アイ・アム まきもとのレビュー・感想・評価
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こんな感じのラストの洋画があったような・・・・
知ってる人にだけ知ってもらえれば、それが世間の人じゃなくても・・・ 牧本さんの思い入れの理由が分からなかったが、やさしいには違いない これも公務員だからこそなんだろうな 「彼に最適な部署」と言う事で与えてもらって なぜ、最後の最後だけ上手くいったのかな?
ただの変人に見えてしまうのが残念
お話としてはとても良いと思う。 ただ、主人公”まきもと”は自閉症スペクトラム障害だと思うんですよね。 だとすると、どうしても「ウ・ヨンウ弁護士は天才肌」と比べてしまう。 もう少し、序盤に障害を持っている事を印象付けるシーンがないと、ただの変わった人に見えてしまうと思うんだが…。
ジョン・メイの頑なさを牧本が和ませてくれる
個人的に思う珠玉の名作✨「おみおくりの作法」の日本版リメイク「アイ・アム まきもと」を観てきました。孤独死された方々、身寄りのない方々をおみおくりするオリジナルと同じストーリー展開だけど、「まきもと、今こうなってました!」とか若干コメディ寄りに持って行ったところは日本ならではの改編。オリジナルのジョン・メイはお亡くなりになられた方々に真摯に向き合い、与えられた業務に愚直に向き合い、だからこそのラストシーンの感動は生まれた訳で。日本版リメイクも悪くはなかった。と言うより暗くなりがちな「死」に対して阿部サダヲ演じる牧本が物語を和やかにさせてくれた感じがしました。右、左、右、横断歩道渡る際あれだけ確認していた牧本さん、何故。その何故もわかりやすく改編されている。ラストシーンも日本ならこうだよなぁって感じがして全体的に素晴らしい作品でした♪
音楽なら
悲しい名詞を並べたら、味わいのある歌になることもあるでしょう。なぜなら想像する自由があるから、それは情緒溢れる演歌になると思います。 ただ、映像となるとそれは、かなり絞られてくる。自由を奪うからこそ、構成、編集、演出、音楽や映像を駆使してその世界に連れて行かないとダメなんだと思う。 これは、そこが全部アウトでした、だから内容としてテーマがあっても中身がないものになってしまったような気がします。とても勿体無い。 原作のあるものをこういう風につまみ食いした様な作りになるのは本当残念です。
まきもと、いま、こうなっちゃっていました~の手振り。せんだみつおの「ナハ、ナハ」のパクリじゃないの?
プロフェッショナル・仕事の流儀(山形県庄内町役場市民福祉課おみおくり係:牧本壮さん(48)の場合
なんであの刑事の神永はあんなにイライラして乱暴な口調なんだろうと思ったが、次第に牧本の流儀がわかって来て納得。孤独死のご遺体は警察で検死して、保冷庫保管になる訳だが、その先がつかえていると困るのだ。神永には公営の火葬場の保管所に強制的に移させることはできないのでしょうね。 ゴミ屋敷の腐乱死体をサダヲとでんでんに任せて去って行く刑事の気持ちもよくわかる。葬儀屋のでんでんが言う。「牧本さんすごいね。オレもすごいけど。」自腹で葬儀代を払うって、地方公務員の給料では考えられないが、公団住宅で非常に質素なひとり暮らしだから出せるのかなぁ。ミニマリスト。【川っぺりムコリッタ】で覚えたての言葉。
おみおくり係最期の蕪木(宇崎竜童)の件がメインストーリー。
携帯の電話帳に唯一残っていた食品加工会社から蕪木の人生を紐解いてゆく。アルバムの少女の写真は実の娘ではと推理。最初は松尾スズキ演じる同僚だった男に接触。「あんた、恐ろしく察しが悪いな」には大爆笑。蕪木のあのエピソードは所長室の陳列棚の表彰カップにしたあのことに直結していた。男気のある蕪木に影響され、リスペクトしていたことの表れだ。バカだけど。 蕪木が入れあげていた酒田漁港の居酒屋の女を探しあてる。2年同棲していたという気っぷのいい美人女将のみはるは宮沢りえ。娘と孫娘がいた。「あんた、子供いる?」「いいえ、要りません。」「あげないわよ。」漁師の常連客から話を聞くと、カッとすると手のつけられない乱暴もので、顔を十字に切られたものもいた。傷害事件で逮捕されて、拘置された時の面会書類から、塔子の存在を掴んだ。まるで探偵。協力してくれる神永がとても粋だった。そして、鎗田(國村準)は重要な役。サングラスのせいで、皮肉っぽいイタズラ好きそうなあの目が見えないので、セリフが沁みた。酒を買ってホームレス仲間に接触。民生委員の千晶。民生委員ってだいたい地域の他人の内情への好奇心がすごく強い世話好きおばさんがやるイメージ。ホームレスまでケアして結婚?
