かがみの孤城のレビュー・感想・評価
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期待してなくて暇つぶし程度の軽い気持ちだったけど見て泣きました
【追加レビュー】
書くつもりはなかったのですが2回目を見に行って原作を手にして後悔した事。
原作でリオン以外全員記憶を失っている。これを見た時に、激しく後悔し面白さが半減した。★3くらいになる。ただ映画にはないエピソードもあり面白い。最後に忘れるのが悲しすぎ。
『俺たち、助け合えるんじゃねーか?』
例え未来だろうと過去だろうと、この言葉が真実となれば感動ものだ。
1番過去の人でも未来で会えると思えば強くなれる。それが無くなってしまった。
彼らは自分達の時代で人と関わり生きていく。アキちゃんも心の事を覚えていない。真田さんに頼まれたら助ける人、つまり心と話したいと言えば、その願いを叶える為に全力を尽くす人。それは、どうなんだよ..と思う。
マサムネにしてもスバルにしても覚えていないなら赤の他人。ゲームを作っている友達とは言えない。
ウレシノが一目惚れしようと報われない恋
ハッピーエンドじゃない(T_T)
【2回目の映画を見て】
原作を見た後に特典映像が見れると言う事で映画館で2回目を見た。。映画版は!やはり心以外覚えてると思った。思ってる!思いたい!
アキちゃんが、心と会った時に『大人になって心』と心の中でつぶやく
もう覚えてなきゃ言えない台詞じゃんと泣いた。
特典映像のウレシノも、わざわざピアノを見に行ってフウカにたいして『見つけた』と言う事から覚えてるじゃん!と号泣した。
映画で覚えているなら★5だ!間違いなく最高の作品だ。ただ、原作の事を思うと、本当は忘れてるのかな~となってしまう。
【以下以前のレビュー】
泣きました。
★5にしたい気持ちはやまやまですが特典が
他の人達のその後の1枚絵という事で、とても残念で★5にはできませんでした。
皆のその後って凄く気になるじゃないですか、エンドロールで流して欲しかったです
オークションで探して買おうと思って覗いたら高くて手が震えて買えなかったです。
ブルーレイとして商品化された際に特典に入れて欲しいです
どうか、なんとか、よろしくお願いします。
---------------【自分の不登校の生徒への認識の甘さを実感する】------------
現実に不登校の生徒は、いる事は知っていても理由まで理解するには視野が狭い
理由を自分ならと当てはめるからだ
まして、他人なら尚更。
この映画は、そんな幼い子供でも分かりやすく
色々な不登校の悩みを抱えながらも戦っている事が伝わる良い映画だと思いました。
---------------【ストーリー】------------
同じ中学校でありながらも、実は違う時代の不登校の少年少女達が集められ
鍵が掛かった扉を開ける事が出来れば1つだけ願いを叶えられるという。
①カギは城の何処かにある
②願いを叶えると城での記憶が無くなる
③朝何時から何時まで17時には帰らないと狼に食べられる
ふ〜ん、あっそう。
みたいに見ていたのですが、現実が辛いのを見ながら皆とダラダラと過ごす話に
どんどんストーリーに引き込まれていきました。
終わり方も良く、あ~見て良かった!!と思いました。
---------------【残念だった所】------------
①皆あれから、どうなったのか。特典なのが、とにかく悲しい。
しかも今日見たので、特典は貰えなかった。残念だが、それは仕方ない
②時間の流れが、とにかく早く進むこと。
2か月後とか普通に所々で時間が飛ぶことです。
時間もないので仕方ないのですが、そこは残念でした。
---------------【東条萌】------------
主人公を心配して喜多嶋先生に連絡したりと主人公の心が不登校になった事で
次の標的にされてしまった萌ちゃん、最後まで良い子だったので安心しました。
下駄箱で無視した時に、ちょっとガッカリした分、理由を聞いて納得しました。
親の都合で転校する事になってしまったのは残念ですが東条さんは負けなかった。
学校に行き、1人で戦っていた。
そして転校先では『今度は同じような子がいたら助けたい、嫌なモノは嫌と言う、貴方も頑張ってね』台詞が、あっているかは不明だけど東条さんは本当に主人公が思っていた素晴らしい女の子だったと思います。
---------------【こころ】------------
