「クラッシュ」バイオレンスアクション ブレミンさんの映画レビュー(感想・評価)
クラッシュ
監督が監督なので大して期待もせずに鑑賞しました。予告の時点で佐藤二郎さんの使い方がアレだったのもあり…。
まぁ予想していたよりかはマシでした。それでも十二分に酷い作品ではありますが。
良かった点
・城田優さん
城田さんのキャラは原作の方でも個性がしっかり乗っており、それが実写になっても良い味になっていました。漂わせる強者感、個性的な武器、言動の安定のしなさ、憎むこともできますし、面白がることもできる良いキャラでした。アクション部分も城田さん単独だとそこそこ良いものも転がっていました。
悪かった点
・アクションがCG頼り
これも予告の時点から怪しいとは思っていましたが、とにかくCGに頼っているのが残念でした。全く凄いと思えない打撃や蹴りの迫力を増すためにCGに頼るのは低予算映画の悪いところだと思います。それに加えて見づらくて仕方ないカメラワークも相まって画面内の情報が何も入ってこないです。ワイヤーアクションは実現が難しそうなので、そこを取り入れるのは良いと思いますが、せめてもう少し実際にやっている風には見せられなかったのか…。めちゃくちゃ地面から軌道を描いてゆっくり飛んでいるのが違和感だらけです。
・相変わらずの佐藤さんの使い方
懸念点というほどではありませんが、福田リスペクトなのか知りませんが、引き笑いを今作も何故か入れています。これは原作にはおそらくない要素なので監督が勝手に入れたのが目に見えます。良い加減滑っている事に気づいて欲しいです。ただ佐藤さんがガチトーンで組長らしいセリフを吐くのはかなり良かったです。やっぱこっちの方が似合うな…。
・全体的にご都合的
物語を繋げるためには仕方ないと思いますが、不要になったキャラを見せ場なしにサクッと殺したり、殺せるチャンスなのに見逃したり、確実に死んだろ?と思う展開でも何故か生存していたり、と強引に物語を進められたのにも困惑しました。妙にキャラのバックボーンも重めのものが多いのにそこに触れないのもなんだかなぁ。
続編を狙った様な終わりでしたが、別に無くても困らない作品です。監督と脚本家が違えばまだ面白くなったのになぁ。「ベイビーわるきゅーれ」の偉大さが改めて分かりました。原作読んでみます。
鑑賞日 8/19
鑑賞時間 13:35〜15:35
座席 I-10