「ドキハラワクはないが一人の演技で加点」グッバイ・クルエル・ワールド kenshuchuさんの映画レビュー(感想・評価)
ドキハラワクはないが一人の演技で加点
ヤクザの金を強盗する話ではなくて、強盗した後の話。斎藤工のいかれっぷりがいいし、大森南朋や玉城ティナ、奥田瑛二なんかも安定の演技だった。何よりも元ヤクザの飯田を演じた奥野瑛太が素晴らしかった。居酒屋で酔っていろいろと自慢気に語る姿なんか、とても嫌な気持ちにさせる迫力ある名演技だった。
でも、全体的に迫力不足。ドキドキしたりハラハラしたりワクワクすることがほとんどなかった。この手のクライムサスペンスって、そこが肝なのに!後半の展開もかなりの不満が残るもの。あんな状態でそんなに長い距離を移動できる?最後にスッキリ終わるわけでもないし。行き場のないモヤモヤした感情が残ってしまった。これが監督の狙いなのか?殺しのシーンだけはそれなりの迫力を出していたが、其れだけで押し切ることができるほど甘くはない。
奥野瑛太の演技だけでプラス1にしたが、少し残念な映画だった。
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