願いを叶えた代償に、こころだけ記憶を失った気がする。
最後にリオンと再会しても誰?って感じだったので記憶がないと思われる。
『リオン』がいたら、もう大丈夫だと思う。
しかも喜多嶋先生まで付いていますからね。
これはもう無敵です。
---------------【リオン】------------
凄い、いや、こいつだけ普通にいちを学校に通っている特別ゲスト。むしろ『リオン』の為に他の皆は集められたような気もしないでもない。言動も行動も見るからに超イケメンでモテそうだと直感でわかった。
お姉さんが通っていた学校。だけどお姉さんがいない学校。
皆との出会いがなければ海外の学校で過ごして終わったと思う
皆が通った学校だからこそ彼は来たのかも知れない、そして『こころ』に会う為に
助けにくる為に転入してきた事に最高に感動しました。
エンドロールでお姉さんがリオンの成長を見守っていたのも凄く良かったです。
彼が、いれば、学校で『こころ』を守っていけると確信しました
---------------【3年のアキちゃん】------------
この子の容姿が1番好みでした。
帰る所が辛すぎて帰る事をやめた為に
17時を超えて狼に食べられました
連帯責任で主人公以外は食べられてしまいました。
アキちゃんを救ってくれと言う皆の思い
願いでアキちゃんは助かりました
それが未来に繋がっていて今の皆がいる。
そう考えると助けなければパラレルワールドで枝分かれしたのかも知れない
そして彼女は本当に素敵な女性へと成長しました。
正直、帰って大丈夫なの?って心配になったけど母親に相談したのでしょうね
---------------【マサムネ】------------
コナンの名言を言って推理を間違えた少年。マサムネ君の言動一つ一つに注目しました。嘘つき呼ばわりされていたのは、帰った後なのか本当に最初は嘘だったのか気になる所です。例え帰った後でも簡単に会える人物ではないですし連絡も難しいでしょう。
---------------【スバル】------------
おいー!!ゲーム見てたら気づかない?こんなゲームこの時代にねーって
真っ先にお前が気づくべきだろう。でも確かにゲームにあまり興味なかったなら
ちょっと無理やりだけど仕方ないか。
---------------【ウレシノ】------------
お前、手がめちゃくちゃ早いな!凄いぞ!でもやめとけ!押せば押すほど引かれるぞ!
と内心強引な所とか見ると恋愛とか難しそうだなぁって思ってたのに
いつの間にかフウカちゃんと良い感じになっててウレシノが
イケメンじゃなくても可愛い子と付き合える事に感動した。
(付き合えたかは実際は不明です)
---------------【フウカ】------------
一生懸命ピアノをして母親の期待も乗せられて気持ちも重くなって
賞もとれなくて学校で笑われたりと可哀想な子です
最近ピアノが楽しいって言うのだから何かあったんでしょうね
もしかしてウレシノ・・お前のおかげか?
---------------【オオカミ様】------------
自分にその権限はないという台詞からも黒幕は別にいると思われる。
ただ黒幕もけして悪い人ではないと思う。オオカミ様の正体に驚きましたが
とても感動して泣きました。
オオカミ様の正体を自分なりに推理は、していましたが外れてました。未来の主人公の娘とか、なんか色んな勘違いの推理は常にしてました。
--------------【喜多嶋先生】------------
心の教室、んこころ!いや、でも設立者じゃないですよね。
喜多嶋先生の今後のご活躍に涙しました。
彼女が記憶を持っていて本当に良かったと思います
多分記憶を失っていたら帰ってから死んでいたかも知れないです
皆との記憶があったからこそ悩みを抱える子供達の良き理解者であった事
皆との出会いがなければ生まれなかった存在であり心に感謝をしている
心と出会ったとき主人公には見えないように机の下で心に向けて手を差し伸べる
この動作を見た時、覚えてるんだ!って気が付いて私は涙しました
助けられた心に皆に恩返しを出来る程に成長したアキちゃん
全部繋がっていくんですよね、言いたいのに言えないのが、また最高でした
見終わった後に色々な伏線が散りばめられていた事に気づきました
『これ私が好きな紅茶なの』
--------------【真田】------------
彼氏に頼んで心に暴言吐かせるとかありえないです
