内容を盛り込みすぎたせいかもしれません。そのため、エドのバトルにも心を打たれなかったように思います。
主演は山田涼介くんで、本作のための肉体改造からも意気込みが伝わる熱演でした。脇を固めるのはこれまで同様の布陣で、豪華な顔ぶれが並びます。初参加の栗山千明さん演じるオリヴィエ・ミラ・アームストロングのハンパない再現率、内野聖陽さん演じるホーエンハイムのビジュアルと人物像等、すべてにおいて考え抜かれたキャスティングに脱帽です。加えて、本作では、何人もの俳優が二役を演じており、その演じ分けもお見事でした。
多少の不満はありますが、俳優陣の渾身の演技と日本の最新の映像技術で作り上げた、壮大な物語の結末を見届ける価値は、十分にあると思います。
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