蕪木やるね。モテ期長い。
宇崎竜童は明治大学の軽音の後輩だった阿木燿子を捕まえたことが人生最大の金星。学生街の喫茶店がヒットしたガロの前身のバンドのマネージャーをしていた。本名は木村修史。ガロといえば日高富明が36歳の若さで自殺した。彼らの優れた才能は活かしてもらえず、アイドル路線で既成の作詞作曲家の楽曲を歌わされ、腐って解散してしまう。連続ドラマ「新・座頭市」で石原裕次郎の歌う主題歌や劇中挿入曲の演奏として日高富明とファイヤーのクレジットを見るだびにそれを思い出す。悲しい。
牧本と塔子はなんだかいい感じだった。ウェッジウッドのバラの花柄のペアカップや電車のホームのシーンがそう思わせてくれた。お墓を生前に買って所有しているってすごいけど、それを塔子に譲ると申し出る。牧本は塔子と結婚すれば、じきに蕪木と千晶と一緒にそのお墓に入ることになる。いいじゃないかと思った。
しかし、そうはならなかった。
牧本は無縁仏の納骨堂へ。
神永ひとりが花を手向け、牧本さんの粘り勝ちだと言うが・・・・なんか寂しい。
結局、二人の女とその二人の娘と孫に恵まれた蕪木のめちゃくちゃで豪快な人生のほうが牧本の単調な人生よりも、人生やったもん勝ちで、ずっと華があったと感じてしまう。
しかし、牧本は公僕に徹したのだ。そして、それは彼の信念であったのだから、ちゃんと見届けることさえできていたなら、幸せだったろう。
【アイ・アムまきもと】という作品名はケン・ローチ監督の「私はダニエルブレイク」へのアンサーソングならぬアンサー映画なのかもしれない。
本当に、がんばった。がんばった。
宇崎竜童のオーバーザレインボー🌈カッコよかったぜ👏
ラストのオチが酷すぎたので、勝手にラスト10分を妄想
この映画は、独身でそこそこな年齢の人には凄まじく突き刺さる
そして、ラスト5分がなければ星5の傑作だった
内容に関しては他の人のレビューの通り
最後があまりにも酷かったので、勝手にオリジナルラストを妄想
〈以下妄想〉
カブラキさんの葬儀の案内状を送る牧本
当日、牧本はいつものようにただ一人寂しく参列しようとしている
定刻となり葬儀を開始しようとした途端、ポツリポツリと参列者が集まる
口々にカブラキの過去を語り、故人を偲び、温かい葬儀となる
そこへ、牧本が勝手にカブラキの葬儀をあげてることを聞いた局長が式場に駆けつける。
「牧本さん!どうせ誰も来やしないんだから、無駄なことはやめ・・・」と言いながら扉を開けると、そこには満席の参列者が。
口々に、牧本のおかげでカブラキを送ってやれることができたと、感謝する参列者たち。
局長も目を白黒させながら、勝手に自分の手柄にしつつ、お見送り係の存続を口約束してしまう。
葬儀が終わり、火葬し始めた時、トウコに渡すべきものがあったのを思い出す牧本。
火葬が終わるまでに取りに行こうと慌てて、青信号でいつもの確認をせずに轢かれる牧本。
場面が飛んで、無縁墓の前に佇む葬儀屋の親父。
胸には牧本の写真と骨壷。
「まさかアンタが俺より先に死んじまうとはよ。俺も独り身だし、アンタに見送ってもらおうと思ってたんだぜ? それにしても局長の野郎もしみったれてるよな。規則だって言って、即火葬、即納骨、葬儀は無しだとよ。部下が死んだってのに香典の一つも寄越さねえ。せめて花束をサービスしといたから勘弁してくんな」
小さな花束を供える侘しい風景。
葬儀屋が立ち上がり、無縁墓の扉を開けようとすると、刑事が大きな花束を持って現れる。
何も言わず、葬儀屋に黙礼すると、花を供えて手を合わせる。
ポツリポツリと現れる、これまで牧本と関係のあった人たち。
花束で埋もれる牧本の骨壷。
インコを引き取った管理人が、インコと一緒に牧本が飼ってた金魚も連れてくる。
「頑張った!頑張った」と鳴くインコ。
無縁墓に向かい手を合わせる一堂の後ろ姿。
しかし、やけに人が多い。古い着物などを着た半透明の人が参列者に重なるように増えていく。参列者たちは気がつかない。
牧本の遺骨を無縁墓に入れようとした瞬間、「待ってください!」と、カブラキの娘のトウコが現れる。
手には、牧本が最後に渡そうとしていた、カブラキの人生を綴った手紙。血が滲んでいる。
牧本の骨壷の前に立つと、ポツリポツリと牧本の人生を語り出す。
トウコが嗚咽に声を詰まらせると、別の人がそれを続けて言う。
幽霊たちも、聴こえないが何かを口々にいっている。
皆、泣き顔で笑い合う。
最後にトウコが、「牧本さんのお骨ですが・・・」と言いかけ、場面転換。
市役所の局長室
局長に向かい、刑事が言う。
刑事「牧本さんのご遺骨、カブラキの娘が引き取るそうです」
局長「血縁は無いんだろ? なぜだ?」
刑事「いいえ。わかりません!」
局長「まあいい、これで遺骨が一つ減った。経費削減だ」
刑事は無表情で黙礼し、退室しようとする
局長「・・・ああそうだ、お見送り係の存続、正式に決まったよ。そちらの所長にもよろしく伝えておいてくれ」
刑事「・・・霊安室を増やせないか、上に掛け合ってみます」
ポツリと呟く刑事
「牧本さん、あなたの粘り勝ちですよ」
END
コメディ映画でしょうか?
