劇場公開日 2022年9月30日

  • 予告編を見る

「社会から取りこぼされやすい人々が繋がり、希望を見出す」アイ・アム まきもと 12shiho28さんの映画レビュー(感想・評価)

4.0社会から取りこぼされやすい人々が繋がり、希望を見出す

2022年10月4日
スマートフォンから投稿

泣ける

笑える

元ネタ映画の「おみおくりの作法」が大好きなので、自ずと厳しめに観てしまうなと思いながら映画館に行ったけど、大筋は添いながらもしっかり独自色を出してて最後まで楽しめた良作

主演の阿部サダオは、彼のルックスと演技スタイルにこの役はドンピシャだと思う。脇役陣も、宮沢りえの肝っ玉女将ぶり、國村隼の存在感など、すっごく味がある。
中でも、冒頭の出演シーンで観客をしっかり掴むでんでんと、火葬場のシーンで圧巻の演技を見せる満島ひかりがスゴい

孤独死を扱ったところがフォーカスされているけど、個人的には障がい者雇用も含まれているのではないかな、と思いながら観てました。それは、劇中に、彼の個性を生かした役職、というセリフがあったから
そして、それを全く意に介さず廃止する市長が現れる

社会から取りこぼされやすい人々と、理解するつもりもない人々、ただ意識していないだけの人々、理解し共感した人、交わり合えないはずの人々を、同じく取りこぼされやすい立場のマキモトが繋いでいく

埋葬スタイルが違うから仕方ないけど、ラストシーンは元ネタの方が情緒があったなぁ

厳しい現実をコメディタッチで描きつつ、人の死に真摯に向き合った、今この時自身の生活に感謝したい気持ちにさせてくれる映画でした

12shiho28