神は見返りを求めるのレビュー・感想・評価
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いやー、適度なヒリヒリ感と終わりの少し居心地の悪さがもはや良し!さ...
いやー、適度なヒリヒリ感と終わりの少し居心地の悪さがもはや良し!さすが吉田監督でした。見返りを求めない事はないけど、シンプルに「ありがとう」が欲しい。本当にその通りだし、いろんなことがあるけど、ピュアに楽しむことを大切にするということも教えてくれた作品だった。
男は
1.最初にムロさんがビール瓶で殴られる襲撃的なオープニングで心をつかむ。
2.主人公の女の子は、特徴のある顔でユーチューバにピッタリ。
3.ムロさんは、若い女の子と遊べたのだから見返りはもらえたんじゃないか?
4.ムロさん、あの時抱いておけば。
5.写真とか映像は自分を客観的に見れるよなぁ。
6,やはりスマホは怖い。そして中学生も怖い。
7.傘で人の身体、血出るのかなぁ?
8.あの女の子、反省してあのパーカー着たら、火傷した。人生いい人は報われない。
9,火の中歩くなら中に、防火対策するだろう。
10.男は必ず、若い子には見返りを求める!
ほのぼのポスターが損してる。衝撃作でした。
ポスターと予告編の印象では主演ムロツヨシの妄想の多い軽めのコメディだろうと敬遠してました。
評判がかなり良いので今日見てきましたがかなりシリアスな衝撃作で驚くほど面白かったです。
前半の神と呼ばれる利用されやすい人の良い主人公田母神が後半は恩着せがましく見返りを求めるストーカー張りの神に変化していく様は
男は皆同意するであろうという本質を突いてます。さらにユーチューバーとして負の連鎖を重ねて進化し様々な問題を定義します。
このまま悲劇で終わるしかないと思いきや終盤では大きく人間的に反省と成長をしさらにその後・・・・。
全く予想できない後半の展開が現代を生きる若者を冷静に見つめて描いた問題作でした。
ムロツヨシはもちろんですが岸井ゆきの演じるヒロインもとても魅力的で脇役立も達者な人たちを集めた良心的な作品でした。
ユーチューブに限らず後世に残るコンテンツは何か、という切り口も鋭く楽しめた作品でした。
公開館は限られていますがメジャー作品にはない魅力がある作品ですぜひご覧ください。
“世間”の描き方が糞。
“世間”の描き方が糞。
でもそれが真実。
優しさでの援助は伝わりにくく仇で帰ってくる。
エンタメで仕事してるとよくある話なだけに深く重くそして狂気。
こういう女の子、本当によくいる。
ムロツヨシさんならではの優しさの裏にある刃物。
そして女の笑顔がどれだけ怖いかをちゃんと伝える岸井ゆきの。
とんでもない狂作ですね。
さすが「ヒメアノ~ル」の吉田監督。
またモヤモヤが消えないよ。
「愛の善意」という清流が「見返り」という泥流へと変貌する恐ろしさ
この作品は年代や立場によって捉え方が極端に違うと思う。
かなりのブラックだが、根本はめっちゃシンプルな事。
だから怖い。
仲良く動画制作をしている時は、本当に仲睦まじく愛に溢れた平和な世界。
なぜなら互いに“なんらかの利”があるからである。
ところがその関係のバランスが崩れだすと途端に平和だった世界は破滅し
ベクトルは自愛に向かっていく。
ある人は
『田母神さん可哀想』だし
『田母神さん自業自得』だし
『田母神さんキモい』
ある人は
『ゆりちゃん可哀想』だし
『ゆりちゃん自業自得』だし
『ゆりちゃんキモい』なのだ。
1つのストーリだが、全く両極端な意見があると思う。
ハッキリ言うと、それくらい人間は身勝手で利己的という事だ。
男には男の下心がありきで、
女には女の武器を振りかざす残酷な身勝手さありきなのである。
とは言え、それは恋愛や仕事など関係なく、
男女のパートナーというものにおいてはそれらが根底にあり
