「鋼鉄の母性」ザ・マザー 母という名の暗殺者 U-3153さんの映画レビュー(感想・評価)
鋼鉄の母性
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女性は強い。
が、子を護る母はもっと強い。
浪花節のような脚本だった。
子供に平和な人生を送らす為に、自分は親権を放棄し一切会わないと決める。
裏社会に生きてきた女性が、子供を救う為に戦う話。100%実力行使。子供しか目に入らない傍若無人ぶりだ。人の車は奪うは、他人の結婚式はお構いなしだわ、狂ったように人を殴るわ、元がスナイパーだから、ガンガン殺すわ…手負の獣の如く、何割か増しな強さを発揮する。
アクション自体は大した事やってないんだけど、見せ方が上手いというか余計な事をしないというか、理にかなってて、見やすかった。
12年ぶりに対面し、不器用ながらも母性に向き合う主人公が可愛いらしい。
が、彼女が発揮する母性は娘に戦い方を仕込む事。
コレがまた強い。
彼女が生き残る為ならば、自分が憎まれようがお構いなしだ。やはり…母は強し。
この娘も、大したもので平和ボケした顔して登場した割には、しっかり精悍な顔を見せたりして、母のDNAというか成長を感じさせてくれたりする。
衝突しながらも、徐々に邂逅していく母と娘には、このまま幸せになって欲しいなとも思う。
彼女は強力な母親を2人も持ってる。
包容力のある愛を与えてくれる存在と、敵を容赦なく薙倒す力を躊躇なく行使する強き母と。
物語の最後には、彼女を見守る主人公が映される。
おそらくならば、その強き母2人は娘を護るべく結託したのだろうと思われる。
血生臭い作品であったが微笑ましいラストだった。
まぁ、主演とプロデューサーが同じなので1人よがりな作品に思えなくもないが、物語の芯は存外シンプルで普遍的な理念を貫いた作品でもあった。
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