アイ・アム まきもとのレビュー・感想・評価
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裏テーマあり。
2022年劇場鑑賞227本目。
阿部サダヲ演じる空気の読めない男まきもとさんがおみおくり課で身寄りのない遺体の葬式を出し、なるべく遺族や身寄りを探して葬儀に参列させようとするが・・・。という話。このまきもとさん、比喩とかでなく発達障害です。ただ、療育手帳を取得していない、いわゆるグレーゾーンの方だと思います。
話の流れから先を予想できないというのが典型的なのですが、篠井英介演じる上司が多分おみおくり課をまきもとさんのために作ったような発言をしていたので、障害者と健常者が同じように暮らしていけるノーマライゼーションを実践しているんだと思うと温かい気持ちになりました。
話の流れはなるほど、こういうオチは自然かと思いながらもやっぱそりゃねえわとも思うのでこの点数です。
ところでこの作品に満島ひかりが出ているのですが、遺骨に絡むのが最近あったばかりで、もう一作遺骨絡みの作品にでれば遺骨女優と呼べます(笑)
いい役者の方々といい話
名優の方々がいい話をいい演技で見せてくれるので、何度もほろっとなったり笑ったりがあります。
ただ、そうですね、例えるとヒット連打で面白い位走者が出るんだけど、終わってみると辛勝な野球の試合みたいな。派手なホームランとかウルトラファインプレーがなぜか無いんですよね。
加えてラストが…ちょっととっ散らかるというか、どう見ればいいのかわからなくて戸惑ってしまいました、私は。劇場でやられてるちょっとひねった脚本の芝居のようでした。
それぞれの俳優さんが好きな方は是非。私は松尾スズキさんをスクリーンで見れただけでも良かったです。
人生とは
どんな人でも人生に爪跡を残してるんだ❗️
市役所のおみおくり係の牧本。かなりのKYだが
憎めない。身寄りのないお骨に囲まれながら仕事をしている。自費で葬儀をやったり、亡くなった人達の写真でアルバムを作ったりする執念のような、取り憑かれたような彼のバックボーンはなんだったのか?自宅は余計なものがない白と黒を基調したサッパリした部屋だが、電子ジャーが骨壺風なのは気のせいか。
おみおくり係の廃止が決まって最後の仕事、蕪木(宇崎竜童)の葬儀の為に、彼の人生を遡っていく牧本。天涯孤独のような人に見えたが、蕪木の人生の爪跡が様々な人達の心に残っていて、最後みんなに見送られて焼き場に向かうことができた。そこに牧村の姿はなかったが、彼の死は彼らしいといえば彼らしい。自分で買った墓を蕪木の娘に譲ったのは、まるで自分の死を予感してたかのようだ。とにかく真っ直ぐな牧本。彼もかなりの爪跡を生者にも死者にも残したことが、ラストシーンで伝わってくる。
牧本演じた阿部サダヲの振り幅の広さには感服します。孤独死はこれからもっと増えていくでしょうが、自治体レベルではなく、国レベルで
孤独死庁みたいなものが出来る時代も来るのではないか。そんなことを考える以外と社会派要素の強い作品でした。
葬式は遺族のためのもの?
市役所に勤務し、孤独死した住民の後片付けに従事する職員が主人公の物語。
発達障害(アスペ?)のように見受けられますが、明確には描かれていません。
気に入らない点がいくつかあって、
・孤独死した人の過去探しにのめり込む理由がわからない(アスペだから?)
・最後の過去探しにおけるご都合主義(そんな簡単につながらないでしょ)
・職制を無視した描写(何故、所属組織が異なる警察官が納骨に従事する?)
・役所は公私混同を嫌うはず(自腹の葬式は不適切)
・最後の場面で〇〇と△△を対象的に描くために、○○を無縁墓地に
いきなり納骨するが、あり得んでしょ・・・
・最後の〇〇の墓前に集まるのは☆☆の方々ですか?チョッとおかしいですね
(ネタバレしないように書くのが難しいのですが)
孤独死が増えている時流に合った話だとは思いますが、出来はイマイチかと。
「葬式は遺族のためのもの」という局長の意見の方が正しいと感じる者の感想でした。
いい話?
