「10年後には・・・」神は見返りを求める qi1234567890さんの映画レビュー(感想・評価)
10年後には・・・
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まず気になったのは、youtuberへのリスペクトの少なさ。
映画というフォーマットに身を置く立場から、ちょっと眺めたyoutuberへの偏見という域を出ていな感じがする。
それは「映画は=高尚、youtuber=低俗」という価値観をもったおじさんになら刺さるかもしれないが、どちらも好きな自分にはあまりにも低俗に描かれすぎてて、ちょっと嫌な気持ちになった。「10年後にはなくなっている」とyoutuberが自嘲気味に語っているが、監督自身に返ってくることのないよう祈るばかりだ。それくらいyoutuberへの捉え方が一方的すぎるのだ。
この作品はよく「リアルな人間描写」と評されているが、それは映画である以上、映画なら当然クリアすべきラインであり、それ自体が映画をいいものにするわけではないように思う。
とはいえ、ラスト近くの大やけどを負った相手を撮影するシーンだけは印象に残った。撮影することでしか関われない悲しさや、撮影そのものが彼らにとって最大の愛情表現なのではないかと思わせる余韻があり、その解釈を観客に委ねる深いシーンに感じた。
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