「三分の一がレインボーのコント?!信じられない尺の使い方!!」タヌキ社長 バフィーさんの映画レビュー(感想・評価)
三分の一がレインボーのコント?!信じられない尺の使い方!!
おバカな映画ばかりを撮り続ける河崎実の最新作にして、『コアラ課長』『かにゴールキーパー』などの”不条理動物シリーズ”が復活。
10分ぐらいのコントとしてはいいかもしれないが、毎回出オチのようなキャラを映画尺で映像化することは尊敬に値すると言えるほど。
毎度のことながら、出オチ感漂うタヌキ社長。その間をもたせているのは、河崎作品初出演となる、お笑い芸人のレインボー。ちなみに池田直人はコントと同じ女性キャラクターとして登場している。
レインボーのコントが、全体の三分の一以上あって、その中で河崎実の出世作「電エース」に触れるなど、やりたい放題状態。
あげくの果ては主演のシンガーソングライターの町あかりによるライブシーンなども盛り込まれ、タヌキ社長が何かしていたことよりも、周りのキャラクターが自由に動き回っている印象が強い。
だからといって酷い作品かというと、意外とそうでもなくて、物語自体は王道的。
そこにシュールすぎるギャグと、やたら尺を使った芸人コントが入り混じっていることからも、「河崎実劇場」として、アングラお笑い番組のような感覚で観ると丁度よく感じるかもしれない。
『ヅラ刑事』のモト冬樹や『ロバマン』の吉田照美など、河崎作品の常連も出演するなど、腐れ縁感満載。
河崎実作品に付き合ってきている人は、今回も付き合ってあげてほしい……
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