「家族とは? 愛情とは? 幸せとは? 考えさせられます」シスター 夏のわかれ道 sakusaku48さんの映画レビュー(感想・評価)
家族とは? 愛情とは? 幸せとは? 考えさせられます
いやー
前回、「今年一番の映画」とコメントしたものの、
こちらも負けず劣らず
いい映画でした♪
中国の一人っ子政策の闇に
焦点を当てた作品。
ヒロインは単に女性として生まれてきた
という理由だけで、
男の子を望む父親に疎まれ、虐げられ、
養子に出されそうになる。
(それも、障害を抱えているフリまで、させられる!😵)
親から愛情を受けられない上に、
事故で親を失くすという
壮絶なトラウマ。
もし、自分が子供の父親だったら…
もし、自分が生まれてきた子供だったら…
様々な視点から考えさせられる。
人から愛される術を学んでいないから、
逆に、人を愛することも難しい。
彼氏とは別れ、
勤め先の病院も去ることに。
けれど、
実の弟と交流していくうちに、
彼女の心は少しずつ解れていく。
いつも、ケンカばかりしていた叔母さんも、
女性であることを理由に、
進学を諦め、
地元で働かざるを得なかった。
だから、
姪っ子の彼女には、
自分の信じる道を貫いてほしい。
その気持ちは、心底、よくわかる。
姉を慕う弟は
大学院進学を目指す姉の堅い決意を知り、
邪魔になるまいと、
自ら養子に出ることを選ぶ。
なんとも切ない。
ラストが秀逸❗️
弟の養子先の両親と再会した彼女は
二度と弟に会わないよう、
誓約書にサインを求められる。
が、込み上げる想いに手が震え、
黙ってペンを置く彼女。
突然、立ち上がって弟のもとに駆け寄り、
持ってきたボールを見せて、
二人して手を繋いで走り出す。
ボールを蹴りながら、
楽しそうに走っていく姉弟。
その先のラストは…⁉︎
結末はタイトルから明らかだけど…
それでも
二人して幸せになる方法はなかったのかな…
でも、たぶんムリだよな…
家族とは?
愛情とは?
幸せとは?
考える切り口を様々な視点から与えてくれる、
一人でも多くの人に見てほしい映画です。