孤独死した方の葬儀をしようと牧本さんが孤軍奮闘する様子、そして、牧本さんのエンディングの呆気なさを観て、コメディ映画のように思いました。 私には、ストーリーが、とても軽い内容のように思えましたが、コメディ映画と割り切って鑑賞すると、それなりに楽しめると思います。
赤ちゃんの匂いと紅茶の美味しさ
まきもとが探し問いかけているのは「生きる」「生きている」という動詞ではなく、「生」。
そこには上も下も良いも悪いもなくて、誰も見ていなくてもそばに誰もいなくても、朝目覚め夜眠りにつくまでにすることが「生」であり死んでしまえば明日の朝は来ない。
彼がセンチメンタルに故人のバックグラウンドを収集しているのではなく、楽しんでいるのが良かった。そしておそらく同じ位に赤ちゃんのゲップの跡の色や匂い、ウェッジウッドでのむ紅茶の美味しさ、白鳥が来る田んぼの美しさを楽しんでいる。
ある意味、誰かの記憶に残っている間はその人は生きていると思う。たしかに私も両親も義両親も含め見送った人も少なくないけれど、ふとした匂いや音など見えないものの中に彼らが蘇る。だからといって誰の記憶にも残らずひとり逝った人達の「生」が消えてしまうとは思わない。たとえば今食べている肉まんの中にあるかもしれないしね。
アイ・アムまきもとという題に、私、「まきもと」を生きた彼が大きな声で高らかに「生」への讃歌を謳っているように感じました。
やっぱり阿部サダヲさんはすごい。
一言「お年頃だもん、ちょっと泣けた」。
この作品「おみおくりの作法」のリメイク。 好きだったんだよね、それをどう色付けしてるかって。 無縁仏の葬式を自腹で出して、遺骨を預かる牧本。 確かに人は死んだら、誰かに弔ってもらわないといけない。 私も兄弟・子供どちらともいないからねえ・・・。 そう感じれる人には、ツボる話。 無縁とは言っても、その生きてきた中で「縁」があった人はあるはず。 人は1人では生きていけない。どこかの中にいたんだから。 牧本の「ご縁探し」が身を結ぶかどうか。 見る前は分かりにくいタイトル、「おみおくり係・まきもと」がいいんじゃ⁈。 劇場から帰宅して気づきました。そういうことか・・・!!。奥深いわ。 出演の宇崎竜童さんが歌う、「虹の彼方に」かっこよかった♪ ⭐️今日のマーカーワード⭐️ 「牧本さん、あんたの粘り勝ちだよ」
オーバーな演技?
主人公の、やや精神病を患った設定 なのでしょうか?私にはそこの設定と 所々にあるややオーバーな演技が 気になりました。 阿部さんは、上手く対応されてます 周りの方も豪華で見応え充分で 見て損の無い、良く出来た映画だと 思います。
日本でも増えている孤独死という社会問題も絡めながら「死」というものとの向き合い方についても考えさせられる作品
