リボルバー・リリーのレビュー・感想・評価
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ワンカットワンカットが美しい
耽美ロマンサスペンス。
怪人二十面相などを思い出す。
時代特有の雰囲気を半ばファンタジーに仕立て上げた映像美が行き届いていた。
出演陣も違和感なくはまってなおさらゴージャス。
特に長谷川さんの立ち居振る舞い、雰囲気は主役を食うほどと見た。
回転式ゆえ昨今のガンアクションよろしく、
バラバラ撃ちまくれないガンアクションは、イーストウッドの西部劇あたりをお手本に見るべきだろうが、やはり物足りなさを感じたためもうひと工夫欲しい気がした。
とはいえ上記のようにワンカットワンカットが美しい。
綾瀬さんのアクションも女優さんばなれしていて見ごたえがある。
それでもうOKのような気もしなくはない。
(「ベイビーわるきゅーれ」シリーズを見た後というのが、すべて悪い)
大金をめぐる陸軍海軍の間に入り、キーパーソンを護衛する。
主人公の過去と、それぞれの関係の変化。
王道の二本軸だがややうまくかみ合っておらず、両軸あることが散逸に見えたことが残念だった。
主人公コンビはアニメ版「攻殻機動隊」の素子とバトーにも見えて気に入っただけに、
次作があるならバディものとして見てみたい。
というか綾瀬はるかさん、カジュアルダウンした衣装で少佐をやったらば、スカヨハよりハマリそうなんだが。どうだろう。
役者ってすげー
耳障りな銃声
開戦前の上層部では海軍と陸軍がいがみ合い、天才投資家がつくった裏金「バニシング」をめぐって混迷している。
山本五十六(阿部サダヲ)は──
『(その金をつかって)10年、開戦を先に延ばしてみる。その10年の間に戦争を回避し、この国が生き残る道をみつける』
──と言ったが叶わなかった。
日本のいちばん長い日にも陸海の犬猿が描かれているが、戦争を回避するための奔走が無に帰す感が強く、映画のストーリーよりも「陸軍と海軍がいがみ合ってたら戦争なんか勝てるわけない」──を感じる映画だった。
おりしも衆議院議員総選挙(2024/10/27投開票)をひかえ、メディアをひらくと与野の諸声が聞こえてくる時期ゆえ、各政党の思惑・野心が繰り広げられる様子にたいして(じぶんは「政治ガー」言う玉じゃないし「政治ガー」言いたくもないが)なんとなく似た空気を感じたのだった。
国内評価はさほど伸びていなかったが、映画は想像したよりも悪くなかった。見どころは大正モダン衣装と銃撃戦、役者では長谷川博己と古川琴音がよかった。とくに長谷川博己がよかった。かれは常に「セリフをくっきりしゃべろうとする気配」が出る俳優でそれが個性になっていると思う。
綾瀬はるかはこのようなHarshな役回りが似合わず「奥様は、取り扱い注意」に見えてしまっていた。竹内結子が演じたらはまり役だったにちがいないと思った。
銃の音がやかましく耳障りだったことに加え、銃弾が味方にはぜんぜん当たんないのと、ぜったいあんた死んでるだろ──という重傷から回復してしまうことでおとぎ話っぽさが増幅されて、シリアスなのかヒーローアクションなのか、しまいまで解らなかった。
なんか綾瀬さんてきれいといえばきれいだし最大公約数的な好ましさをもっている人だとは思うがフェミニン値ゼロのサンドラブロックタイプで、女優なのはわかりすぎるほどわかるのだが女とは思えないというアクロバチックな印象をもっていて、個人的には好きも嫌いも良いも悪いも、これほど何にも感じない俳優がいるだろうか──という感のある女優さんなので、そういう女優さんが日本一の人気女優であることに、疎外を感じる。じぶんの感性が他者とちがうことは、ときどき気分がいいことでもあるが、ときどき疎外を感じることでもあるという話。
ところで平岡(佐藤二朗)と百合(綾瀬はるか)が交わした密約がなんだったのか答え合わせがなかったのでもやもやした。
これを褒めてる人は…
大正モガ
何ですかこれは?
