「ホントに体当たりさせていた」神は見返りを求める 北枕寝二さんの映画レビュー(感想・評価)
ホントに体当たりさせていた
いつもの映画館で
今日は仕事が休みで午前中の回を鑑賞
少し前にチラシを何気なく手にしたら
今いちばん好きな監督の最新作
あらすじを読んだだけであぁ嫌なところに触るなぁ
この監督の世界だなぁと
音楽ライターのレビューによると
ミュージシャンがメジャーになるときは
この手の話はあるあるだとか そうだろうなぁと
BLUEのいい人なんだけど弱いボクサーとか
空白の正義感丸出しの店員とかに通じる
主人公にはしづらいキャラクターにスポットを当てる
いやぁ面白かった ムロツヨシそのものの映画だった
微妙な設定の調整が利いていて そこまで嫌いにならない
あそこで終わらせてあげたかったなぁ
やっぱりこの監督はしつこくて意地悪い
まぁそこが好きで観ているのだけど
彼はヒメアノ~ルにも出ていて
これは続編といってもおかしくないくらいのトーンだった
主役になった そんなに好きな役者ではないが
頑張ってきた経験の集大成かなぁと
岸井ゆきのもいい
最初の空回りっぷりから成り上がっていく様がたまらない
ホントに体当たりさせていたのを今思い出した
彼女は偶然と想像に出ていたあの小悪魔だっけか
(それは古川琴音だった 似てないか)
若葉竜也は最近オラが観る映画にことごとく登場するなぁ
AmazonのCMも彼だよな なんか複雑そうなキャラクターの…
メインの二人の口からはっきり言わせているように
監督はこういう人種が大嫌いなのだろう
しかし彼女がブレークしたのは
奴が適当にツテを紹介したことから始まっており
労せずして付加価値を生み出すことができる人物だ
いわゆる生産性が高い人材
監督は奴をさほど酷い目に遭わせない
こういう奴を利用するんです と
折り合いをつけているメッセージと解釈
(それに比べてのムロへの仕打ちよ…)
初めの方のデカい竹とんぼを飛ばしたり
どうしようもないことを笑い合いながら
ふたりで撮影するシーン
なんともいえない切ない気分になった
その後の展開が想像できるから
このときが一番幸せなんだろうなぁと
(で やっぱりその後ぐちゃぐちゃ)
脇役も妙
BLUEのジムの会長とかアンダードッグのデリヘルの店長とか
男前のデザイナーもどこかで見たような…
映画終了後は
期日前投票に行って 出口調査に協力して
ドン・キホーテで第3ビール2本を買い
青天の下 駅前でグビと
その後は神田そばでざるそばとコロッケ
いい気分で帰途についた
いい休日だった