まなみ100%のレビュー・感想・評価
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人たらしなビッチ主人公が掴めなかった不思議な子
褒め言葉の意味で、ビッチな人だなと…!川北監督の半生とまなみちゃんとの10年を濃縮還元、喜怒哀楽たっぷりに描く人生賛歌。タラシで個性的な感じと不思議な空気感が堪らない。舞台挨拶の話も交えながら。
なかなか掴めないけど魅力的。「ボク」はそんな性格。女の子へのちょっかいの出し方もどこか子供っぽい。だけど、気にかけてくれることが嬉しく思える。ちょっとモテ男すぎない…?と思えるけど、舞台挨拶で出てきた雰囲気を見ると確かに分かる。大人になれないまま自我を強く持った感じが作品の個性へと変わっている。はみ出し方も際どくてズルい。実際モテるのも分かるなと同性ながらに思う。
そんな彼が掴めなかった彼女が、まなみ。4年前から「あなたをモデルに映画を作ります」と言って観てもらったらしいが、感想は「面白かったよ〜」くらいだったそう。不思議で掴めない、だけど距離が近くて遠い…。「今も好き」と言えるのも羨ましいし、監督の良さでも有るんじゃないかなと。同時に、自身の人生の一部を他人と重ねながら作品として残せることは幸せなことだとも思う。劇中のあるシーン、エンドロールに教わりながら、その生き方を楽しく観ていた。みんな生きているし、生きていたように。
主演は青木柚さん。初っ端かな醜態を晒すような飛んだ役だけど、それも包み込める魅力が確かにあって安心して観ていられる。ヒロインは中村守里さん。歳を重ねていくにも変化を感じられて、すっかり大人っぽさも兼ね備えているのだと感じる。くろけいちゃんを演じる宮﨑優さんや瀬尾先輩を演じる伊藤万理華さんなど豪華なキャストに大満足。邦画好きにはご褒美みたいなキャスティングだ。
痛いほど強烈な自叙伝とも言える今作だが、同時に生きている周りの人たちとの愛が滲み出ていて、どこか心が温かく包まれる。ふと思い出したあの子が今も幸せでありますように。そんなことを祈りながら。
全く共感出来ずに観終わってしまった邦画。 本年度ベスト級。
良作の予感がして鑑賞したけど残念ながら自分にはハマらず。
「ボク」と「まなみ」の高校生からの10年間の出来事を表現したストーリー。
実話ベースと言う事に驚く(笑)
なぜ本作を作ろうと思ったのか?
誰かに向けたメッセージなのか?
意図がよく解らなかった。
「まなみ100%」のタイトルも良く解らない(笑)
高校に入学し「ボク」が体操部に入部。
まなみも体操部なんだけど「ボク」がまなみに求婚する展開。
事ある毎にプロポーズするのに違和感発生。
まなみに直接「好き」とか「付き合って」とか言わないのが不思議。
「ボク」は自分の気持ちを素直に喋る事が出来ない性格なのか?
もっと素直になればと鑑賞しながら思う。
一方「まなみ」の行動もよく解らない(笑)
「ボク」の事をどう思っているのか?全く不明。
デート中に門限があるからと帰ったり、そうかと思えばラブホに行ったりする行動が理解出来ず。
この二人がじゃれ合うシーンも見ていて恥ずかしい(笑)
猿語って何なの?(笑)
まなみの結婚式でカメラを回す「ボク」。どんな気持ちでカメラを回しているのかもよく解らない。
共感も感動も涙も無く上映終了。
でも「ボク」役の青木柚さんの倒立やバク転が美しく素晴らしかった!
伊藤万里華さんが体操部の先輩役の瀬尾先輩役で登場。
入院中のシーンの顔が凄かった。
目が腫れているシーンはなかなかリアル!
本作は瀬尾さんの為に作られたのかとエンドロールで思うも、ちょっと違うかな?
本作での収穫は青木柚さんの運動神経が良いのが解った事でした( ´∀`)
単館っぽいいい映画
可愛い子がたくさんで出来ますね。
主人公の男は、好き嫌いが別れそうなキャラ。
女性の敵かな、、、ある意味男の夢だけど
こんな人たち、街中で見かけたら騒がしいし嫌だろう、、、が、本人目線で10年前を振り返ったとしたら「バカだねー」と笑える、青春映画だと思います。
間が絶妙で、テンポが良いシーンと取りすぎと思えるほど間があるシーンが好き。
「君はバカだね〜」
「○○すると後悔すると思う」
このふたつに集約されると思います。
私にはとても切ないと思いました。
実話が元なのでね。
まなみにとって、彼は唯一無二、失いたくない存在だっとのだろうと想像します。
まなみ目線で、まなみの物語を観たいと思いました。
オラキヨが「トメ」とは、、、でもいい映画でした。
本当はどれくらい好きだったの?
