「タランティーノ憧れ映画」グッバイ・クルエル・ワールド カツベン二郎さんの映画レビュー(感想・評価)
タランティーノ憧れ映画
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60年代風サイケなフォントの題字、BGM、容赦なき銃撃戦などタランティーノ感満載映画。
カップル2人が喫茶店でテーブルの上に乗って銃を構えるシーンはパルプフィクション、爆破で炎上するガススタンドをバックに男女2人が歩いてくるシーンはデスペラード(監督はロバートロドリゲスだけど)、最後ほぼ全員が死んでしまうのはレザボアドッグズなどストレートなオマージュがたくさん観られる。
毎日暇なのか本業を余所に反社会的組織員と日中堂々と行動を共にする刑事役には監督の実の弟の大森南朋が演じているが、こちらが主役なのだろうか?
主役と思っていた西島秀俊よりも出演時間は長く、しかもダントツで格好良い役。
逆に西島秀俊は普通のおじさんに戻りたい元ヤクザだが、今一つ冷徹になりきれない中途半端な感じ。(なぜ三浦友和を?)
2番手と思われた斎藤工は中盤早々に・・・とキャストの扱いには見事に裏切られる。
夢も希望も失ったもの達が自暴自棄になり命を惜しむことなくのたれ死んでいく様は分かりやすく美学を感じカッコ良いのだが、人間臭さに欠け共感しきれない。
またそれぞれが結局死んだのか生きてるのかよくわからない終わり方も監督のイサギ悪さが出てしまい残念であった。
ラストのカリフォルニアドリーミングにはかなりグッときたので少し加点。
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