実際に互いに需要と供給で成り立っている。のかもしれない
それこそが吉田恵輔監督のラブストーリーだと思えば
甘く酸っぱいのも確かである。
必要とされなくなった時に、片方に愛があれば執拗になりがちで
それを固執と片付けてしまうのは、その片方にとってはあまりにも残酷。
だからこそ、それが「見返り」に変貌していく。
田母神の「愛の善意」という美しき清流が「見返り」という泥流に変わっていく様は、
あまりに自然な成り行きで恐ろしいほどだった。
結果、どっちもどっち。
誰かが誰かを利用して得がある世界では、
自分もいつしかその誰かになってしまいがちなのである。
だからこそ単純な「ありがとう」の言葉が全知全能の尊さを醸し出すのだろう。
何が悪で何が常識かを見失うことの愚かさや恐ろしさがリアル過ぎて
観終わった後に本当にゾッとした。
ムロツヨシさんの怪演∙∙∙さすがでした。
YouTubeの中の世界観だけ
あまりYouTubeは見ない方なのですが、
人気商売は大変だよね。
やってる事がだんだん過激になって
終いにゃ、、、
他のSNS系のホラー作品とは少し違くて
もっと、見たくない描写があるかと思ったけど
人の善し悪しについての話。
若葉くんの役の人が、
ホントな☝️
嘘もホントも含めて全部言わなくていい。
黙れ💨💨💨🙊
いる世界が変わると、自分まで見失ってしまう若者
自分の正義が法律で、お前は神じゃないんだぞ!
何しても許されるわけが無い!
それにしても、ムロさんのお芝居が痺れました🥹
ゆきのちゃんも別人の様に変わってて、びっくり。
若葉くんのチャラさ加減も、ホントお上手よね👏👏👏
勝手にヒメアノールを連想させてしまってて、ごめんなさい。
確かにツラい場面多かったし
最後もあれは本当にしんどい😢けど。。。
でも、ある意味「お母さん麦茶〜!」のシーンみたいな終わり方だったのかな?
昔を思い出しました
自分語りで恐縮ですが、、
昔、好意を持ってる人が自主映画を作っていて、ロケハンや撮影、取材の交渉などを手伝っていたことがありました。
好意を持っていたから(気に入られたいから)という気持ちもがあったのに、自分は純粋に相手の夢を応援したいんだ。と自分に言い聞かせて、見返りを求めない良い人になろうとしていたなと今は思います。
途中で仕事のスケジュールなどで手伝うタイミングがなかったり、相手も1人や仲間と作ることが増えて後半はあまり関われなくなって寂しい?嫉妬?のような感情を持ったのを良く覚えていて、田母神の徐々に相手にされなくなっていった時の気持ちはよくわかるような気がしました。
映画の後半で、まだ底辺 YouTuberで必死かつ楽しそうにしているユリちゃんの映像をみて、自分は純粋に応援したかったということを田母神は思い出して争いをやめたのかなと思いました。
そして、最後に「ありがとう」という言葉(見返り)をなんどもみる田母神の姿は切なかったですが、ずっと欲しかった(確認したかった)言葉をもらえて自分の中で区切りがついたんだと思いました
久しぶりに面白い邦画みれて嬉しかったです。
不器用な愛情表現
人間の裏の感情表現があからさま過ぎて、思わず笑てしもた。愛情と憎悪は表裏一体であることも見事に描ききったと思う。でも、改めてヒメアノ~ルが傑作だったか思い知らされてしまった!また、次回作も期待しちゃうんだろうな
今日もまたもちまる日記を見て寝よう
承認要求
勿論、フィクションだがこの、人間の本性というものをデフォルメされると、つくづく山奥で1人で暮らしたいという諦観が心を支配する
『ありがとう』なんて言葉のなんて薄っぺらいことよ・・・ あの世界の連中達が普通に周りにいるんだけどってレビューにあったけど、そうか、これは今の紛れもない事実なんだと、"道徳"を必須科目にした現政権の意図は意外に間違っていないのかも知れないと考えさせられる
ここまで拗れたのって周りのやつらのせいでは…?
