「【”何処にも居場所のない人々”の所業を描いた、ブラッディ・クライム・ヴァイオレンスムービー。タラちゃんがこの映画を観た感想を是非、お聞きしたいモノである・・。】」グッバイ・クルエル・ワールド NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)
【”何処にも居場所のない人々”の所業を描いた、ブラッディ・クライム・ヴァイオレンスムービー。タラちゃんがこの映画を観た感想を是非、お聞きしたいモノである・・。】
ー 大森立嗣監督。
今作にもメインキャラで登場する大森南朋を弟に持つ(父は、大駱駝艦の怖い人です・・。)振れ幅が非常に大きい監督である・・。故に、毎回、劇場に観に行く時は、ドキドキする監督でもある。-
◆感想
・暴力団のマネーロンダリング現場を襲い、大金をかっさらう、強盗団5人を演じる面子が非常に豪華である。一番驚いたのは、宮沢氷魚さんである。今までの華奢なイメージを保ちつつも、玉木ティナ演じる女性ミルと、強盗団の”駒”として使われた事に対し、静に怒り、次々に強盗団の主犯格クラスを撃ち殺していく。
ー 特に、暴力団員のたまり場の喫茶店での、ミルに酷い仕打ちをした荻原(斎藤工)を始めとした暴力団員を殺しまくるシーンは、ナカナカである。-
・一度は暴力団を抜けた安西(西島秀俊)は、別れた妻(片岡礼子)と娘と再び旅館を再開するために、一度だけ強盗団に加わるが・・。
ー この辺りは、描き方が少し粗い。が暴力団員を演じさせたらこの人、奥野瑛太演じる元舎弟が現れたことで、彼の本性が現れてくる・・。-
・又、元政治家の秘書で、政治家の悪事の罪を被り、コンビニ経営をするも過労により妻を失った、浜田(三浦友和)は、社会に対して、不満を持っている。
ー 何故に5人が集合したかは、ハッキリとは描かれていない。今作は、ブラッディ・クライム・ヴァイオレンスを楽しむ映画なのね・・、と思いつつも、すっきりしない・・。-
・刑事でありながら、暴力団と繋がっている蜂谷(大森南朋)も、どこか屈託している。
ー 多分、警察の中では浮いているのであろう・・。暴力団と繋がっているという噂などにより・・。-
<今作は、ヴァイオレンスシーンはナカナカ見応えがあったが、各キャラクターの描き込みが粗く、強盗団の行動理由は理解できたが、今一つすっきりしない作品であった。
序でに言えばタイトルが”グッバイ・クルエル・ワールド”なのであるから、劇中曲の中に、エルヴィス・コステロの”グッバイ・クルエル・ワールド”を流して欲しかったなあ、と思った作品でもある。>
確かに振れ幅が大きい。なるほどです。
『マザー』とか『光』『星の子』などもみんな脚本と監督を兼ねてるんですね。
それらと比べても、今作は少し〝雑に作っちゃった感〟が強かったように見えました。三池崇史監督が手抜きした時ほどではなかったですが…