「IQ200の天才が貞子に立ち向かうバカコメディ」貞子DX 村山章さんの映画レビュー(感想・評価)
IQ200の天才が貞子に立ち向かうバカコメディ
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もう貞子の呪いを描き続けるとなると、怖いより面白おかしく茶化すしかない、というのは近年の作品から感じていて、その路線の成功作が白石晃士監督の『貞子VS伽椰子』だと思っていた。『貞子DX』はその上を行く作品……とは言わないが、全編ギャグに振り切った点では、貞子映画史上もっともコメディ寄りになっていて、怖さをほぼ放棄している様は潔くすらある。テレビのコント番組的なノリはわりと滑り気味だと思いつつ、もはや怪異ならおまかせ俳優となった小芝風花が作品の可笑しみを支えていて、EXILE TRIBEの川村壱馬もビビリの王子キャラをちゃんとみっともなく演じていて良い。IQ200の天才が貞子に知能で立ち向かう話のはずが、実にIQ低そうな映画になっているのがもったいないが、そもそもIQ200の天才が登場する時点でバカっぽいので、皮肉でなく、こういうノリが正しい作品な気もする。
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