吉田恵輔監督の最新作。私にとっては『机のなかみ』『ヒメアノ~ル』『空白』に続いて四作目の吉田監督になります。今の邦画界隈では一番注目度の高い映画監督じゃないかと個人的には思ってます。
予告編を鑑賞していたので、ざっくりとしたあらすじだけは知っている状態での鑑賞です。
結論ですが、面白かった!!序盤は田母神とゆりちゃんのラブコメのような雰囲気でストーリーが進んでいきますが、物語の中盤に差し掛かったころから急に雲行きが怪しくなり、どんどんと悪い方向に話が進んでいきます。吉田監督の過去作『ヒメアノ~ル』は中盤のある時点で一気に雰囲気が変わる作品でしたが、本作は雰囲気の明確な分岐点は無く、徐々に徐々に雰囲気が暗くなっていく映画でした。
主演のムロさんも岸井さんも良かったんですが、個人的MVPは若葉竜也さんですかね。観た方には分かると思いますが、絶妙なリアリティと嫌悪感を感じさせる演技で最高でした。公開前のインタビューでムロさんが若葉さんの演技を絶賛していたのも頷けます。本当に素晴らしかった。
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「Yuri-chan」としてYoutubeで活動する川合優里(岸井ゆきの)は、その努力とは裏腹に全く結果を出せず、登録者数も再生数も伸び悩んでいた。そんなある日、合コンでイベント会社で働く田母神尚樹(ムロツヨシ)と知り合い、Youtube活動を手伝ってもらうことになった。田母神と二人三脚で活動を続けるも、結局鳴かず飛ばずの底辺Youtuberのまま。バズるヒントを得るためにワークショップに参加した優里は田母神の同僚でイベントスタッフをしていた梅川(若葉竜也)と再会し、彼の伝手で人気Youtuberとコラボをすることになる。このコラボをきっかけに一気に登録者が増えた優里は、次第に田母神のことをぞんざいに扱うようになる。
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吉田監督は、とにかく人間の描き方が上手いという印象。本作は登場人物全員がどうしようもないキャラクターなのに、何故か彼らのような人間に今までの人生のどこかで実際に出会ったことがあるような気がする、絶妙なリアリティで描かれているように感じます。
吉田監督の人間の描き方には他の作品にも共通して、「無自覚な人間の加虐性」について描かれているような気がします。自分が相手を傷つけていたり攻撃しているという自覚を持たないキャラクターというのが他の作品にも頻繁に登場しているんですが、本作に登場した若葉竜也さん演じる梅川はその最たる存在だと感じました。ああいう他人の悪口を媒介する人、誰もが人生の中で一人くらい出会ったことがあるんじゃないでしょうか。
Youtuberを扱った映画は他にもたくさんありますが、彼らを小馬鹿にしたような描写の映画も少なくないと感じています。その点で本作は彼らの裏の苦労なども描いていて、単純なYoutuber批判になっていないのが好印象ですね。
随所で挟まれる「Youtubeっぽい編集の動画」とか今話題になっている「暴露系Youtuber」とかも印象的でした。Youtube風の動画を作成するために実際のYoutuberさんが監修に入っていたり、この映画の撮影当時には今ほどメジャーな存在ではなかった暴露系Youtuberを登場させているなど、Youtubeに対する綿密なリサーチの上に成り立っている映画だったと感じます。吉田監督のインタビューによると2021年の初め頃には既に本作は完成していたそうですので、今話題の某暴露系Youtuberの活動開始(2022年2月)よりも前です。図らずも絶好のタイミングでの公開になりましたね。
