「学芸会でも見せられている気分」リボルバー・リリー あっさり醤油ラーメンが好きさんの映画レビュー(感想・評価)
学芸会でも見せられている気分
クリックして本文を読む
率直な感想は「映画館で高い料金を払って観なくて良かった」です。
まず目についたのが陸軍は最悪、海軍はまあまあという明確な贔屓。最も無謀な戦いと悪名高いインパール作戦など取り返しのつかない愚策を弄した陸軍(上層部)を擁護するつもりは毛頭ありませんが、先の大戦の責任が誰にあったのかを当時を知る家族に問うと、とにかく「陸軍が悪かったんだよ」の一点張り。しかし、戦況を偽られていたとはいえ、それなりに陸軍(戦時内閣)を支持していたのであれば、国民にも一定の責任はあったと考えるべきではないでしょうか。それを「自分たちは悪くなかった。自分たちは被害者だった」と言わんばかりに陸軍のみに責任を押し付けては何の教訓も得られていないことになり、非常に危機感を覚えます。
また、「その蹴りでそんなに効くかね?」と所々リアリティを疑いたくなる格闘シーンは興ざめの一言。綾瀬本人の力不足もあるかも知れないけれど、そもそもその体勢から蹴りにいけるかなどの構成に問題があるように思えます。
そして笑ってしまうのが陸軍、つまり戦闘のプロの人達の射撃がすんごく下手ということ。特に遮蔽物のない状況で何十人もの兵士が狙っているのに、いや当たらない当たらない。それに引き替え主人公側はほぼ百発百中。しかも綾瀬演じる百合は胸などに多く被弾しているのに何故か死なないし、死にそうにすらならない。もはや学芸会でも見せられている気分です。
コメントする