「奄美の離島に、仮想現実構築のために招かれた若き脳学者の片岡友彦(西...」忌怪島 きかいじま りゃんひささんの映画レビュー(感想・評価)
奄美の離島に、仮想現実構築のために招かれた若き脳学者の片岡友彦(西...
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奄美の離島に、仮想現実構築のために招かれた若き脳学者の片岡友彦(西畑大吾)。
例によって非コミュ系。
彼が構築する仮想空間は群を抜いており、それは脳科学に基づいているからだった。
が、到着早々、不穏な空気が漂っていた。
彼を招いた実業家兼脳科学者の女性が数日前に不慮の事故を遂げていたのだ。
事件現場の仮想空間構築のラボには水が滴っており、死んだ彼女が最後にアクセスしたとみられる仮想空間には、いるはずもない赤い何者かの痕跡が残っていた・・・
といったところからはじまる物語で、ホラー映画ファンなら、序盤でルチオ・フルチ監督『地獄の門』、黒沢清監督『回路』を思い出すところ。
というか、その2本を観ていないならば、まぁ、ツマラナイかもね。
「地獄の口が開く・・・」というのはホラー映画の定石なのだが、どういうところで、どんな具合に開くかが重要なわけで、開くか開かないかを疑心暗鬼を持ってみるのは適切ではないのよ。
開くものは開く。
ある種、信念を問う映画である。
なんて、面白く観れたからそう思うわけだけれど、そんな信念がなければ、
へ? どうして、コンピューター空間に怨念が取りつくの?
で、どうして、取りついた怨念が、現実世界に現れてくるの?
と思うのは必定。
だから、それはそういうものなの。
それに疑念を抱いては楽しめない。
ということで、そういう映画。
それを理解したうえで愉しめれば、それでよく、本作はかなり楽しめましたよ。
清水崇監督、ますます快調。
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