物語中盤から田母神もゆりちゃんも豹変したような印象はありますが、実のところ二人の行動原理は最初から一貫性があって変わってないんですよね。田母神さんは最初からゆりちゃんに感謝してほしくてYoutubeの撮影に協力していますし、ゆりちゃんは最初から再生数や登録者数を稼ぐことに躍起になっています。それは、「豹変した」と言われる映画の中盤以降も変わることはありません。
行動経済学者のダン・アリエリー氏は自身の著書『予想通りに不合理』の中で、この世界には相手の行動に感謝の言葉などでお返しする「社会規範」とお金などでお返しする「市場規範」という二つの規範が同時に存在し、その二つは相容れないということを述べています。感謝の言葉を求める田母神と再生数や広告収入などの数字を求めるゆりちゃんは、まさに「社会規範」と「市場規範」を体現したような存在であり、二人が相容れないのは必然だったと思います。
まぁ、上記のような小難しいこと考えなくても、コメディシーンは普通に笑えるし、人間描写は面白いし、田母神とゆりちゃんの対決は面白い。今公開されている映画の中では間違いなくトップクラスに面白い作品だと思いますのでオススメです。
とてもよかった
youtuberの地獄を描いているのだけど、それでも他人と関わり合って何か物事を成し遂げる様子が描かれていて、世の中には本当に孤独で誰とも心を通わせることなく、ましてや協力し合って物事を成すこともない人の事を思うと、そんな地獄でもまだずっと充実していると思う。最近そんな人の存在のことを多く考えているので、こんな見方になってしまう。
ムロツヨシがお人よし過ぎて、他に協力者が二人現れた時点でフェードアウトすればいいのにと思う。岸井ゆきのが厚かましすぎてすごく嫌だ。
田母神さんの未来が
面白くて先が見えなくて感情がジェットコースター状態、最後は切なすぎて泣いていた。
不思議とあのラストで清々しい気持ちになった。
内容、登場人物は結構な胸糞なのにもう一度観たいなと思える作品。さすが吉田恵輔監督。
ムロツヨシさんの目の奥から訴えかける何かに心を掴まれた。1つ1つのシーンが丁寧で繊細。
壊れてしまったけれど、完全にいい人を捨てきれない男を絶妙な上手さで演じていた。
岸井ゆきのさんの豹変ぶりも素晴らしくて、顔変わりすぎて怖かった。
そんな二人の相性の良さもあって演技合戦が見応えあった。どの役者もハマり役でリアルだった。
それにしても、その後がとても気になる。
吉田監督も田母神さん演じるムロさんもインタビューでその後のことをうっすらと予想してお話されてたので、田母神さんは大丈夫だと解釈しました。じゃないと救われない…
きっとあの大事な動画もクラウドに保存されているよね?とプラスに考えてどうにか補完した(笑)
この世の地獄
普通の人々の暗黒面・気味の悪い姿を描き、この世の地獄を出現させる吉田恵輔監督らしいフィルムに仕上がっていました。
登場人物は100%ロクデナシしかいませんでしたが、中でも1~2を争う胸クソ悪いクズが、主人公の同僚・梅川と、お面をかぶった凸系迷惑お子様YouTuber。
この2人のせめてどっちかだけでもゴミのように死ねば、物語にカタルシスを感じられたのだが。
そうでなかったところに、恐ろしさと面白さが同居する、不思議な感覚でした。
吉田監督が作中でYouTuberという仕事に対してはリスペクトし、その意義を認めつつも、それに関わる人間のクズさ加減を描いているのは、職業に対する偏見ではないのはわかりました。
「調子に乗って、その場のノリで生きている」
「自分だけが正しく可愛い」
「他人を思いやることのなく、利用することだけを考えている」
「法律も安全も平気で無視して金のために動く」
そんな人間のエゴを描いているのであり、それがたまたまYouTuberの役というだけだったのだと思いました。
かみさま
吉田監督の新作、YouTuberを題材という中々責めた作品になるんだろうなと思ったら予想の斜め上をいくエグい作品でした。