彼氏もどうかしてるが、もうついていけないと感じたのか真田と別れます
振られた真田さんが主人公の家に押し掛けるとか行動力もヤバい。
そして先生を利用したり、心を味方につけて東条さんを孤立させようとしたり、かなり悪質です。早く大人になって損得なしで謝った方がいいですよ
--------------【謎と疑問だけど、そんななかった印象】------------
①リオンは最初から城で気づいていた可能性が高い
②東条さんの家にあった絵。×印の意味はわかったけど何故あの家に偶然か、そうか偶然か。
③皆の会話で時代が違うのバレそうだけど意外にバレなくて面白かった
スマホとか今の少年少女なら持っていてすぐバレそう。
『あれ映画化したよね』って言われたら、じゃあ見せてくれってなってもおかしくない、むしろ見せるよーってなりそう。
④心ちゃんは皆が食べられた後に城に入り17時をこえているのに部屋を探索して鍵を回収していたのに何故か狼が現れず食べられなかった。
--------------【最後に】------------
①安西こころの洞察力が凄い、最初の印象では会話が苦手なタイプかと思ったけど
結構、喋れる子。
②東条さんは転校しないでいて欲しかった。
リオンが来てからの3人での楽しい学校生活を見せて欲しかった。
③この映画を見れて本当に良かった。知れて良かった。
ありがとうと製作者や原作者様に伝えたいです。
--------------【終了】------------
面白い
原作読んでいて、観たい作品でした。
絵から子供っぽい映画なのかと思っていたら、かなり泣ける映画でした。
原作は本屋大賞時に読んだので、結末を思い出せなていなくて、なかなかいい期間が空いていたと思います。
原作が良いのもあるのか、伏線がちゃんと回収されていて心地よく好きな作品。
現在に戻った後の繋がりをエンドロールの絵で欲しかったかも。
これから大人になる子どもにもかつて子どもだった大人にも
とにかくすばらしいの一言に尽きます。
原作未読の中、感動する話なんだろうなという軽い気持ちで見始めたのですが
ストーリーのギミックに感激しファンタジーとしてもめちゃめちゃ面白いなと思いました。
お話の面白さもさることながらやっぱりいじめという問題に対してしっかり向き合ってるのがとても好きです。映画内では主人公のこころちゃんが対面していたいじめという問題に対して、『逃げる』ということを含めたいろいろな選択肢を提示してくれていて、それを仲間と母親と喜多嶋先生が『肯定』してくれているという構図がとても心癒され、そして涙しました。
まずはそこからではないでしょうか。
奇跡で出会った7人〈いや、8人か〉すべての時代にいじめや家庭の問題がありました。作中で友達の萌ちゃんも「転校しても、大人になってもそういう人はいる」ということを言ってました。私もこの映画を仮にすべての小中高生に義務で見せてもこの世からいじめがなくなるとは思っていません。この作品を見たとしても響かない人、いじめをする人は必ず出てきます。
だからこそ私は、今現実に対人関係でいじめを受けていると感じているすべての人にこの映画を見てもらいたいです〈大人も子どもも関係なく〉
学校でいじめられていると感じている子は『逃げる』という事を含めたすべての選択肢が正解だと思ってください。お父さんお母さんあるいはいじめに関する相談に乗ってくれる場所もいっぱいあります。そして今はとてもつらいと思いますが、必ずこのつらい期間は『過去』になります。作中の言葉を借りるなら、どんな回り道をしてもいいですからただただ生きることを諦めず『大人になって』ください。
そして自分のお子さんがいる方はもちろんですが、大人の皆さんはそういった子の「逃げ場所」「居場所」になれるといいですね。私も人生まだまだですが、作中の素敵な大人たちのように子どもに様々な選択肢を提示して『肯定』してあげられる大人になれるよう日々精進です。
そんな事を考えるきっかけをくれたこの素晴らしい映画との出会いに感謝しかありません。
原作はまだ未読なのでこれから買って読むのが楽しみです。
赤頭巾ちゃん御用心♪
「赤頭巾ちゃん」という言葉がが「オオカミと7匹の子ヤギ」へと向けさせないミスリード要素なのだろうか。いつおばあさんが狼に食べられるのか、狼退治で締めくくられるのだろうかと勝手に勘違いし、次第に物語にハマっていってしまいました。