予告編を見る限りかなりぶっ飛んだ雰囲気で、主人公のまきもとも周囲に迷惑をまき散らす変人が巻き起こすドタバタ喜劇のように見えました。 ところが本編では、ガラリと印象を変えて、『おくりびと』と同じ庄内地方にある市役所で働く主人公が、「おみおくり係」担当として「孤独死」と戦うという結構シリアスで考えさせられる物語となっていたのです。 原作は、第70回ヴェネチア国際映画祭で4つの賞を受賞したウベルト・パゾリーニ監督『おみおくりの作法』(2015)。日本でも社会問題となっている原作のテーマを、岸田國士戯曲賞受賞の劇作家・倉持裕がユーモラスな語り口で新たな魅力に溢れた脚本にし、『ゆとりですがなにか』、『初恋の悪魔』等の水田監督が笑って泣けるエンターテインメントに昇華させたものです。 なお、徳間文庫より本作小説版が刊行されています。 小説版では、映画では描かれていない牧本の新人時代のエピソードや登場人物の心情が綴られています。 市役所の福祉課「おみおくり係」の職員・牧本壮(阿部サダヲ)。彼は孤独死などで亡くなってしまった故人の葬儀と納骨を行い、引き取り拒否した遺族が気が変わって遺骨を引き取りに来るかもと自身のデスク周りで保管をしています。 彼は、故人の思いを大事にするあまり、全く空気が読めなくなり、全く人の話を聞かず、なかなか心を開かず頑なにになってしまうのでした。その結果、決めたことは自分のルールで突き進む、ちょっと頑固で迷惑な存在だったのです。そのルールとは下記の3か条が挙げられます。 ●まきもとのちょっと迷惑なルール 3か条 1.葬儀は絶対にやる(たとえ遺族が求めていなくても) 2.参列者を何としてで探し出すも(たとえ身寄りがないと警察にいわれても) 3.納骨はギリギリまでしない(たとえ置き場所がなくても) ついつい警察のルールより自身のルールを優先してしまうので、刑事の神代亨(松下洸平)に日々怒られている始末でした。 ある日、1人の老人が遺体で見つかり神代から遺体の受け取りを依頼されます。現場へ向かうとひどいゴミ屋敷で警察は事件性がないからあとは頼んだと匙を投げるのです。葬儀屋の下林智之(でんでん)はそんな警察と揉めます。しかし警察は、現場を早々に立ち去ってしまうのです。残された牧本は、下林と組んで遺体の運び出しをすることにします。 その後、新たに遺体が発見されたと神代から連絡が入ります。故人・蕪木の発見された現場へ向かうため住所を尋ねると牧本が住んでいるアパートの真向かいにある別棟に住んでいる方だと判明。牧本は現場へ向かい故人の遺影で使う写真や遺品の回収を行います。 遺品の中にアルバムを見つけた牧本は、娘と思われる女の子の写真を発見。神代からは身内は甥しかおらず受け取りを拒否されたと言われていたので、身内を探すために過去の資料をあらいなおしてもらうように頼みます。 しかし、県庁から福祉局局長として赴任してきた、小野口義久(坪倉由幸)が自分の席に大量の骨壺があるのを見て激怒し、牧本におみおくり係を廃止することを決定。蕪木が最後となることを告げるのです。 蕪木の一件が“最後の仕事”となった牧本は、写真の少女探しと、一人でも多くの参列者を葬儀に呼ぶため、わずかな手がかりを頼りに蕪木のかつての友人や知人を探し出し訪ねていきます。 工場で蕪木と同僚だった平光啓太(松尾スズキ)、漁港で居酒屋を営む元恋人・みはる(宮沢りえ)、炭鉱で蕪木に命を救われたという槍田幹二(國村隼)、一時期ともに生活したホームレス仲間、そして写真の少女で蕪木の娘・津森塔子(満島ひかり)。