学芸会でも見せられている気分
率直な感想は「映画館で高い料金を払って観なくて良かった」です。
まず目についたのが陸軍は最悪、海軍はまあまあという明確な贔屓。最も無謀な戦いと悪名高いインパール作戦など取り返しのつかない愚策を弄した陸軍(上層部)を擁護するつもりは毛頭ありませんが、先の大戦の責任が誰にあったのかを当時を知る家族に問うと、とにかく「陸軍が悪かったんだよ」の一点張り。しかし、戦況を偽られていたとはいえ、それなりに陸軍(戦時内閣)を支持していたのであれば、国民にも一定の責任はあったと考えるべきではないでしょうか。それを「自分たちは悪くなかった。自分たちは被害者だった」と言わんばかりに陸軍のみに責任を押し付けては何の教訓も得られていないことになり、非常に危機感を覚えます。
また、「その蹴りでそんなに効くかね?」と所々リアリティを疑いたくなる格闘シーンは興ざめの一言。綾瀬本人の力不足もあるかも知れないけれど、そもそもその体勢から蹴りにいけるかなどの構成に問題があるように思えます。
そして笑ってしまうのが陸軍、つまり戦闘のプロの人達の射撃がすんごく下手ということ。特に遮蔽物のない状況で何十人もの兵士が狙っているのに、いや当たらない当たらない。それに引き替え主人公側はほぼ百発百中。しかも綾瀬演じる百合は胸などに多く被弾しているのに何故か死なないし、死にそうにすらならない。もはや学芸会でも見せられている気分です。
綾瀬はるかを観る映画
綾瀬はるかさんは美しい❗️
悪いけど、本作見たら、
今までの戦争やスパイ関連の作品が素晴らしいのが
よくわかった。
わけわからないストーリー、
津山役、変に凄みを効かせたと思っている
話し方変、違和感、耳障り。
初めただの工員と言ってた若い男、しょっ中、
狙いに来るけど意味不明。
ラストなぜ白に着替えたか、
ウエディングドレスか?でなければ、
赤い血の色がはっきりわかる為か?当たり❣️
あれだけ撃たれていて走れる?
あのドス黒い血の範囲だいぶ広かったのに、
走り回って撃ちまくっていた。
電話を盗聴されてから陸軍が狙って来るなら、
海軍省に近いか、
海軍省に居て話をすれば良かったのでは、と思った。
電話の内容も大したこと無いし。
何であそこまで陸軍が狙って来るのかも意味不明。
犠牲者出してまで狙う必要あるのか。
(お金の為らしいですが、予算というのでは足りないのか?毎年こんな風にどこからか盗む算段しないと、ということでしょうか)
あっ、なぜ山本五十六が阿部サダヲなのだ⁉️
あの男の子の父親の願い、
ひとっつも心に刺さって来なかった。
単なる二重生活者でリリーを悲しませた男。
演技もアクションも映像も美術も良かったのですが‥
(完全ネタバレですので必ず鑑賞後にお読み下さい!)