「願い事が叶う」というおとぎ話要素たっぷりな設定のため、映画好きおっさんにとっては「中学時代に戻りたい!」と考えながらの鑑賞だったため、案の定、頭の中が中学生レベルになってしまいました。主人公安西こころが夏休みの宿題が大変だというのもよくわかり、お母さん(麻生久美子)が通信講座くらい用意してあげればいいのに・・・などと教師目線にもなっちゃいました。
不登校に対する寛容と、「学校に行かなくてもいい」という優しい言葉。イジメや教師の心無さといった問題も提起するところは、さすが辻村深月!と膝を打ったり、号泣してしまったりと忙しいお一人様鑑賞となりました。いや、ジジイでも泣ける!実際、会社勤めのときには不登校ならぬ出社拒否もしてたし・・・給料がマイナスになったことも経験してます(怒)。仕事するっきゃないじゃん。
何の予備知識もなく観たけれど、時間差というトリックは早い段階で気づいてしまったし、フリースクールの喜多嶋先生が誰なのかも分かってしまいました。早く苗字を名乗れ!と自分の推理の正しさを確認したくてたまらない。もう「オオカミさま」が誰だって構わない!嬉野温泉に行ってみたい!支離滅裂・・・
ここだけの話。映画を観る前にパチンコしてたんですが、虹色に光る鏡とか、クライマックスで赤く光る鏡だとか、パチンコの激アツリーチアクションにくりそつ。当たれー!と叫びそうにもなりましたヨ。しかも、「7」という数字ばかり・・・確変決定です。
閑話休題
こころ、リオン、アキ、スバル、フウカ、マサムネ、ウレシノという7人の中学生。名前やら苗字やらとギミックを使い、しかも、テレビゲームという時間差トリックも秀でていた。マサムネは名前じゃないのかよ!という驚きもありましたが、「真実はいつも一つ!」というギャグにしてもエンドクレジットで名探偵コナンの高山みなみの声だと知ると驚きも倍増。凄い仕掛けじゃん!悔しい、わからなかった。願い事を何にするかとか、喜多嶋先生が誰なのかわかった喜びで細かいところに気づかなかった・・・
そして気にかけていなかったオオカミさまの正体を知るや号泣(ドールハウスで気づけよ)。鑑賞後、トイレへ駆け込み涙を拭くのに集中してしまいましたが、冒頭から伏線張りまくりだったのですね。特に「久しぶり」と声をかけてくれる友人の夢なんてのは最高でした。
あきの義父の顔のもやもや
原作が良かっただけに、期待が大きかっただけに
残念でした。
YouTubeの映画の舞台挨拶で監督だけ
ちょっとズレた意見を言っていたので
少し不安な気持ちはありましたが、
残念ながら不安的中。久々に途中で席を立ちそうになりました。
初めの半分は
登場人物たちが突っ立て話しているだけのシーンが多く
ストーリーの進行も原作を読んでいる方しか
わからないシーン展開が多くあるように感じました。
そのくせ、城の床の鏡面加工、海の波のCGには気を使っていたようで
集中してみることができませんでした。
登場人物の衣装
原作ではオオカミ様の衣装変化の描写が多くありましたが
映画では、赤一辺倒で違和感を感じました。
その他の人物の衣装がヤケに色とりどり、バリエーションが豊富で
全ての人物が陽キャに感じられました。
いやはや、原作読んだ方にはお勧めしません。
私が映画館で見た時、平日レイトショーということもありましたが
1割に満たない観客だったのに、こちらでの評価がヤケに高いので
私と同じ思いをされる方が少なくなって欲しいので
最低点にさせて頂きました。
小説も出演者もとても好感を持っていたので
本当に残念です。
映画って難しんですね。
失礼いたしました。
ひとりでありひとりでない
事前情報無しで観ました。映画中ずっと、「こころ負けるな、大丈夫だから、ひとりじゃないよ、みんな同じだよ」って心の中で呟きながら観てました。
本当のイジメの現場ではどうしようもない孤独と、誰も助けてくれないことへの疎外感をどれだけ感じることか。そんな時にもしこの映画の様に視点を変え、ひとりじゃないことを感じることが出来れば、きっと立ち上がれるに違いない。
最後の主題歌がとても合ってて、希望がつながっていくところ、人と人とのつながりに思いを馳せ、ジーンと来ました。
こんなふうにつながってたら、いいな
こころちゃんをはじめ、登場人物の気持ちが丁寧に描かれていたと思います。
仲間とそうじゃないやつって分けていく。
中学生という時期だからこそのしんどさ。
自分も今となっては、昔のことだけど、なんか心の中がチクチクするような息苦しさを感じました。
孤城でも、同じことが起こりそうになるけど、意見がぶつかったり、苦しさをぶちまけたりできる相手になったことが、大きいんだなぁと。
