「ザ・ロックは元プロレスラー」アンビュランス kossyさんの映画レビュー(感想・評価)
ザ・ロックは元プロレスラー
どうせマイケル・ベイだと思って、危うくスルーしてしまいそうになったけど、映画館で観て良かったと思える作品でした。冒頭の救命救急士カミーユ(エイザ・ゴンザレス)の活躍を見て、串刺しリンジーちゃんが助かるかどうかってところでハラハラさせられ、キャムの瞳に吸い込まれそうになった。最初っから涙・・・もうキャムに心臓を掴まれた感じ・・・いや、脾臓か。ミシェル・ロドリゲスとかペネロペ・クルスをスクリーンで初めて見たときのドキドキ感と同じ。どうもオイラはラテン系女性に弱いようです。
そんなマイケル・ベイ監督。たまにいい映画を作ってくれるので侮れない。『バッドボーイズ』や『ザ・ロック』といった自虐的とも思えるギャグも入れてくるし、逆にメル・ギブソンは『ブレイブハート』は傑作だと称えてもいる。『バンブルビー』(製作)の時のように、映画で使われている音楽にしても好みが合うのですが、今作ではクリストファー・クロスの「セイリン」をクライマックスでぶち込んでくれた。思わず歌っちゃったじゃないですか!サビだけだけど。やっぱりAORが好きなんですね。
まぁ、最初のタイトルロゴから本気度を感じた作品でもあり、AMBULANCEの文字“LA”だけが色違い。日本語表記ではアンビュランスの“ラン”だけを違えているのもお洒落。この“LA”が最後のタイトルでは緑色になるというのも、思わず声を上げそうになってしまった。ところで、AMBULANCEの文字が反転してるのは何故なんだ?という疑問も多い中、緊急車両が近くを通ったときにバックミラーなどで確認し進路を譲ることができるという単純な答え。まぁ、反転させなくてもわかりますけどね・・・日本でも増えているようです。
ノンストップアクション!やっぱりこの言葉に尽きます。みんな慌ててるし、緊張しっぱなし。キムの苗字をパクとか訳の分からないことをギレンホールが言ってたけど、もしや「キム・パク」で緊迫感を表してたんじゃないかと・・・まぁ、救急車内での手術なんてのもキャムの元カレ医師やゴルフ中の医師の落ち着いた指示によって何とか切り抜けます。医療系ドラマは日本でもアメリカでも大人気。これにクライムアクションをプラスしたもんだから、満足度もかなり高い。カーチェイスもね、「ありゃ軍人の運転だな」とか専門的。CGよりも本物を使った撮影が多そうだったし、ヘリの追跡とかおバカな転覆とかオールドファッションを感じた。逆に新しいといえばスマホの映像をパソコンに飛ばしていたり、オンラインで指示を得てたところ。GPSは最初にぶっ壊しちゃいましたもんね。
「Battery is dead」とかでデッドという言葉を使いますけど、人質が死んだかどうかという非常時にパソコンの充電が切れるとは・・・まさしくdeadだよ!などと、これは他の作品(ゾンビ映画か?)でもギャグで使われてましたよね。忘れましたが。とにかく、マイケル・ベイに泣かされた!エンドロールも『トランスフォーマー』の5作目以降極端に短くしてくれたし、もう嬉しいやら悔しいやら・・・