リボルバー・リリーのレビュー・感想・評価
全374件中、321~340件目を表示
同じ日にQTのドキュメンタリーを見てしまったから?
題材良し、時代情勢に絡めたアイデア良し、人物造形良し、それを演じる俳優さんも良し、背景・セットの再現度良し。
綾瀬はるかさんだって‼️
それなのに‼️
いくら撃たれても、いくら刺されても、致命傷だけは負わない。
こういう映画の場合、主人公はそれでいいんです‼️
〝ダイハードな主人公に対して誰もが抱く黄金律〟とでもいうような。
『ミッション・インポッシブル』では、イーサンは当然として、イルサだってそうあって欲しかったのに、あんなことになりました。
行定監督にとっては運が悪かったのかもしれませんが、イルサと同じ箇所(素人判断ですけど)を深々と刺されているのになんであんなに平気なの?
本当は、陸軍の大佐直轄の精鋭部隊のはずだよね⁉️
とかのほうが、気になるレベルではあるのですが。
いっそ、幣原機関の昔のツテで大量の兵器をシシドカフカあたりが調達して、陸軍を蹴散らしてしまう、くらいのほうが楽しいのに。
私が個人的に思ってる〝映画のお約束〟の範疇をかなり逸脱してるので、素材の良さが台無しになってしまいました。逸脱してても、斬新さがあればそれなりの納得感はあったかもしれませんが、『るろうに剣心』に出てくる明治初期の陸軍のほうが余程、共感できるし、強かった?
華麗!
キャストはやたら豪華だが・・・
2023年劇場鑑賞191本目。
予告がメイキングという、斬新な事をした作品。
帝国時代の陸軍は悪役として描かれる事が往々にしてあり、冒頭から残虐な行いをかましてくれます。
そんなクズどもを綾瀬はるかが圧倒的な力でねじ伏せていく話だと思っていたのですが、なんかちょっと期待していた程強く感じない・・・。
キャストはやたら豪華です。野村萬斎もちょっとしか出ないし、相島一之なんてエキストラでもよさそうな役だし、鈴木亮平に至ってはエンドロールで役名見てすら誰だか分からなかったし・・・。
ストーリーは色々考えたなという感じでしたが、その後の歴史を知っているとそれも虚しく感じてしまいました。
昔は要人を暗殺しまくっていたが、ある日を境に殺すのをやめたという、要はるろうに剣心なのですが、過去をあまり描いていないので重みがないし、殺さないという誓いにもそれほどこだわりを感じられなかったのも軽く見えた原因でしょう。
佐藤二朗の最後の表情だけはさすがでしたがあなたがそこで目立ってどうすんだとは思いました(笑)
後は時代だからしかたないのですけど、風立ちぬくらい喫煙シーンが多いので非喫煙者の役者さんかわいそうとその度思って現実に戾されてしまうのでちょっと考えたほうがいいと思います。
見所は…
友人に誘われて観賞しました。行定勲監督作品は、「GO」(01)や「世界の中心で、愛をさけぶ」(04)、「今度は愛妻家」(10)など好きな作品も色々あるので期待も少々膨らみましたが…。当時の時代背景がよくわかりませんが、陸軍が一般家庭や市街地、列車内で銃を撃ちまくるところで引いてしまいました(汗;)。主人公小曽根百合(綾瀬はるか)の過去が明らかになる謎解き部分や派手なアクションシーン、陸軍と海軍の内部抗争など見所がたくさんあったのですが、どれもしっくりきません。怪我を治す力をもつ不思議な老婆や執拗に命を狙ってくる諜報部員(?)の存在などもドラマ全体とのつながりがよくわかりませんでした。ただただ印象的だったのは、長谷川博己や豊川悦司、阿部サダヲの安定した演技と存在感でした。
見どころ満載、でもちょっと煮え切らない所も。
お見事です!
