ももいろクローバーZ アイドルの向こう側 特別上映版のレビュー・感想・評価
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「プロフェッショナル」
石塚真一の「BLUE GIANT」で、素人ドラマーの上達ぶりを確認するためにジャズバーに通う客を描いたエピソードがあった。
草野球など、アマチュアスポーツを観戦する理由の一つには、チームや推しの選手の成長を追い続けることにあると思う。
わたしたちは成長の物語が大好きだ。
むしろ将来の可能性への期待なくしては生きていけないといっていい。
アイドルを応援するのもその内に含まれる。
ライムスターの宇多丸が言うように、長きにわたって低く見られてきた「アイカツ」の誤解を解消した近時のアイドルの系譜に、ももいろクローバーZも連なると理解している。
・早見あかりがかつてメンバーだったことは知っている
・ライブは佐々木敦規の演出が寄与するところが大きいと聞いたことがある
・「幕が上がる」は観た(結構好きな作品です)
・「べっぴんさん」「魔女見習いをさがして」の百田夏菜子の演技は良かったと思う。
その程度のわたしが見に行ったのは、いわゆるAKBや「坂」のドキュメンタリーのようなものを期待してのこと。
グループトークとそれぞれのメンバーへのインタビューでおおむね半分の尺を占めての115分は、非ファンにはさすがにしんどかった。
ただ、そのインタビューの中に興味深い点があった。
TBSラジオの「菊地成孔の粋な夜電波」で、韓国女性アイドルが男性のそれに比していまひとつ日本で売れない理由として、「日本のアイドルはかわいすぎる」という推測を示した回があった。
日本のアイドルのかわいさの根拠には、若さや幼さがもたらす活力やオーラがあると思う。
そのため、若さをアイドルの魅力のほぼ全てだと評価しがちな女性アイドル市場においては、「引退」はつきものだった。
本作では、メジャーのアイドルが結婚後も「アイドル」としての活動を続ける意思表示をさらっと示して見せた。
グループトークでも触れられたように、これまでの活動の積み重ねを受けて「ももいろクローバーZ」でできる活動が、多く残されていることの確信があるからこそできた発言だろう。
であったとしても「モノノフ」と呼ばれるファンとの信頼関係やこれまでの実績に対する自己評価に自信がなければ、簡単には言えない言葉だ。
佐々木彩夏が、現在の評価にいささかの疑問を示しながら「後進には本当にかわいい子や技術の高い子が多くいる」と言うのは、それでもトップアイドルとして今後も仕事を続けられる自信があるからだと思うが、佐々木が「アイドル」という職業がこれからも拡大し発展することを望んでいることをも含むように感じた。
アイドルの周縁を広げること。それがももいろクローバーZの今後の方針らしい。
彼女たちの人生の半分が「ももいろクローバーZ」の活動となりつつある。
個別のインタビューでも、時折「中の人」としての思いが漏れつつも、メンバーとしてあるべき発言かまたは少し韜晦するような内容に着地する。
本作がファンムービーであり、多くの「モノノフ」に発言が届くことを意識しつつ言葉を吟味する彼女たちはまさに「プロフェッショナル」の見本である。
「ポーン」という効果音は鳴らないし、スガシカオの曲もないけれども、最後の質問が某公共放送の人気番組そのままなのには大いに笑った。
期待を下回った
自分はももクロファン歴10年で国立も見届けたし、最新ライブの夏バカも参戦したが、映画を見てて非常に退屈だった。
まず映像としてのクオリティが非常に低い。
予算が少ないならドキュメンタリーなんて作らないでほしい。
インタビューなのに画質が悪い映像がよく使われてて、しかも画角も良くない。
極め付けは最後の「本人による再現」。
なんだそれは、なぜ国立の映像を使わない?
ドキュメンタリーはやるのに映像の許可取れないってどういう魂胆?
またドキュメンタリーとしても質が悪く、
確かに女性アイドルとして長く続けることへの挑戦についてはよくわかるが、同じようなインタビューが多く、ドキュメンタリーというよりただの座談会映像とインタビュー映像の繋ぎ合わせ。
密着期間もおそらく3ヶ月〜半年でわざわざ映画にするようなことではない。
はるかに「はじめてのももクロ」の方がハイクオリティだった。
せっかくやるなら有安脱退や10周年ライブなどを密着したものにしてほしかった。
我がももクロは、永久にももクロです!
アイドルとは?
アイドルにとっての恋愛・結婚とは?
これからのももクロはどうなるのか?
いつもの楽しいメンバー間のわちゃわちゃも有りつつ、個人インタビューではかなり本音の部分でガッツリ語ってくれてます。
そして、笑顔の天下について、改めてミスターももクロが強い意志を見せてくれました!
ももクロとして、普通に恋愛して、普通に結婚して、普通に出産して、普通に30代、40代、50代~と、前代未聞のアイドル活動を続けてもらいたいです!
あの日の東京ドームで「お前ら全員ついてこい!」って言われて号泣しました。
モノノフとして、何があっても、もちろんこれからも一生ついて行きます!
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