当たり障りのない関係のままでもいられるけど、そこから一歩踏み出したからこそ、ぶつかる。ぶつかっても、相手を知りたいっていう勇気。
胸にくるものがありました。
話のラストだけど、
あんな風につながれた仲間が、実は身の回りにいるかも??なんて思えたら、この世界で生きていくのも悪くないって思えるんなぁと感じました。
昔、学生だった大人にも
じんわり心に染みる映画でした。
辻村深月のファンだから思うところがある
本作品を観に行ったのが祝日ということもあり劇場は超満員で、辻村深月さんのファンとしてはその事がまず何よりも嬉しかったです。
映画の中身についてですが、
キャラクターの見た目も雰囲気も原作と乖離が全くなく素晴らしいと思いました。
内容も面白く描けている、と思ったのですが
こころの''いじめ''''不登校''の部分にブラッシュアップしすぎなのではないか、とは感じました。
もちろんそこがテーマの作品だとは思うのですが、人間関係とミステリー要素こそ辻村深月さんの面白さだと私は感じているので、すこし「よくあるいじめ・不登校がテーマの感動物語」に近付いてしまっている気がしてしまいました。
こころ以外の6人の関係も、2時間という時間の中だと仕方ない部分ではありますがすこし希薄に感じてしまいました。
こころの性格・心情を表現したいためかテンポが悪い部分もあり、また演出がやや大袈裟なのも少し残念に思いました。
しかし、劇場を出る際に周りからは「面白かった〜」「今度本かして〜」という声が聞こえてきたので、これは辻村深月さんのファンだから細かいところが気になるのと、原作既読だからテンポが悪く感じてしまっただけで初見の方からみたら全くそんなことはないのかもしれません。
ただ、声優だけは悪かったと断言できます。
俳優を使うことは悪いとは言いませんが、下手な俳優を使うのは納得できません。
こころ、オオカミ様、アキがとくに棒読みが酷く、せっかくこんなに丁寧にキャラクターを原作に寄せて作っているのに非常に残念でした。
ファンだからこそ、穿った目で見てしまいましたが、辻村深月さんの作品を面白いと思ってくださる評価が多く嬉しく感じています。
ぜひキャラクター達に興味を持った方々は原作を読んでみてください!
原作のすごさ
面白かった。すごく。
良い意味でハードルが低かったので、より面白く感じたのかもしれない。
すごく面白かったのだが、それだけに細かいところの矛盾点が気になってしまった。おそらく原作はもっと緻密に構成されていて面白いのだろうなあ…。映画にする限界だと思うのだが、ディティールが省かれた部分はかなりあるのではないかと想像できる。
ストーリーとして巧みなところは、孤城に集められた7人の共通点が段階的に明らかになっていくところ。
中学生→不登校児→同じ学校→7年ごとにずれている
最近の映画としては展開がゆっくりすぎな気もするが、登場人物の心の動きを自然に追える親切な速さだと思う。
7人の中学生の年代がずれていることは、「どんな時代になっても、子供は人間関係で悩んでいる」という隠れたメッセージがこめられているように思う。おそらく原作では、それぞれの年代での時代背景や不登校の理由が異なることなどももっと詳細に描かれているのではないか。
もったいないな、と思うところは、「7人の時間がずれている」「フリースクールの先生とアキが同一人物」というこの物語の大きな仕掛けが、かなり序盤で分かってしまうところ。だから登場人物の気持ちに共感するというよりは、早く気づけよ~、とイライラした気持ちになってしまう。
もう少したくみに隠して(ミスディレクションやミスリーディングを使って)、「あっ! そうだったのか!」という驚きをもたらしてほしかった。
終盤の展開も???な点が多い。「×印を回る→階段が現れる→時計に行く」という手順がなぜこころに分かったのか? それまで城の中で一番怪しいと思われる時計について調べてなかったのがそもそもおかしい。これも原作では語られている部分が映画で省略された結果なんだろうと思う。
さておき、この映画(物語)が本当に優れている点というのは、ファンタジーと現実をつないでいる、という点だと思う。
ファンタジーの世界と現実の世界の関係というのは、ファンタジー文学にとって非常に重要な部分で、そこに作家の思想がこめられる。たとえば「果てしない物語」では、ファンタジー世界に入って帰ってこれなくなる人間と、ファンタジー世界で成長して現実に戻ってくる人間がある、としている。
