「すこし変わった青春映画」まなみ100% やしの実さんの映画レビュー(感想・評価)
すこし変わった青春映画
朝日新聞映画評でこの映画を知り、その後、監督が母校の中大でロケした映画と聞き、鑑賞。
主人公の高校時代から社会人時代までの10年間が約100分で描かれる。
器械体操部が舞台になる映画ははじめて見たけれど新鮮ではありました(小太りの顧問先生が新入生に体操を実演するのが面白い)。
が、高校時代のパートは、ぐだぐだシーンもあって、後半に比べれば内容的は若干退屈でした。
「ボク」が大学生になり、中大キャンパスで撮影したシーンで目がさえてきました。自分も昔在学時にたむろしていた、あの、サークル棟がスクリーンに映るなんてと驚き。「ボク」が関係する女の子がうらやましいくらい多くて判別に少しとまどう。
終盤、瀬尾先輩の1件で状況が大きく変わり、目が離せなくなる。
登場人物の理由がわからない行動もある意味この映画の魅力になっている。
まなみが浴衣で「ボク」と二人で花火を見にでかけたこと。
高校生の「ボク」が友達と3人で商店街で暴れたこと。
思わせぶりだったまなみが社会人のボクとホテルに行ったこととそのあとの行動。など。
「ボク」の名前は映画に出てこないんですね。見終わるまで気づきませんでした。
「ボク」が今どんな仕事をしているのかも明かされてません。
敢えて出されない情報があることもポイントだったのかと思いました。
「ボク」とまなみの関係性がはっきり明かされない、少しかわった青春映画でした。
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