劇場公開日 2022年9月30日

「監督と脚本家は仕事やめてもらっていいですか。」“それ”がいる森 とあるアニメーターさんの映画レビュー(感想・評価)

監督と脚本家は仕事やめてもらっていいですか。

2022年10月6日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

私の女性の知人がこの映画の制作に携わったので観に行った。そして、こんな映画に携わったことに関して、私は彼女に失望した。

脚本について・・・脚本は、マジで狂ってます。キャラクター設定の狂いが本旨に影響が出ている感じがする。主人公の息子のタクシー家出の時点で設定にミスを感じる。
事あるごとに自分が理解されないことに不満をぶちまけます。友人や知人がお亡くなりになっても平然としており、窮地に陥っているにもかかわらず自分が理解されないと発狂。「それ」よりも息子に恐怖を覚えた。

総じて登場人物は作品に都合のいいような発言と行動しかとらない。「それ」と呼ばれる存在に疑念を抱くこともなければ、対応を考えることもない。この世界の警察の知能指数はグレーゾーンのようだ。だって、最初の犠牲者が見つかった時に鑑識して、周囲の異変を記録した上に、足跡や体液まで採取してただろ。熊でないことはこの時点でわかるはず。そしてここまで大規模な被害となれば全国から科学者や自衛隊隊員が集まってチームを作る。決して警察だけで対処しない。現実はそうなるし、脚本としてもその流れの方が話を展開しやすい。

演者の演技・・・演者の演技で著しく可笑しい人はいないと思う。相葉君は昔からあんな感じです。演技が下手というよりも、台本から言葉を汲み取り表現することが余り得意ではありません。ジャニーズによくおるタイプの人です。嵐でなければ、今回の仕事もなかっただろう。私自身、彼が出演したドラマで共に製作を行なっていたが、彼には、嵐としての相葉さんを求めたことはありましたが、俳優としての表現力は誰も求めたことはありません。
セリフ関係における違和感はただ一点、総じて台詞回しがクソ。キャラクターの独自性を感じず、皆同じ感じでしゃべる。唯一感じる独自性は性別によるトーンの違い。フリーの発声ソフトが会話してるみたい。

照明効果やCGについて・・・仕事を辞めるのを本気で考えてくれ。なんだあれ。周囲の自然光の影響を一切無視したUFOのマテリアル。暗闇だからといって安易にグレートーンに寄せるあまり、立体感を感じない風景の演出。あんなの学生が作品として提出したら教授から怒られるレベル。演出家は何を指示してたんだ?

知人の仕事について・・・お前とは縁を切ります。この程度の仕事を嬉々として報告する時点で君のクリエイターとしての素質はカスです。クリエイターって言う、誰でもなれそうでそうはいかない天賦の才がものいう職についたんだから、もっと誇りとこだわりを持って、職に邁進してほしい。同じ道を歩むものとして少し怒りが湧きました。

とあるアニメーター