「いじめ」「不登校」という現実の深刻な問題に対して、ファンタジーの中での救いを示したところで、現実の問題は解決しないわけで、「現実には鏡の中の世界は存在しない」ことに現実の子供は逆に絶望してしまうかもしれない。物語の世界に没頭することは、一時的な現実逃避になっても、現実の解決不能な問題は何一つ変わらない。
しかしこの物語では、「アキ」の存在がファンタジーと現実をつないでいる。現実の世界でも、全部の大人が信用できないわけではない、中には頼れる大人がいるかもしれない、という救いを残している。この物語は、子供には「頼れる大人もいる」ということを、大人には「救いを求めている子供がいる」ということを教えてくれている。
この映画の感想とは直接関係ないのだけど、最近、「対人恐怖症」というのが日本における「文化依存症群」なのだと知って、すごく気が楽になった。
「文化依存症群」というのは、特有の文化環境にだけ発生する精神障害のことで、「対人恐怖症」(他人が自分をどう考えているのかを異常に不安に思うこと)というのは日本にしかない病気なんだという。
いじめは日本だけにあるわけじゃないと思うけど、対人恐怖症的なものがいじめを深刻にさせているところはあると思う。対人恐怖をメタ的にとらえることで対人恐怖は多少やわらぐ。他人が自分をどう考えているのかってのは、「思いやり」という意味では必要な気持ちだけど、過剰になってしまうと、自分の本当の気持ちを言えなくなってしまうという意味で有害だ。
闘い続ける・・・
原作未読
久しぶりに真っ直ぐな作品を鑑賞した 観客は圧倒的に子供、特に中高生が多い中、今作品を選択した昨今の学生達に多大なる賛辞を贈りたい 映画というものはこんなにストレートで爽やかなメッセージをスクリーンから届けているんだよと…
只、すれっからしのオヤジの自分から言えば、一服の清涼剤としての要素としての作品の意味合いになってしまっているのが自身の情けない限りなのだ それはジュブナイル作品としての模範性を要していて、だからこそ過ぎ去ったその時代の不可逆性に対する甘酸っぱさを得た、いわゆるノスタルジーを貰った印象に留まってしまった寂しさかもしれない
今作のキモは二つ 先ずは『赤ずきん』と『狼と七匹の子山羊』との混同 そして、敢えていじめっ子との和解を行なわない醒めたリアリスティック
前者は、似ているグリム童話を敢えてミスリーディングさせることでミステリー性を増幅させる装置を設置したのだが、今イチこれが半減してしまったように思われる 今作に於いて一番のショッキングポイントである、二つの事件(未成年暴行未遂 家への押しかけいやがらせ)が余りにも強烈過ぎ、本来ならばミステリー要素が題材である筈がヒューマンドラマに喰われてしまっていることを感じてしまった 要はバランスが揺らいでしまったのではないかと
後者は、その現実的である、いじめっ子といじめられた子は、一生解り合えないという極めて当然の関係性をきちんと落とし込めた点に評価点としての最高値を付けたい 攻撃する側(観て見ぬ振りをする奴も含む)は直ぐに忘れる された側は一生の刺青となり、例え皮膚を代えてもその痕は消せない 国レベルであっても同じだ 出来るならば未来永劫謝り続けて欲しいと願う気持を、今作ではきちんと表現されていると思う
伏線回収系といってしまえば強すぎなカテゴライズだが、そのスッキリ感を学生達に"基準値"としてもたらした今作は充分評価されて然るべきだと思う内容であった
後、もう少し作画を丁寧(ガラス張り等、反射表現の大変さを充分高評価)に、もっと言えばライティングに影を落とし込んでくれればより没入感を得られたと思うのは、汚れた大人の戯れ言か・・・
城に集められた同じ学校の中学生
それぞれに登校できないでいた
興味深いのは皆年代が違っていたこと
そしてそれぞれに生きる力を身につけていくだろう
お姉さんのドールハウスに物語世界が収斂するのが切ない
母親と喜多嶋先生のたたかい
この映画は主人公(こころ)の視線で描かれる。
心に深い傷を負い、そこから回復するまでの「闘い」の物語だ。
でもそこで闘っているのは、こころだけではない。
直接は描かれていないが、母親と喜多嶋先生も闘っていた。
そういうことが感じられるストーリーになっている。
特に喜多嶋先生は、実はずっと前から闘い続けてきたことが最後にわかる。
深い心の傷を救うためには、どう手を差し伸べるべきなのか?