この映画『リボルバー・リリー』は、冒頭の陸軍の津山ヨーゼフ清親 大尉(ジェシーさん)らに追われる女中のリアリティある恐怖の表情や、細見家の屋敷での容赦ない住人の殺害などから、期待させる出だしだったと思われます。
小曽根百合(綾瀬はるかさん)と南始 特務少尉(清水尋也さん)のアクションなど、かなり見応えもありました。
映像も美しく、美術も衣装小道具合わせ時代に対する説得力があり、映画としての厚みを与えていたと思われました。
しかし、映画が進むにつれて次第にこの作品の魅力が削がれて行ったように思われました。
その大きな理由は、小曽根百合/リリーが、もう人殺しはしたくないと言いながら、凄まじい銃撃戦を映画の中で行っていたところにあったと思われます。
映画の中盤に、小曽根百合/リリーは隠れ家でもあった街中のカフェ「ランブル」で仲間と共に、津山ヨーゼフ清親 大尉が率いる陸軍の集団との銃撃戦を行います。
また、映画の最終盤では、小沢 陸軍大佐(板尾創路さん)が率いる陸軍部隊との大銃撃戦が繰り広げられます。
しかしこの大規模なそれぞれの銃撃戦の場面を見ていると、小曽根百合/リリーのもう人殺しはしたくないとの想いは、かなりリアリティから上滑っている(リアリティが感じられない)と思われました。
仮にそれぞれの場面で小曽根百合/リリー達が、相手の急所を外して銃撃戦で勝ったいたとしても、逆に益々リアリティーから離れていっていると思われました。
事実、最後の陸軍部隊との大銃撃戦の前に、小曽根百合/リリーは、南始 特務少尉との最後の戦いを、南始 特務少尉の殺害で決着させています。
小曽根百合/リリーがいたスパイ養成機関の名称の「幣原機関」は、武力行使よりも協調外交を唱えた幣原喜重郎 外務大臣の「幣原外交」から名称発想されていると思われました。
しかし、武力行使よりも協調外交重視の「幣原外交」の歴史評価や外交の重要性はさておき、一方で(理念的な)人殺しはしたくない≒武力行使の否定は、この映画でも説得力を感じさせる内容になっていなかったと思われました。
この映画『リボルバー・リリー』は、作品の根幹である、もう人殺しはしたくないという小曽根百合/リリーの想いに説得力を持たせるには、派手な銃撃戦など行わないなどのリアリティある描き方をする必要があったと思われました。
あるいは、映画の中の大銃撃戦を行いたかったのであれば、この作品の根幹でもある、もう人殺しはしたくないという小曽根百合/リリーの想いを、初めから捨て去って映画を作る必要があったと思われました。
今、世界では実際の戦争が行われ、そこでのひどい侵略や民衆に対する無差別空爆殺戮や虐殺を止めるには、上滑りした理念など全く役に立たない現実があります。
そんな(例えばウクライナでのロシアによる戦争が起こる前からの)現実から目を逸らし、余りにも上滑った理念によって、個人的には大変残念な作品になっていると、正直思われました。
しかし一方で、素晴らしい役者の方々の演技やアクションや、スタッフによる映像美や美術衣装小道具の素晴らしさは感じられ、本当に惜しいと思われながら、今回の評価になりました。
綾瀬はるかがかっこいい、美しい。
邦画アクション、頑張ってほしい!
『リボルバー・リリー』長浦京原作の日本のスパイ・アクション小説。第19回大藪春彦賞受賞作を映画化。
監督は行定勲。
幣原機関で訓練を受け、50人超の殺害に関与した冷徹非情な美しき諜報員。“リボルバー・リリー” の異名をとった小曾根百合を、綾瀬はるかが演じる。
意外性のあるキャスティングだ。
台湾、関東大震災、佐官時代の山本五十六…etc.
大正期の日本が舞台として設定されている。
なぜか『サクラ大戦』を思い出した(笑)。
気の毒に、悪役はいつも帝国陸軍だ。
巨額の隠匿資金を巡り、綾瀬はるかが帝国陸軍相手に撃ちまくる。
日本のカラミティ・ジェーンか?!
原作は、非常に描写が細やかだ。説明的とも言える。
文字で読ませる必要のある小説は、それにより臨場感が増す。
コンマ何秒の動作を、心理描写含め数ページ割いて表現できる。
映画はそうはいかない。
行間を映像でカバーするためにも、綾瀬はるかのアクションの質に重きを置いたと思う。その点では成功している。
タバコを吸うシーンを除いて、綾瀬はるかの演技は事前期待を上回った。
だが、ひとつの作品としてはどうか。
私が暗い画面がキライなことは除外しても、
間延びした展開、
不自然な場面転換、
緊張感Maxになるべき場面でそうならないカット割やカメラワーク、
”1対多” が多いチャンバラ映画の流れを継ぐ弊害か?
韓国のアクション映画製作陣に作らせたら?
締めくくりに、日本映画界へのエールも送りたい。
これに懲りず、アクションジャンルにも
どんどんチャレンジしてほしい!
の意味を込めて、☆2.0。
けなすだけでは何も生まれない。
「戦いでは何も守れない」
のと同じだ。
アヤセハルカ・リリー
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