歌舞伎・チャンバラから続く様式美
『行定勲』の様式美
時は大正。日本の特務機関で訓練を受け
引退するまでの短い期間に吉良邸に討ち入った浪士の数ほどの人数を殺した名うての暗殺者が居た。
『リリー(綾瀬はるか)』と名のる彼女は、しかしもう十年もなりを潜めている。
一方、屋敷に暴漢に押し入られ、使用人は惨殺、
なんとか魔手から逃げ延びた少年がいる。
彼は別れ際の父親の
「玉ノ井の『小曾根百合』を頼れ」との言葉に従い東京を目指す。
その二人が出会ったことで、物語が動き出す。
護る者と護られる者の逃避行。
ただ、あまりにもありきたりのプロット。
その背景は様々も、
過去から何度も繰り返されて来たお話で新鮮味はまるでない。
勿論、本作では、時節柄の日本の情勢が
上手く取り込まれてはいる。
陸軍の暴走、それに対抗したい海軍の思惑。
日和見を決め込む内務省。
官憲からドロップアウトし
市井に潜んだ者たちこそが、軍備に頼らぬ平和を希求し活動する、
ある意味、時節や時宜を得た内容。
追う側の獲物も、最初は「機密文書」とされており、
なんと陳腐な、と
観る側は冷笑も、
次第に異なる姿が浮かび上がり、なるほど工夫だなと感心。
一方で主人公を狙う、(やはり)特務機関出身の暗殺者は
その目的が判然とせず、ただ敵役として、物語を混迷化するために立てられたようにも見え、
さほど感嘆する構成にはなっていない。
『リリー』にまつわる悲しい過去や
少年の父親との因縁も謎として提示されるが、
さほど心に響く内容ではない。
加えて、何故その二人を起用したのかを訝る出来の
ジャニーズ系のタレントが二人。
年長の方はオーバーアクト、年少の方はほぼほぼ棒の演技で
共に観ていて辛くなってしまう。
こうしたことをひっくるめての
監督ならではの構想なのか。
『リリー/小曾根百合』の造形は至って魅力的。
滅私としてそれに付き従う三人の男女の造形は宜しく、
彼女の為に命を張る理由は理解できる人物像。
これに『綾瀬はるか』を当て嵌めてアクションをさせ、一本撮りたいとの思惑は
判らぬでもないのだが、
如何せんエピソードの数々に既視感があり過ぎる。
『ジョン・カサヴェテス』が
妻の『ジーナ・ローランズ』を起用して撮った〔グロリア(1980年)〕。
当時の彼女は確か五十歳。
同じように、少年を守り逃亡を続ける旅に図らずも巻き込まれてしまった中年女性の
存在感は圧倒的。
こうした前作を観ていると、
どうにも今回の作品は小さく見えてしまう。
綾瀬はるかさんの意気込みが凄い映画
内容にモヤモヤ
シシド・カフカの、馬賊の姉さんが120点。
原作未読。
全体の印象は、無敵系ダークヒーロー(イコライザーや、アジョシとか)ものを水で薄めすぎた感じ。正直時間が長く感じた。いい意味で「おっ」と思う部分もあるのだが…
綾瀬はるかの衣装や肉体美、着物で銃をぶっ放すシシド・カフカ等は見どころ。正直、綾瀬はるかの衣装とシシド・カフカのパートだけもう一回見たい。
音楽も頑張ってたと思う。
対して、不満に思った点。
ストーリー、アクションは間延び感が否定できず。
・「良い敵役」が不在。
主な敵役である陸軍が上から下まで全員間抜けで、綾瀬はるかが引き立たなかったように感じる。
数が多いだけの、豆腐みたいな敵に徹していた。クライマックスには、もう少し歯ごたえのある敵がいて欲しかったかな…
「シベリアで匪賊狩ってた」とかいう経歴の将校が、まともな指揮もせず部下を全滅させてたのにはちょっと……もっと悪辣でいてほしかった……。
大佐職の人も、部下を怒鳴るだけ。大尉が、ヒステリックに怒鳴るだけ。
ろくな布陣も組めない士官が「匪賊を狩ってきたエキスパート」扱いなのはさすがに不整合が過ぎる。
(冒頭でイコライザーを挙げたが、あれはテディという悪役が冴えているから成り立つ作品なわけで)
俳優の演技に疑問符があるが、根本的に、「この映画の世界において、悪役としての陸軍がきちんと設定されていないのではないか」と感じる。であれば、俳優の演技付けにも説得力が出るはずもない。