それをつかむために、すごく長い間努力を続けてきた人。
彼女の表情に一切の迷いが見えないのは、
そういう長い努力の表れだったのだ。
そして母親にもきっと「語られるべき闘いの物語」があったはずだ。
こころは、救われるべくして救われた。
そういう風に世界はなっている。
もちろん、引きこもりは、辛く孤独な闘いだ。
そこには「誰も助けてくれない闘い」が間違いなくある。
でも、別の場所で「本気であなたに手を伸ばすための努力」をしている人がいる。
それも間違いのない事実だ。喜多嶋先生のような人は実在する。
だから、きっと大丈夫。
見終わった後、そういう気持ちになれる作品でした。
原作既読で観ました。
※賛否混合です。
・既読で観たからこそ、特に最後の時間軸のずれを確認するシーンは、あまりにもあっさりしている気がします。もう少し、この場面は内容を濃く長くしても良かったのではと思いました。
逆に、必要のないところで間がありすぎたり、沈黙が多かったりしたことも気になりました。
・こころやアキのシーンは、もはやホラーです。怖かったです…。(批判ではありません)特に、途中で顔が黒塗りになるところ、その人の目に(アキの目にも)ハイライトがないところ、追いかけてくるのがリアルに伝わってくるところが、原作にはない恐怖でした。
・マサムネの唐突な有名ゼリフには驚き&笑ってしまいました笑 製作者の遊び心が伝わりました笑
・原作にあるはずの台詞がないことが多くて、端折りすぎていると感じました。
・個人的に、こころ役の當真さんと、フウカ役の横溝さんが、繊細な感情を丁寧に演じていて、適任だと思いました。上手でした。
逆に、演じ方が違えど俳優であるはずの宮崎さんの演技は、素人でありながらも微妙でした。とはいえ、柔らかい雰囲気が大半だった中で演じ分けるのは難しいことだと思います。また、芦田さんが、オオカミ様のイメージと違いました。私の中ではもっと低い声で、感情が感じられなく、尊厳のある声です。芦田さんだと高くて、感情が感じられ、キャッキャしすぎていると感じました。
・(ものすごく個人的に)こころが可愛かったのと、リオンが格好良かったです笑
最後に…余談?注目ポイント?
この映画の主題歌である優里さんの「メリーゴーランド」の終盤、サビ前で、鏡が割れたと思われる音が入っています。
また、歌詞を見ると、「バスタブの中」→×があった場所、バスタブのバスをひっくり返すとスバ。確かスバルが隠れたのはバスタブだったはず。わざわざバスタブと表現したのも…?(記憶が確かではありませんが、原作を確認した限りでは合っています)「声も顔もこころも」→わざと心を「こころ」と平仮名で表記している。 など、所々にこの作品を感じられる表現があります。
是非その部分も注目してみてください(^-^)
良かった(注意:感想にすずめの戸締まりのネタバレも少し含みます)
とにかく伏線が張り巡らされていた。普段よく色んな映画を見ているおかげか、これは時間軸がズレているんだなとすぐに気づくことが出来た。しかし、そこは分かったが、最後のミスリードまでオオカミ様がお姉ちゃんとは気づくことが出来なかった。病室のドールハウスが、城になっている。これは気づきたかったが、そこまでの観察力はなかった笑
そして、何よりもこころのイジメ描写は、心の底から怖さが溢れ出るほど、臨場感がすごかった。あまり他の映画の名前は出したくないが、「すずめの戸締まり」の環さんがサダイジンに取り憑かれた時と、同じような怖さを感じた。いじめがリアルかと言われたら、家に攻めてくるなどはあまり少ない(あるにはあるのだろうが)と思うので、ちょっと過激すぎると感じた。が、実際にこういうことが行われているのも事実であることが、何よりも悲しいことだとも思った。そして、凄いなと感じたのは、何かしらの悩みがある7人が集まって起きたイジり。自分達も、いじめられたりして、苦しい思いをしたのに、ウレシノの恋愛等の部分をイジって、嫌な思いをさせる。これは、どんなことがあっても、人が存在する以上"いじめ"は起こることを、体現しているのではないか、と自分は考えた。それらの点から、この映画はただいじめや、様々な困難な問題に向き合い、乗り越えていくというテーマだけでは無く、今の人間社会をも表している映画なのでは無いかなと感じた。とにかく、感動できていい映画だった。是非、皆さんも映画館でご覧になってはいかがでしょうか。