正直言って私はBDで十分と思っていたが、妻のお供で観賞。
やっぱりBDで十分だった。
この手の映画を楽しめるかがいい人かどうかのリトマス試験紙なのだろう。
妻は楽しめたと言い、私は必ずしもそうではなかった。
つまりそういうこと。
つまらない訳ではなかった。
時折笑みも浮かんだし涙も滲んだ。
しかし、心が大きく動くことはなかった。
阿部サダヲはこういうキャラを演じさせたらピカイチ、さすがだった。
満島ひかりも登場時間は短かったが、存在感抜群で輝いていた。
だが、そのキャラには違和感を禁じ得なかった。
何らかの障害があってみそっかす扱いなのだろうか。
およそ公務員として相応しいとは思えず、時にイラッとしてしまった。
局長の方が正論だろう。
小便のシーンは流石に笑えない。
ラスト近くの非常に皮肉な展開にはちょっと胸が熱くなりかけたが、
その後の取ってつけたような光景で一気に鼻白んでしまった。
いい人にとってはいい映画。
役者やのう!
アベサダの変態的演技力が光りましたねえ。
脚本も終盤にかけて引き込まれる構成力が良い。
信号待ち、横断のシーンが伏線となり、最後は泣かされました。
人は誰もが一人で最後迎えないといけないですが、
自分を愛してくれている人が必ず居ると信じたい気持ちにさせてくれる映画でした。
演技達者の役者が多くえがったです。
阿部サダヲ、どハマりの牧本。
阿部サダヲ演じる牧本は、身元の分からない故人の為に遺族を探して火葬する、おみおくり係。これ、日本の役所にマジで実在するかも?
予告編から牧本は社会性の無い変な奴で、阿部サダヲって事はどうしようもないギャグの連発だろうなと思いながら着席。
おや?こいつそんなに酷い奴じゃないぞ。言ってる事もやってる事も全て故人の為。遺族がやらないって言ってるのに自腹で葬式だなんてありえないでしょ。上司や周囲の人の言葉に揺らぐ事なく自分の正義を貫き通すかなりの人格者だ。孤独死した故人に寄り添う話しなので、ソコソコ重いんだけど、チョコチョコ出てくる言葉遊びでかなり笑える。
あなた子供いる?って聞かれた牧本の返事、最高〜!
最後には故人に対して悪い印象しか持ってなかった人達が葬式に集合。こりゃ泣けました。そして同じタイミングで火葬された遺骨に手を合わせる人達。泣ける〜。
何度も出てくる交差点のシーンは怪しいと思ってたんだけど、まさかね。
主役の阿部サダヲだけでなく、宮沢りえ、満島ひかり、でんでん、松下洸平、國村隼など、脇役陣もバッチリハマってた。特に良かったのが宇崎竜童。故人なのでずっと写真だけの出演だったけど、キャラ設定がピッタリでセリフからの想像にガッツリハマったよ。
笑って泣いてとっても楽しかったデス。
がんばつた‼️❓よーく、何が正しいのか考えてみよう‼️❓
民間の人には理解しがたいことですが、利益ではなく公共の福祉を目的とする行政機関は、法律や規則はたまた国民のためでなく指導者や幹部の個人的な嗜好や私利私欲を目的とした計画や事業の遂行でも、組織は維持できるし、体裁を保つことができます。
この映画でも、局長や警察が合理的に見えますが、責任放棄や責任転嫁による合理性の追求なので、その罪はかなり重いものがあります。
そう、私費で葬儀をしたり、遺族を個人に調査させているようでは、組織としての重大な過失、市や警察の機関としての無作為の過失なのです。
主人公は神の子のような生き方ですが、これは良心を象徴として現したものかもしれません、神は死んだ、良心も死んだ、でも死んでなおリスペクトされる、と。
アベサダオは好きな俳優ではなく、今回も、わざとらしさが先に立ちますが、セリフや行動は、かなり正当なものです、わかります分かりませんを含めて。
