「ぜひ映画館で観ていただきたいです」人生の着替えかた モブさんの映画レビュー(感想・評価)
ぜひ映画館で観ていただきたいです
秋沢さんの主演3部作になっていてどの作品もジャンルが異なるのでとても見応えがあります。
MISSINGは重ためな内容ですが心が沈むわけではないです。とても切ない気持ちになりました。中村さん演じる兄の翔と秋沢さん演じる弟の透がメインのお話ですが、どちら側の気持ちに立って観ても葛藤があり苦悩があり胸が締め付けられます。秋沢さんはこの作品において日々幸福を感じないようしていたとおっしゃっていたのでその努力が所々、表情、目、所作に表れていると感じました。またタバコを吸うシーンもありますが私生活でも吸い方を研究されていたらしいのでぜひ注目して観ていただきたいです。
ミスりんごは秋沢さん演じる健二と反橋さん演じる雄介が体を張るシーンが多くテンポ良く物語が進んでいきます。撮影地が秋田県でのどかですがストーリーは非現実的でそのギャップがおもしろいです。地元のエキストラの方々にも注目して観るとさらにこの作品に入り込めると思いました。女装姿のお二人はもちろん可愛らしくほっこりするのですが、女装しているお二人の声が高くて裏声でもこんなに声量出るんだとびっくりし、さすがだと思いました。また、小坂さん演じる石井がキーパーソンだと思うのですが健二、雄介に意味深に哲学的な言葉を発するシーンが観る度にいつも気になってしまいます。
お茶をつぐを初めて観た時は泣きましたし、何度観てもうるうるしてしまいます。とても感動して素敵な作品に出会えたなあと思いました。秋沢さん演じる雷太は聴覚障害があるので言葉を発さないのですが目、表情でこんなに相手に感情が伝えられるんだと思い、演技力に改めて感動しました。寝ている貞二(木村さん)に問い詰めるシーン、貞二からお父さんのことを聞いたシーンの目・表情が個人的に好きです。物語が進むにつれてどんどん雷太が成長していく様子が分かりますしお父さんの思いも引き継がれ、貞二の台詞である「人もお茶も変わる」という言葉が心に沁みます。
秋沢さん含めた俳優さん方、それぞれの監督、この映画に携わった方々から熱意が感じられ心が動かされました。私にとって心に残り続ける作品です。たくさんの方々に観てほしいです。