タイトルなし(ネタバレ)
そもそも2時間にまとめるのが難しい長編の映画化としてはよくがんばった。上映後泣いちゃったの声が多く聴かれたように、
・こころがアキに不登校の訳を吐露するシーン
・以降こころ母が理解者となり応援するシーン
・家庭訪問の担任がわかってないシーン
・北島先生は寄り添ってくれるシーン
など現実世界の主題描写には良い演出が多く、脚本&キャラクタ全般は及第点だった。しかし1番の疑問は、アキときたじま先生のストロベリー紅茶好き一致の件。あまりにも間隔が短すぎてイージー問題になりすぎ。最後まで取っておくべき真相をこんな前半に明かしてはいかん。この設定改悪だけはホントにもったいない。
涙が
仕事始め
会社帰りに鑑賞してまいりました。
新年、始めの映画とても良作で満足して
います。
かなり、早い段階で喜多嶋先生は、てわかった
んですけどそこにたどり着く過程が素晴らしい。
むしろ、伏線が回収していくのにゾクゾクと
感動の嵐でした。
中学不登校7人の心情の心情を嫌て程、
見せられた終盤。
人間の嫌な部分を見ました。
と同時に仲間を助けたいという7人の結束が
良かった!
この映画、親子連れの方が多かったのですが
見て何か感じてもらえるととても嬉しいかなと
私は思いました。
しかし、こころのイジメ描写はエゲツないです。
特に自宅に取り巻きを引き連れて押しかける
シーンはホラーより怖いです。
終盤、メインのこころ以外にメイン伏線が
回収されるんですけど涙涙でした。
こんなにも泣かされるとは、凄いぜ。
最後のこころとリオン+アキの今を回収して
エンディングになるんですけど他の5人も
見たかったなあ。是非みたい!
最後のかかる曲も良かったしキャストの皆様も
素晴らしかったです。
ツボったのは、高山みなみさんのあのセリフ
でした。流石、日テレがかかわってるだけ
ありますね。
この映画予備知識ナシで鑑賞した方が何倍も
感動できると思います。
公開中ですし映像配信はまだまだ先だと思いますがその前にもう一度見る前に原作を読んでみたい
と思わせる良作な映画でした。
面白かった
設定に奇抜さはないが、ストーリーがよくできていたように思う。
現在はいろいろ倫理的なものでNGが昔より多くなったが、やはりその当時にありがちな背景を少しだけだが、描写しているのは、作中の時間のズレをうまく描写していると思う。
逆に小説が読みたくなりました
原作の小説未読でしたが、劇場版アニメをみて、逆に小説が読みたくなりました。ファンタジーではあるけれど、現実との交錯が魅力で、小説で読んだときに今度は言葉によってどのようなイメージが湧くのかが興味湧きました。
いじめは子ども社会が学校という同世代の均質かつ閉鎖的であるが故に、必ずといっていいほど起きてしまうもの。そうしたときの対処法、こころの持ち方、といったものをイメージとして持つことができるアニメになっていると思いました。
小、中、高校生と思しき若いひとたちもちらほら来ていたし、日々の学校生活にも影響与えるものではないかなと。あと、リオンのお姉さんがこうした孤城に弟や世代の違う中学生を呼び寄せた動機というのがもっと知りたいとの思いがあって、小説を読みたいと思います。
孤独の世界からの一歩
学校で悩むナイーブな中学生の女の子が、突如入ることになる鏡の世界。2つの世界で過ごす時間が彼女の世界を少しずつ変えていく。
散りばめられた伏線が集められた7人の問題とリンクしてるため伏線回収と友好関係を築くことに合わせて進む。
伏線はそれほど難しくはないが、鍵を見つけるキッカケのくだりはかなりこじつけられている様に思えた。
また最後彼女が友人のため鏡の世界に入るタイミング、その行為が条件(9〜5時)という縛りを無視することがどうしても納得出来なかった。それは最終日である翌日で良かったんじゃないかと思えた。
けど思春期に抱える問題を上手く捉え、歩み出すキッカケとなる様に作られてる点は良かったと思えた。
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