蕪木の人生を辿るうちに、牧本にも少しずつ変化が生じていきます。そして、牧本の“最後のおみおくり”には、思いもしなかった奇跡が待っていたのでした。 最初は、変わっている牧本がいろんな人と接していく中でさまざまな気づきや成長があり、何かしらの変化があって終わるものと予想していました。しかし、おみおくりにのめり込む牧本の心情は、あまり明かにされずに衝撃的なラストを迎えてしまいました。 それでもこの物語は、日本でも増えている孤独死という社会問題も絡めながら「死」というものとの向き合い方についても考えさせられる作品といえることでしょう。根本テーマは、誰にもさけることができない「死」についです。牧本自身も、自分の将来に「死」について、常に向き合って、自分のお墓を買っていました。現在独身で死期の見えてきた自分も人ごとではありません。自分自身の最後を思わず考えてしまいました。 それにしても死んだら無なんだと豪語する小野口局長の啖呵には疑問を持ちました。今のお役所は国だろうと地方自治体だろうと、戦後政教分離の大原則にこだわるあまり、無神論に凝り固まっています。それが小野口局長のような弔う精神を喪失した機械的で効率的な行政手続きを産んでしまっていると思います。いくら政教分離とはいえ、せめて個人の大切していた宗教くらい重んじてやり、牧本のように手厚く弔ってほしいものです。 最後に、そんな牧本の迷惑が、報われる結果となってよかったでした。
ぶっ飛んでるけど愛らしい
職場では空気が読めず察しも悪い、 日常生活では毎日決まったルーティンをこなすまきもと。 孤独に亡くなった人達に仕事の域に留まらず誰よりも寄り添うまきもと自身も、いつか訪れる『死』について考えています。そしてその時は自分も『孤独』に迎えるだろうと…。 そんな彼だからこそ、生前はただ疎まれ嫌われ怖がられるような存在だった者の 本当の素顔を… 隠された思いを… 故人と縁のある人達との切れてしまった繋がりを 丁寧に結び直していきます。 笑える場面はもちろんグッと胸が苦しくなる場面もありますが ラストにはまきもとが最高に愛おしくなりました。
生者には愛されない
ちょうど今年、職場関係者が亡くなり、親族が引き取りも委託も拒否するという事があった。
何十年も貢献してもらった会社であっても、血縁上は他人であるため、葬儀はあげられず、密かに火葬のみ立ち会わせてもらいました。
そういった経験もあり、市役所員とはいえ牧本が自費で葬式を行っていたことに違和感が拭えなかった。
(自治体によって違うのか、原作の国では平気だったのかもしれませんが)
また、牧本の想いを現したかったのかもしれませんが、勝手に写真を引き取って収集するのはどうなんだろう。
まぁそのへんは専門知識もありませんので、頭の隅に追いやります。
本人はいたって真面目ながら、アンジャッシュ的な会話がコントのようで面白い。
(「牧本さん子供いる?」「要りません」「あげないよ」はテンポも良く、お気に入り)
牧本のバックボーンは欲しかったが、後半までの流れは楽しめた。
が、終盤が色々と合わなかった。
・内縁ならまだしも、正式に婚姻していた相手との娘に警察が辿りつかない?