「ドラマで見る一般的な旧陸軍のイメージ」を出ていないように思う。「権力、悪の象徴」≒「最も大きな敵」とするなら、そこは違和感なく見えるように頑張ってほしかった。
圧倒的に製作スタッフの少ないコミックやアニメーションでさえ、裏付けと設定づけをやれているのだから、これほどの大作においてそこで手抜きをしないでほしかった。
「大きな嘘」を引き立てる「小さなリアリティ」の不在が痛い。
・ダメージ表現や全体のアクション構成にアラが大きい。
「リアル系アクション映画」「コマンドー系大味アクション映画」がまだらになってるので、そのつなぎ目で興ざめポイントが出来てしまう感じ。
いくら怪我をしても頑張れば立ち上がれる小曽根百合(無敵モード)に、クライマックスの緊張感が欠けてしまった。
爆発音で耳がキーンって鳴る演出も、他がリアルに描写されてないのにコレやってもな、という感じ。
・キャラクターにはいい素材があるのに、見せ場がアレッ?という感じでもったいない。
シシド・カフカが元馬賊というなら、棒立ちガンアクションではなく馬賊姿の乗馬で出して欲しかったし、士官は士官らしく冷徹な悪役であってほしかった。
綾瀬はるかの衣装の着こなしがいいだけに、軍服勢の肩周り胸周りのスカスカ感が目立ってしまうのも気になるポイント。
・ストーリー面で、「経済による支配」という概念が語られていたが、小曽根百合ほどの経歴の人間がそれを「平和のための手段」として語るのには違和感。
あの時代の時点で、英国やスペインによる植民地支配≒経済的な支配も既に存在していた訳で、そのえげつなさを知らない小曽根百合ではないだろう。
「戦争回避のための必要悪」ではなく、「平和的手段」として描写されていると、「うーん……」という感じ。
総じて、全体の構成を絞って、アクションを底上げしたら退屈させない作品になってたと思う。
「観客に分かりやすくする」苦労は見受けられたが、ここまで単調にされると「このテーマだし、もう少し観客が読み解く力を信じても良かったのでは?」と思う。
ただまぁ、「リアルな痛み」を感じさせるシーンは少ないので、その辺が苦手な人はいいかも。
ワンピースでアクション
2023年。行定勲監督。大正末期の日本。かつて日本の特務機関で最高のスパイ(殺し屋)として活躍していた女性は引退して10年。ところが、かつての仲間の名を新聞で読んで調べるうちに、陸軍を相手にした大きな事件に巻き込まれていく、、、という話。
主人公が経営するのが玉ノ井の銘酒屋(要するに売春宿)だが、いかがわしい裏街の買収宿の雰囲気はまったくなく、ちょっとした階段で一段下がった広場のような敷地に建つ店はおしゃれであか抜けている。ワンピースで戦う主人公にも通じる小ぎれいさ。それはそれで、成瀬監督作品の登場人物が自宅(や勤務先)周辺で戦い始まるような新鮮味がある(もっと強調してもいいくらい)。それならさらに、リボルバーとタイトルに堂々とつける以上、銃撃シーンのカットを「小ぎれい」に整理してほしかった。主人公もその仲間たちも、銃を撃つ前、撃つ時、撃った後が美しいリズムをつくりそこなっている。銃弾を込めるしぐさは強調されているが、発射のしぐさはなおざりだ。煙草を吸うしぐさもあれだけ強調するならリズミカルにやってほしかった。
期待しすぎた…
これまでの綾瀬はるかの主演作品って、どれも「なにか違うんだよなぁ」という物足りなさ、あるいは「頑張ってるのは分かるが」という空まわり感があったが、これもその呪縛から逃れられなかった。
古い映画で恐縮だが「グロリア」を思い出してしまったが、あの乾いたテイストとは真逆の、どこか湿った日本の空気感が、、、うーん💦
綾瀬はるかが悪いということではなく、それどころか彼女自身はかなり頑張っていると思うんだけど、どうも演出が彼女を引き立てきれていない。例えば最後のシーンで霧が立ち込めたのも意味がわからないし、ただただ白い衣装に身を包んだ綾瀬はるかが(観客から)見えにくくなるだけだった。
あと、男の子が年齢的に中途半端。もう少し小さければ庇護欲を掻き立てられるし、もう少し大人なら戦闘シーンに迫力が増したはず。
日本を考える映画かな?
