劇場公開日 2023年8月11日

  • 予告編を見る

「邦画アクション、頑張ってほしい!」リボルバー・リリー Haihaiさんの映画レビュー(感想・評価)

2.0邦画アクション、頑張ってほしい!

2024年5月1日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

単純

寝られる

『リボルバー・リリー』長浦京原作の日本のスパイ・アクション小説。第19回大藪春彦賞受賞作を映画化。
監督は行定勲。

幣原機関で訓練を受け、50人超の殺害に関与した冷徹非情な美しき諜報員。“リボルバー・リリー” の異名をとった小曾根百合を、綾瀬はるかが演じる。
意外性のあるキャスティングだ。

台湾、関東大震災、佐官時代の山本五十六…etc.
大正期の日本が舞台として設定されている。
なぜか『サクラ大戦』を思い出した(笑)。

気の毒に、悪役はいつも帝国陸軍だ。

巨額の隠匿資金を巡り、綾瀬はるかが帝国陸軍相手に撃ちまくる。
日本のカラミティ・ジェーンか?!

原作は、非常に描写が細やかだ。説明的とも言える。
文字で読ませる必要のある小説は、それにより臨場感が増す。
コンマ何秒の動作を、心理描写含め数ページ割いて表現できる。

映画はそうはいかない。

行間を映像でカバーするためにも、綾瀬はるかのアクションの質に重きを置いたと思う。その点では成功している。
タバコを吸うシーンを除いて、綾瀬はるかの演技は事前期待を上回った。

だが、ひとつの作品としてはどうか。
私が暗い画面がキライなことは除外しても、

間延びした展開、
不自然な場面転換、
緊張感Maxになるべき場面でそうならないカット割やカメラワーク、

”1対多” が多いチャンバラ映画の流れを継ぐ弊害か?
韓国のアクション映画製作陣に作らせたら?

締めくくりに、日本映画界へのエールも送りたい。
これに懲りず、アクションジャンルにも
どんどんチャレンジしてほしい!
の意味を込めて、☆2.0。

けなすだけでは何も生まれない。
「戦いでは何も守れない」
のと同じだ。

Haihai