だって、本気じゃないでしょ
公開前舞台挨拶付き上映。
高校生のボクは入部した器械体操部でまなみちゃんという魅力的な女子に出会う。
その後、環境が変わり様々な人と出会いや別れを経験していくが、ボクにとってまなみちゃんはずっと大好きな特別な存在だった。
そんなまなみちゃんとボクの10年の物語。
クラウドファンディングをやっている頃からキャストと設定に惹かれて1年くらいずっと楽しみにしていた作品。
まなみちゃんのことが100%だった男(監督)のほぼ100%実話の話。
彼女への態度だったり、浮気体質なところだったり、かなりクズ男として描かれていて、監督はよく自分をモデルにここまで描いたなというのが第一印象なんだけど、何故か全く否定することもできない。
自分にも潜在的にこういった部分があると気付かされる。
彼女はいるけどまなみちゃんと結婚したい、この感情が分からなくもない。
「好き」という感情は本当に難しい。
“ボク”もきっと「好き」が分からないのだろう。
物凄くどうしようもないくらいずっとまなみちゃんのことが好き。
だけど、その挨拶くらい当たり前の愛をいざ言葉にしてしまうと軽くなってしまう、嘘っぽくなってしまう。
そして、その愛は本当に愛を伝えたい人に伝わらない。
彼女が結婚する。
どんなに想いがあってもそこまでに伝わらなければおしまい。
舞台挨拶で仰っていたが、実際にはまなみちゃんは結婚していないし、監督自身も断ち切れていない部分がありそうな感じだった。
だが、たとえずっと愛し続けている唯一無二の存在だろうと、「好き」の気持ちが分散している時点で踏ん切りを付けるべきなのかもしれない。
あの結婚式のシーンには監督なりの覚悟が見えた。
(この話をこれ以上すると今現在の自分に痛いほど刺さるのでこの辺で……)
恋愛のリアリティのみではない。
いわゆる青春のあの頃が鮮明に蘇った人も多いはず。
思春期の無敵感だったり、正義に走るイタさだったり、仲間とのバカ騒ぎだったり、そんな日常の片隅にいつもいて見つけられるとちょっと嬉しいあの子の存在だったり。
楽しい思い出も苦い経験も、今思えばみんな今の自分に繋がっていて、今の自分もまだ大人の階段を登り始めたばかりだけど、ノスタルジックでエモーショナルでちょっとセンチメンタルな気持ちにもなる。
思い出が走馬灯のように頭を巡る、合唱のシーン。
合唱曲の『虹』が本当にいい曲で、やはりその中でも輝きながら歌っているまなみちゃんとそれを眺めるボクを観たらもう自然と目が潤んでしまう。
もう2度と戻ってこない最高の時間だから、楽しかったことも悔しかったことも思い出しては胸を締め付けてやまない。
それぞれ浮かぶ景色は違えど、この映画を観て郷愁を感じた人は自分なりの“あの頃”に思いを馳せるはずだ。
この映画は瀬尾先輩の一件があって監督が制作を決めたらしい(舞台挨拶より)。
伝えたいことは伝えられるうちに伝える。
なんだってそうだ。
瀬尾先輩が教えてくれた大切なこと。
魅力的な登場人物と魅力的なシーンの連続。
この感動を味わいに公開されたらもう一度観に行こう。
(2人の靴踏みシーン控えめに言って最高です)
共感!?はできないが自身を重ねてしまう大傑作
荒削りな中にも血気迫るものが宿った傑作
監督自虐コメディなんですね
高校生の頃に好きになった女の子の結婚式に参加することになった青年が10年間の思いを振り返る話。
高校1年生の時、彼女がいるのにも関わらず、前方倒立回転跳びをするまなみに惹かれて友人達と共に器械体操部に入った主人公が、色々なところにちょっかいかけるチャラっぷりをみせつつもまなみちゃんも好きなんですな様子をみせていくストーリー。
ちょっと可愛らしく画かれてはいるけれど、まあクソ野郎だよねw
ただ、それに気付かないところは少し哀し気にも感じられる。
実在のまなみさんに聞いてみないとわからないけれど、ちゃんと出来ていたらまなみとの結婚も実現出来ていたかも!?
哀し気なところがもう少し主人公の糧になる様な感じなら、成長みたいなものにもなるのかなと思うけれど、その変化もみられなくてちょっと中途半端なコメディになってしまっていた様に感じた。
どれだけ言葉にしても後悔は残るけど
川北ゆめき監督の作品、初めて観させていただきました。10年間の月日を描く作品となれば、割と退屈な時間もありそうですが、そんな時間は全くありませんでした。シンプルに面白い、鮮やかさがある。誰もが共感できる瞬間があり、心が温かくなる作品でした。
青木柚さん、無防備で人懐こい若者を演じさせると、なぜこんなに無敵なんでしょうか。それなのにピリッとした怖さも待ち合わせてるので、こういう色気ある方はきっとトップになるんだろうなと思います。
そして、瀬野先輩を演じた伊藤万理華さん、熊野を演じた下川恭平さんはじめ、脇を固める演者の方々もとにかく素晴らしいです。
どれだけ言葉にしても、後から考えればもっと伝えられたと後悔は残ります。
どれだけしてあげても、もっと恩返ししたかったと涙が出てくるものです。
そういう後悔は、人生に必要なのかもしれません。後悔や涙があったとしても「あの時言葉にして良かった」「あの時行動できて良かった」「きっと幸せだった」と信じられるように生きたいです。縁する大切な人たちにちゃんと感謝を、想いを言葉にして伝えたくなる作品でした。
監督、演者の皆さん、素晴らしい作品を本当にありがとうございました
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