「結局はパチンコを売るための宣材」貞子DX 侍味さんの映画レビュー(感想・評価)
結局はパチンコを売るための宣材
最後のエンドロールにデカデカと藤商事のロゴが出るので、今作はファン向けというよりパチンコの新台を売るための要素が大きいと思う。
エヴァですら、独立して作品を作る資金としてパチンコを利用してそこから立ち上がれたので、あの成功に続けと言った空気も少しながらあると思う。
日本のエンターテイメントは、今やパチンコとの相互依存の要素も大きくなり、有名なところだと雨宮慶太原作の牙狼だと思う。放映時はマニアックなヒーローモノだった筈が、パチンコ台になり、その台のヒットも有り化けた。その後の映画作品はもちろんパチンコメーカーのバックアップの賜物である。
パチンコ台を作る際に、元作品側のパチンコ台へに対する理解もさる事ながら、版権料も関係するので題材が少し古かったりする。
これはパチンコの客層も関係すると思う。
地方では娯楽がないので老若男女プレイするが、都市部ではほぼほぼブルーカラーと学生、年寄りである。
結果、その客層に向けたメディアに資本が流れる。
貞子は原作者の手を離れただの金を稼ぐだけのIPと成り下がり、近年ではホラーとしての様式美というより、よりインパクトのあるシーンを繋いだだけのアトラクションムービーでしかないと思う。
そして今作。
貞子がウィルスだったという謎解釈から、最後はショーンオブザデッド的なエンディングで、よくわからないまま終わる。
総じて登場する人物達は、主人公以外馬鹿のオンパレード。
僕個人的にはこういう馬鹿はそのまま死んでも良いと思ってるので終始😑の表情。
今作で1番盛り上がったのが、実家に逃げ込んで玄関扉を閉めようとした時に腕がガッと入り込んで手首を掴むシーン。
僕自体は驚きもしなかったものの、二つ隣のカップルの女性が驚いてポップコーンぶちまけたので笑いを堪えるのが必死でした。
そのままあれよあれよとエンディング。
うーん…
貞子に限らず、パチンコ資本ががっつり入った作品はどれもつまらなく、僕は悲しい。