「頭が痛くなった森」“それ”がいる森 よっちゃんイカさんの映画レビュー(感想・評価)
頭が痛くなった森
この映画、「なぜそうなる!?」の連続だった。
いや、他のホラー映画も「なぜそうなる!?」は多少あるのは重々承知しているが、この映画ほど不自然なものはない。
例えば、最初に神隠しにあった男の子のスマホから宇宙人の姿をとらえた写真が出てきて、それを主人公が警察に見せるのだが、警察が全く取り合わないのだ。
これが子供が書いた絵とかならまだわかる、主人公の子供の携帯から出てきた写真でもまだわかる。
ただ、攫われた当人の子供の携帯から出てきた写真をあんな風に拒絶するわけがないだろうし、その携帯を証拠として押収しないのもかっっっなり不自然な気がする。
後、主人公の子供を最初に救出した時、東京の奥さんに淳一が電話する時「脳波も異常なかった」というが、あの田舎でそんなすぐ脳波検査できる病院に行って帰って家で寝かせつけられることが出来るのだろうか?
もし、自宅でもお手軽に脳波を検査できるテクニックがあるなら申し訳ないのだが自分にはかなり不自然に思える。
この不自然さはストーリーだけでなくセリフにもある。
例えばラストシーン。
奥さんが家族に合流して生活することになるのだが、その時に「そうね。私も仕事は信頼できる部下たちに任せてこっちに来るわ。」と言う。
いや、わざわざ「信頼できる部下たちに任せて」と言う必要あるだろうか?
というか普段こんなふうに態々言いますか?
こういう“余計な説明”セリフが多い。
この余計な説明セリフの数々で頭が痛くなってくる。
後、登場人物の心情もかなり不自然だ。
これは相葉さんの演技の問題かもしれないし、監督の演出力の問題かもしれないが、「本当に子供が心配ですか?」と思わず聴きたくなってしまった。
最初子供が帰ってこないという時に、担任の先生から「友達と森に行ったそうです」と聞いた時に淳一が極めて冷静なのだ。
そんなことを聞いたら様々な可能性が考えられていてもたっても居られないと思うのだが・・
後、中盤に女の子が攫われる時にその前に「今日は1人で19時までお留守番なんだ〜」って振っときながら、攫われるのはお母さんがしっかりいる時という“余計な裏切り”にはちょっと笑った。
学校に近づいてくる宇宙人の挙動も全然怖くなくなんならちょっと面白い。
宇宙人が子供を捕食する時の口から喉の辺りが「くぱぁ〜〜」と開く感じはちょっとグロくて面白かった。
がその後急に震えて体が二つに分裂するところなんかは噴飯物。
宇宙人方面の映画にするならするでもう少しCGはこだわったほうが良かったのでは。
なんなら着ぐるみの方がまだマシだったのでは。
まぁテレビの前でツッコミながら見る分にはちょうど良かったのでは()
後、この作品からあれだけ素晴らしい予告編を作った人に拍手