まずYouTuber描写には違和感を感じざるを得ませんでした。そんなコッテコテな編集とか今更ある?と思ってしまいました。数年前のYouTuberが多く登場してきた時期とは違い、YouTuberが職として定着してきた今にアレを見せられると普段ゆっくり実況・解説しか見ていない自分ですらモヤっとしました。あと登録者数十人クラスでのあのコメント量は変です。十分人気者になれているのでそんなに悲観しないでもいいのに…。ここは製作陣と受け手の捉え方次第だとは思いますが。あと個人YouTuberにあんなにスタッフはつかないはず…。リアリティの無さもやや問題です。
そんな欠点がありつつも、今作はとびきりのエグさが際立っていました。とにかく醜い奴らばかり、そして殆どが救われない異常さ。人の転落を見事に描き切った怪作です。醜いというか考え方が浅はかな人物しかおらず、善意をシンプルに踏み躙るゆりちゃん、とにかく悪態をつきまくるプロデューサー、悪口を吹きまくる田母神の同僚、突撃系YouTuber、見ていて中盤から後半は不快になる人物ばかりでした。そんな中優しすぎた田母神さんが豹変していく瞬間は鳥肌ものでした。感謝してほしかったのに様々なすれ違いが起こり本性が現れていく、しっかりとその悍ましさを表現したムロさん流石でした。
後半、いよいよ醜い撮影合戦、最終的にはゆりちゃん全身火傷、田母神さんは突撃系YouTuberに刺されると全く救われずに終わる胸糞エンド。早く劇場から出たいと思ってしまいました。映画を観て良い意味で不快になったのは久しぶりでした。製作陣、役者陣、お疲れ様でした。
鑑賞日 6/25
鑑賞時間 12:30〜14:25
座席 F-3
レバ刺し
吉田恵輔作品は必見なので今回も
「愛がなんだ」からの岸井ゆきの推しからすると、岸井さん今回もよかったね~
底辺からの成り上がり素晴らしかった~
若葉竜也のクソぶり、ナンダコイツと思いながらニヤニヤ
中盤の泥仕合、苦笑いながらニヤニヤ
今回も登場人物に監督の悪意があってよかったです!!
誰にも共感出来ない変な作品
合コンで出会った、イベント会社に勤める田母神と、ユーチューバーのゆりちゃんの2人が主人公。再生回数が増えず悩んでたゆりちゃんを不憫に思った田母神は、見返りを求めずに彼女のYouTubeチャンネルの作成を手伝うようになった。人気は出なかったが、一緒にがんばり、2人は良いパートナーとなっていった。しかし、ゆりちゃんが人気YouTuberの作品に体を張って出演したり、田母神じゃないデザイナーに動画編集を頼んだ事をきっかけに、やさしかった田母神が見返りを求める男に豹変していった。また、ゆりちゃんも振る舞いが別人のようになり、恩を仇で返す女に変わっていった。そして、・・・てな話。
ゆりちゃん役の岸井ゆきのが体張ってたなぁ、って感想。傘で背中刺された田母神は不死身か?
カスみたいな登場人物ばかりで、誰にも共感できないが、そこそこ面白かった。
善意の限界
観ていて我が振りを省みてしまうほど心を抉られた。人間誰しもが持つ人への善意、人に対しての不寛容が軽快かつ丁寧に描かれていた。
人間が持つ善意が相手にされなかった時、ここまで人は壊れてしまうのかと思うと恐ろしくてこれまで観た映画の中で1番虚しくなってしまった。
ここまで自分に影響を与えた最大の要因としてムロツヨシの演技があると思う。序盤の穏やかに寄り添い、人に向き合う田母神の姿は牧師のように全ての人に向けられていて、応援したくなるほど魅力的だった。しかし、周囲の不寛容が彼を一挙に襲い、彼の何かがプツンと切れた瞬間の怖さと切なさは計り知れないものがあった。
そこからの怒涛の展開は決して爽快なものでなく誰も救いがなくて粘着的に自分の心にこびりつくような後味だった。
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