「2022年最後に相応しい良作」かがみの孤城 ヨシヨシオさんの映画レビュー(感想・評価)
2022年最後に相応しい良作
原作未読どころか、お恥ずかしながら小説があることを見終わってから知りました。。原監督はファンです。
導入部はこの時代にやけにありがちな設定だな〜なんか暗いし、微妙かなと思っていましたが
丁寧にストーリーを紡いでいく感覚が最近のアニメにはない心地良さもあり、非常に没入できた気がします。
物語は、最後の事件まではそこまで大きな展開はありませんが
そのぶん各個人の感情面に割く時間が多く、各キャラクターがどういう動機で孤城にやってきているかがよくわかり、それがミステリー部分とも直結しているので飽きさせないようになっています。
アキの服装や、マサムネとのゲーム関連の会話などで時代違いなのはなんとなく察していたので
途中、パラレルワールドだ!と推理されたときは面食らいましたが。笑
ストーリー的にも大満足だし、結末も押し付けがましくない味付けで良かったです。
最後にひとつ、たぶん私の見落としだと思うのですが
そもそもなぜオオカミ様があの姿で鏡と孤城を結ぶような力が使えるようになったのか?それがどうにも腑に落ちませんでした。腑に落ちないというか説明してましたっけ??
おそらく大事なとこじゃないからサラッと触れただけで小説にはキッチリ書いてることだとは思うのですが、わかる方いたら教えてほしいです。。
コメント失礼します。オオカミ様は恐らくグリム童話の悪役である主役からだと推測されます。かがみの世界と何故結びつける力が生まれたのかは、おねぇさんの『もっと生きたい…弟とも学校に行きたかった…』との思いが仮想空間を作り出したと考えられます。その世界に関わる全ての人が現実から目を逸らしたい人の集まりで、願望から妄想が同一視されたのかもしれません。実際はかがみの孤城自体が存在していないのかもと考えたりします。言葉足らずの解釈で申し訳ないですが、面白い作品でしたね。