何が正しくて、何が間違いなのか、よく考えてこの映画を観て欲しいと思います。
孤独死も無縁墓もそれ自体は悲しむものではありません。
生きてきたこと自体の意味が問題です。
それを教えてくれるこの映画の意義は深いと思います、是非。
見終わって思う。エラク思い切った邦題を付けたもんだとw
いやぁ。主題は「繫がり」で、そう言う見方をするとビターなハッピー・エンド。この邦題だと「マキモト」の生き方の話になって、ビターを通り越して、ホンワカ気分もありーなバッド・エンド。比重は前者にあるって思うんで、この邦題は「阿部サダヲ」の知名度で集客を狙うと言う魂胆の現れ、ですかね?しゃーないか。実際、阿部サダヲを前面に押し出した方が、人は集まりそうだしw
「お見送りの作法」の日本版と言う事になるんでしょうか。と言っても原作未読だし、「お見送りの作法」も見てない私です。
マイ・ブロークン・マリコに続いて、コレも今年の邦画のダークホースでした。
孤独死と言う、ともすれば重苦しくなるネタを、阿部サダヲのキャラに乗っかってコメディタッチで進める前半部。真島ひかりと國村隼の登場あたりからギアが切り替わり、ちょっとだけ泣かしに来ます。葬儀に三々五々、集まって来る所縁の人々の姿が胸にジーンと来るって。
ラストカットは予想通りで、あざとさ全開です。ここ、も少しどーにかならんのかー!ってのは正直あります。宮沢賢治風、と言うか、Pay Forward的、って言うか。こんなんじゃ無くって、阿部&宇崎&松下の3人が高台から皆んなを見送るだけってんじゃ不足ですか?更に言うと、Over The Rainbow(s)はしつこ過ぎひん?このラストカットが、ちょっとやり過ぎな感じが、個人的には気になってしまいました。
食器を使わず自炊している牧本のミニマリスト振りは、徹底しています。「お見送り係」としての仕事は報われる事がなく、孤独の闘いの日々。「闘い」ってのは大げさに見える描写が好き。彼は、自分自身の職務に忠実なだけなのか。孤独死を「理不尽」と捉え、家族の意義を取り戻すべきと信じての行動なのか。その答えらしきものは、最終節で暗示されます。原作はどーだか知らんけどw
無縁仏として骨壺を持ち出す職員に必死に食らいつく牧本。蕪木の精肉工場での抗議の話に感化された「恐ろしく察しの悪い」彼は、より大胆に、かつ秘密裡に抗議をテロ化して実行します。食器を使って食事をする牧本。料理は、北海道を思い起こさせる鮭のちゃんちゃん焼き。塔子に墓地を譲った牧本。塔子が好きだと言う、ハクチョウの姿を捉えるために銀塩フィルムのカメラを購入。
調べ尽くした蕪木と言う男への共感なのか。牧本は塔子に好意を抱いたのか。最後の1件に、人生の全てを奉じても良いと思ったのか。私費で葬儀を上げていた牧本の信念は、最後の最後に実を結びます。彼自身が入る事は無かった、墓所の前で。
あー、これは原作読みたくなったw
良かった。
かなり。
と言うか、最後が惜し過ぎる。
個人的な好みの話だけどw
★が甘めなのは、役者さんが漏れなく素晴らしかったからです。
こんな人いるわけない。でも最後に少しだけ感動。
爆笑もしなければ強い感動もありませんでした。
主人公は市役所職員なんですよね?
故人ともプライベート付き合いなど全く無かったのです。
優しさというか拘りというか、あんなに一つひとつに手間をかけていたら、仕事のクオリティは良くても市役所職員として勤め人として成り立ちません。
暇ならば別ですが現実であんな職員はありえないです。
葬式を自費で?自分の墓所を譲る?!