長谷川さんが出演するのがきっかけで観賞。
原作は途中まで読んだ程度です。
冒頭から、目を覆いたくなる場面はありましたが、
百合役の綾瀬はるかちゃんはカッコいいし、
岩見弁護士を演じた長谷川さんが出てくると、なぜかホッとでき、
軍人や清水尋也君が出てくると「もうやめて~」とハラハラし、
いろん意味で面白かったです。
それから、
出番は少ないのに、
さすが豊悦って感じの存在感とセリフ。
「資源のない日本が本気で勝てると思っているか」
私は、あのセリフがものすごく印象に残りました。
なんか、今の日本の現状みても
海外に振り回されているし。
日本のことを、改めて考えさせられました。
後半、白いドレスが血で真っ赤に染まってしまった百合。
もう駄目だと思ったけど
生きていて良かったと思った反面、
「イヤ、それはさすがにないな」とも思ってしまいました。
鈴木亮平さんの贅沢な使い方と、パンフレットの誤字の多さに
ビックリです。
是非、もう一度観に行きたいと思います。
思ったよりも良好
この映画って、原作があったんですね。知りませんでした。今回、台風が来るので遠出を諦め、空いた時間に映画を!と思って「綾瀬はるか」さんを信じて見に行きました。結果は思ったよりも良好でした。
ハラハラもするし、どきどきもする。そして、1戦の格闘(戦い)が短時間で終わるのが良いですね。自分的に、戦う時間が長いとなんか萎えてしまいます。ある程度実力差があると、短時間で終わるのが普通だと思うので、流行(?)の1戦が長いのは、なんか嘘くさくて。。。
時代背景的には、大正のおわりから昭和の初めのころなのでしょう。背景となる建物もそれとなく時代感を感じさせてすごいよかったです。
ただ、邦画(予算)?の限界なのでしょうか、2点ほど気になりました。
一つ目は、霧中での戦いです。明らかに予算のために背景がほとんどカットされています。周りに敵の存在がいるかのような迫真の演技で綾瀬はるかさんが頑張っているのが救いです。
二つ目は、海軍省建物の前が野原になっていることです。映画中で「日比谷の騒動」と宣言されていました。さすがに日比谷が野原はおかしいでしょう。
あと、蛇足ですが、最後の戦いで、あの負傷で、小曾根百合(綾瀬はるか)さんが生きているのは無理があるような気がします。生き残らせるならば、もう少し負傷箇所を四肢だけにするとかして、ボディは軽傷にすべきだったと思います。まぁー白いドレスを着ていたので、白いドレスを血で赤く染める演出は予想できていたのですが、赤く染めたいがためにちょっと無茶な演出のような気がしました。服をちぎってけがの箇所を縛って血止めするとかする演出でも良かったと思います。
※:なんで「リボルバー・リリー」なのでしょうか。リボルバーを使う必然性も無いし、名前も百合だし。。。
<主な基準(今後のためのメモ)>
4.5 観て良かったと感じた映画
4.0 おすすめできる映画、何かしら感慨を感じる映画
3.5 映画好きなら旬なうちに見てほしい映画
3.0 おすすめはできるが、人により好みが分かれると思われる映画
綾瀬はるか主演なので最低でも3.0なのですが、、、、3.0が限界です
関東大震災のあと、大正末期の軍部の特務機関を中心としたガンアクションもの。綾瀬はるかはスパイというより、殺し屋ですかね。
この特務機関が「横流しで売却した軍事物資を元手に金融で巨額の利益を得た上海の特務機関」という不思議な設定。う〜ん戦前の特務って満州かインドじゃね?と思うのですが、、、大正末期って軍縮だから軍事物資が余るのは分かるが、かえって売れないんじゃ、、、とか、まあコレは要らぬ詮索。
アクション映画なのだから、アクションがカッコ良ければよい!けど、、、リリーさんがあまり強そうではない。ラストの不死身っぷりは、あれで良いのだが、もっと強いリリーを始めにバーンと見せて、そこからコメディやらライバルとの死闘やら、ってのが定番でしょ?