・小便はただの嫌がらせにしかならず、抗議ですらない
・死なせるラストは無しではないが安易に感じた
・牧本を見送るのが刑事と死者だけなのは、いくらなんでも報われない
特に最後は、市役所員すら立ち会わないのはおかしいし、結局身近な人からは愛されなかったことにならないか。
蕪木の葬儀にいない時点で塔子などは疑問を持つはずだが、そういう描写もない。
結局、ただあのシーンを撮りたかったんだろうなぁ、というのを感じて白けてしまいました。
がんばった
人の話も聞けず、周りの雰囲気も読めないけど、一途に良かれと思う姿はコミカルだが、次第に心打っている。 死んでしまえばこの世からおさらばだが、逝った人を悼む想いはあるだろう。 突然カメラで白鳥を追うのは映画としてありだが、あんまり泣かせてくれるなとは思う。 放尿は唐突だけど、とても嬉しかった。
笑い泣き
いい映画でした。 特に天才俳優の二人、阿部サダヲと満島ひかりの自然な演技で、何倍も良い映画になっているのだろうと思います。 阿部さんはついこないだまで、猟奇的な殺人鬼だったのですが、、、演技の幅が広い。 最後のシーン(ネタバレなし)で、それぞれが、セリフにはない想いが溢れていました。小さな仕草や目線などで、感動しました。 原作は知りませんでしたが、ネタバレサイトを見た限り、原作通りであって、映像にしたことて何倍も良さが出ているのではないでしょうか。 普段からそういう仕事もしているので、孤独死や孤立死を意識していますが、本当の意味で孤独を考えてしまう。 なぜそこまで出来るのか、、、と、いいひとというだけではなく、自分が死んだ後は誰も見送ってくれないのだろうと、そう思うととても切ないですね。
予告編の情報しかなく鑑賞
阿部サダヲと水田監督のタッグということで、面白い話かなぁー、と思って観ていたら、人との繋がりや、死について考えさせられるお話で、感動もありました。 全く前情報なく観るのも、いいですねー。 「おみおくりの作法」のリメイクとも知りませんでした。オリジナル、実は観たことないので、是非配信で観てみます!
人は死んでも魂は生きている
市役所で働く、お見送り係の牧本(阿部サダヲ)が遺体で見つかった蕪木の身内を探す話が中心です。
蕪木の人柄は、頑固であまり他の人から好かれていませんでしたが、亡くなった人の良さを見つけ、身内を探す執念が凄いですね。
蕪木とその娘の塔子は、白鳥の写真が示すように絆は繋がっていたのでしょう。
牧本の性格が普通ではないので、始めは物語に入り込みにくい所はあります。
ラストのシーンは素晴らしいです。人や動物は死んでも魂は生きているのです。牧本が亡くなっていった多くの人から愛されている象徴的なシーンです。
牧本さん、あなたの粘り勝ちですよ。
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