そこまでの思い入れ自体に不自然さを感じます。
まきもとさんが孤独死した人を仕事にするのではなく、孤独死しそうな人を見回り逸脱してしまう仕事ぶりのせいで孤独死を防げた話しなら、まだ少しはリアリティーを感じられたかも。
それでも有限な時間で動いている現実では無理でしょうが。
良かったのは、まきもとさんが最後に「みんな」から「お礼のお参り」をされるシーン。
仕事の範囲とはいえ機械的な仕事は冷たく時には恨まれるだろうが、時間が無くて忙殺されていてもほんのほんの少しだけ「まきもと」を心の隅に忘れないでおくのも大事かもと思えたシーン。
人を大事にするとは合理性では絶対無理だから。
故人の気持ちを察するひたむきさ
普段まったく意識していなかったのですが、私たちのコミュニケーションというものは、相手はいつでも、当然のように、或いは自分の期待通りに、自分の言ってることを察してくれているはず、という前提で成り立っているということを実感させられました。
恋人同士、友人同士、職場や部活の仲間…
同じ常識を持ち、この会話の流れならアレとかモノと言っても、当然伝わるはずだと。
だから、世の中には、誤解とか思い違いによる人間関係の軋轢がこんなにも発生するんですね。
(最近読んだばかりの東野圭吾さん『希望の糸』では、それで殺人まで発生してました)
例えば、誕生日が12月の恋人にクリスマスを兼ねたプレゼントをしたつもりなのに(そういったつもりなのに)、クリスマスには何もしてくれなかった、と相手は感じていたり…。
それを殊更強調したり説明したりするのは、いかにも不粋だし、小さい男に見られたくもないので、ハッキリとは言えなくてもそれとなく匂わせただけで「察してくれるよね」とプレゼントした男は思いがちだし、確認もできない。
一方、女性の方に、誕生日とクリスマスはあくまでも〝別物〟というそもそもの思い込みがあれば、こちらの思いは「とっくに察してくれてるはず」という前提で会話をしてるから、「そんなの聞いてません」となる。
あれ⁉︎ この映画のマキモトさんの察しの悪さとは、なんだかズレた方向に行ってしまった😅
マキモトさんは、生きている人間の気持ちを察する、という思考回路を持たない代わりに、故人の思いを察してあげることには労力を厭わない。
互いに察してあげないと上手くいかない人間関係の煩わしさ。見方を変えれば、察することで会話することに慣れたほとんどの人間は自分の言いたいことが伝わるように噛み砕いて話す労力は端折りがちになる。
世間的に立派そうな会社などの会議でも、誰が誰に対して何をどうやって説明するのか、ということが具体的に確認されないまま「じゃ、結論はそういうことでいいんだな」とか「つまりは、そういう方向で考えよう」みたいに切り上げて、後で責任の所在が曖昧になる。そんなことが散見されませんか。
でも、難しいですね。
説明と伝えることばかり考えていると、『◯◯◯◯、今こうなってました❗️」となるかもしれないので、要注意です。
防げた。
執着心に尊敬します自費で他人さんの葬儀そんな人は周りにいません。
気持ちは掃除のおばちゃんと一緒です。牧本さんは変な人、端末機も使用しない。自宅は必要最低限の物のみ部屋は暗く生活ぶりは仕事の延長戦。さすがに骨箱は自宅に置かないですね。そんな牧本自身に少しずつ変化が起こり始める。
ただファインダーを覗き込んで歩く行動は自身の不注意で防げた事故だった。あの様子はしゃいだ子供のように見えました。勿体ない最後でした。
あとこの映画は、飲食しながらはおすすめできません。
ラストの展開で気分を台無しにされた
阿部サダヲさん主演、水田伸生 監督、そしてあの予告編だったのでコメディ路線と思いきや、かなりシリアスな作品です
いろんな事をぶっ混み過ぎて、しっかり回収・完結できず、中途半端になっている印象が否めません
阿部サダヲさん演じる主人公のマキモトは発達障害?それともただただ変わっているだけ?
そして彼がなぜあんな執拗に孤独死で亡くなった人々に気持ちを寄せるのか?寄せる様になったのか?
「おみおくり係」の存在を全否定し廃止を迫る市役所の新任局長とマキモトを守りきれない上司、何の理解もなくただシビアなだけで無意味に出てくるキャラが不快
マキモトの自宅から見える住宅の一室に住んでいたのが宇崎竜童さん演じる蕪木の部屋?どういうこと?
蕪木の死で関わる前からあの部屋を意識していたのはどういうこと?
最後の仕事となった蕪木の葬式のため、身内を探す旅に出るくだり
その先での國村隼さん、宮沢りえさん、満島ひかりさん演じる身内や友人達との出逢い、とストーリー展開やキャスティングが完璧なのに、ものすごく消化不良で後味が悪いのはなんだろう?
やっぱりマキモトを殺しちゃう展開だからかな?
マキモトが死ぬ展開 要りますかね?
せっかく雰囲気のある佳作なのに、すべて台無しにして終わるこのエンディングが全く理解できず嫌いです
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