セットの安っぽさは「大震災から1年で建替られたばかり」という意味なんですかね。震災後、浅草では飲み屋の再建が遅れ、玉ノ井(東向島)が栄えた訳ではあるので、街全体が軽い感じが出て正しいのかも。でもセットが安っぽい。
山本大佐の部屋に飾ってある色紙が「決断」ってのもな〜、提督の決断、のパロディですかね〜。ここってギャグ入れる場面かな〜と。
アクションを魅せる娯楽作でも、軍部やスパイのサスペンスでも、映像が綺麗でもなく、綾瀬はるかを観る、ってだけの映画でした。続編もありそうな終わり方でしたね、まあ、綾瀬はるかなので観るでしょうが、、、
気になる点も一応あるものの、今週の本命枠。
今年272本目(合計922本目/今月(2023年8月度)11本目)。
(参考)前期214本目(合計865本目/今月(2023年6月度まで))。
今週はどうしても「バービー」か本作品、あるいは「ミンナのウタ」の混戦モード(一方でお盆という事情なのか新規作品は少な目で先週からの持ち越しも多い)といったところです。
まず私は原作を知らないので、一般的な知識を応用してみたところです。
それほど原作を前提とした映画になっておらず、ある程度説明が必要であろうと思えるところは前提として字幕等での補足がある(実は序盤1分までは字幕ばかりで世界観説明)等、かなり「人を選ばせない」作りになっている点は高く評価できます。また、小説の範囲内とはいえ、扱っている内容は常識的に理解できる歴史の範囲なので、多少は史実や歴史学等と異なる点はあろうとしても、極端に異なるわけではないので、???という展開にはならないといった点は良いところです。
詳細はネタバレになるので避けるところ、続編を想定した作りになっている点も良かったところで、この扱う映画の時代(大正時代)は作品として少なく、一方で、「ある程度」の逸脱はあっても、世界観としては一般常識の範囲で見ることができるため混乱も少なく、今週迷ったらおすすめ、といったところです(といっても、2時間超えなので要注意)。
原作小説はあるようですが、原作ファンはもちろんのこと、原作をしらなくても、一般的に義務教育で習う範囲の近代原題日本史(世界史)の範囲で収まっている点、さらに、後半は事実上アクションシーンばかりになるので、深い知識までは要求されない点なども良かったかな、というところです。
気になった点は以下のところですが、かなり細かい点です。
-----------------------------------------------
(減点0.3/弁護士の方が出てくるところの意味が(現在の基準からすると)微妙)
・ 弁護士役の方は出てくることは出ても、法律ワードは一切飛んでこず、ただ単に弁護士役という扱い(当時は司法書士、行政書士という考え方は(リアル日本では)なかった)で登場しますが、ただ単にその役というだけで出てくるだけで、当時の旧憲法や旧民法等の話は一切出てこない一方で、一応法律系資格持ちからすると、なぜ出したんたんだろう??という点も一応あります(以下に述べる部分)。
-----------------------------------------------
(減点なし/参考/一部の資格と絶対・相対的欠格事由のお話)
・ 日本ではいくつかの職業について、「絶対になることができない」(絶対的欠格)か、「なることができない場合もある」(相対的欠格)という2つがあります。20年くらい前は圧倒的に前者のほうが多かったのですが、これは身体障害者の方の配慮不足等によるところです(絶対的から相対的に変わり、個々の事情を考慮して決められるようになった)。
一方で、絶対的欠格も実際に残っており、たとえば、行政書士では、「禁固以上の刑が確定し、そのあと3年」等と、資格ごとにバラバラにあります(主に士業が多いが、医師免許を頂点とする厚労省管轄の医学系免許にもみらる。また、士業ではないが、「一般人からして士業と思われうる」職業(その頂点が、警備員と警備員法)にもこの規定は存在します。
つまり、特に意味もなく(ストーリー的に法律ワードは一切飛んでこない)登場する割に、やっている内容はどう見ても刑法(当時)に触れる内容で(弁護士の場合、確定して10年は絶対的欠格)、「出す意味があるのか?」という点は思ったものの、この点は原作重視なのでしょうし、引いてもこの程度です。
この点、リアル日本では、弁護士を頂点とする法律系資格と、医師を頂点とする医学系資格の2つに「現在も」残っているため、法学部・医学部(看護学部)等では「車の運転だけは絶対に注意せよ」等とよく言われます(道路交通法は誰しも触れうる法律の頂点)。実際に資格だけ持っていても「寝かせておく」だけの場合でもこの点は注意するべきものであり(私もその類型)、一部で誤解もあるところの、交通事故や酒酔いによる暴行傷害(帰責性が少ないもの)について、弁護士が「被害者に対して」割り言って、いろいろ交渉することが、「なぜ加害者の味方をするのか」というのがあるのは、こういった事情です(被害者との示談が有効に成立している場合、起訴猶予等になることがあるため、この示談が取れるかどうかは「加害者にとって」も重要なもの。特に法学部・医学部といった一部の学部についての(現行民法の)成人とはいえ、「ちょっとしたトラブル」で起きるものに対して、「前科回避」の論点は、実はここにあります)。
※ この点、特に、日本では「どうしても過失的に起きうる交通事故」や、「酒酔いからはじまる暴行傷害」といった、「帰責性がそれほど高くはない」事案について、弁護士が割り入ってくるのは、こうした事情(資格を取れなくなる、という事情)によります。
全374件中、321~340件目を表示