「異色の輪廻転生ラブストーリー」月の満ち欠け みかずきさんの映画レビュー(感想・評価)
異色の輪廻転生ラブストーリー
本作は、大胆に仏教思想・輪廻転生(生死を繰り返しながら生き続ける)に踏み込んだことが奏功して、リアルとファンタジーの要素を併せ持つ不思議な雰囲気の作品に仕上がっている。輪廻転生という考え方に違和感が無ければ、感動感涙必至のラブストーリーである。
小山内堅(大泉洋)は、愛する妻・梢(柴咲コウ)と一人娘の瑠璃と幸せな日々を送っていた。しかし、妻と瑠璃を交通事故で亡くし堅の人生は一変する。そんな彼のところに三角哲彦(目黒漣)と名乗る男が訪ねてくる。三角は、かつて、亡くなった瑠璃と同名の女性との禁断の恋の物語について語り始める・・・。
哲彦は不変だが、瑠璃は、不慮の事故での死亡により輪廻転生し3人登場する。やはり、初代瑠璃を演じる有村架純が定評のある演技で、謎めいて影のある瑠璃を巧演している。憂いを秘めた眼に吸い込まれそうになる。哲彦役の目黒漣は、不器用で一途な哲彦を熱演している。連絡先が分からない瑠璃を彼女がよく行く場所で何時間も何時間も待つ場面での表情に、瑠璃に対する一途な想いが溢れていて切なくなる。有村架純・目黒漣編が、本作の主軸であり、ここだけ切り取っても、一つの作品ができるほどの完成度になっている。是が非でも絶対に成就したい愛であると得心できる。瑠璃の輪廻転生に説得力を持たせている。
2代目と3代目の瑠璃と哲彦の絡みはない。ここでは、輪廻転生を際立たせている。何故、それを知っている?それができる?そんな言い方をする?と我々観客を疑心暗鬼にさせ、巧みに輪廻転生に誘導する。但し、3代目の女児の描いた絵はうますぎて納得できない。輪廻転生は憑依ではないので有り得ない画力である。
本作は輪廻転生という斬新な設定に挑んだ意欲作だが、荒唐無稽、粗削りな場面はある。それでもなお、本作は感動的である。
時空を超えても、輪廻転生しても構わない。主軸となる恋物語がしっかりと描かれていれば、感動できる。それがラブストーリーの醍醐味である。
共感していただきましてありがとうございました😊
有村架純さんの踏切事故も、柴咲コウ親子の自動車事故も、
田中圭が関係している恐ろしさが、ホラー要素有りということですね。
みかずきさん
明けましておめでとうございます。
また、なかなか更新もしないまま、ほぼ放置状態のアカウントにフォローしていただき、大変恐縮しています。
ありがとうございました。
宜しくお願いいたします。
「月の満ち欠け」は原作を読んだものの、まだ観れていないのですが、気になっています。ではまた
コメントありがとうございます。
宇宙の全てを解明したい、と思ってても、ブラックホールの中とか観測不可能なはずですし、脳の働きも記憶の仕組み(細胞は数年で全て入れ替わるのに、どうやって引き継がれるの⁉️)も摩訶不思議。分かれば分かるほど分からないことが増えていく。それ自体がとても楽しいことだと思ってます。