劇場公開日 2023年4月7日

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ザ・ホエールのレビュー・感想・評価

全252件中、81~100件目を表示

4.0ピザとトランプ

2023年6月15日
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鑑賞方法:映画館

室内劇ならではの息詰まる緊迫感はありましたが、画面が暗かったので何度か船を漕ぎました。だからアランの死因を聞き逃したかもしれません。それにしても毎日ピザを2枚食べるのは自殺未遂ですね。上映中、ずっと「ギルバート・グレイプ」のお母さんのことを考えてました。今作の主人公はファットスーツを着用していたことを後で知りましたが、彼女のはリアルだったんですよね。アメリカでは肥満が社会問題であることが叫ばれて久しいですが、肥満は主題ではなく、何かのメタファーなのでしょうね。ちょうどトランプが当選した大統領選の時期である点にヒントがあるような・・・わかる人、教えてください(笑)。

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ハチ

3.5祝復帰

2023年6月12日
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フレイザーの復帰と多数の賞で厚遇のThe Whaleだが批評家たちの評価は二分されている。

RottenTomatoes批評家の否定派の意見には──
チャーリーの悲しみに実体がない、食ってシのうとしている超肥満体が同情を懇請しているムードが低俗、チャーリーの価値観に共鳴できない、メロドラマ。・・・。
──などがあった。

一般の否定派には軋轢が激しすぎるという意見が多かった。
愛憎と価値観の懸隔にいがみ合って、すんなり共感させてくれない。

批評家も一般もその通りだがThe Whaleがなぜこういう映画になったのかと言えば出演者が真意を誤解しそれをアロノフスキーが訂正しなかったからだ。

これは単純な話でアロノフスキーを見たことがある人なら誰でも彼がペシミストなのを知っている。レクイエム~だってレスラーだってブラックスワンだってマザーだって。

サミュエル・D・ハンターの舞台「The Whale」を知らないがアロノフスキーは再び暗澹たる辞世の哀歌を描こうとしたのだろう。

だってモンティパイソンのミーニングオブライフ(1983)で大食いのすえに爆発する男みたいな体型のチャーリーがピザやチキンやチョコバーを食いまくって食うことでシのうとしているんだから。どこに希望があんのかよ──という話である。

だけどフレイザーは誤解した。

『ハンターは、エンディングシーンでチャーリーが実際に歩いたかどうかは視聴者の解釈次第だと述べ、フレイザーはチャーリーがようやく「解放」されたと主張した。』
(The Whale英語版Wikipediaより)

フレイザーは放送映画批評家協会賞の受賞スピーチでも、

『もし皆さんが、僕の演じたチャーリーのように、肥満であるとか、暗い海の底にいると感じるとか、何かに苦しんでいるのなら、知ってほしいのです。自分の足で立ち、光の指す方へ向かえば、あなたにもきっと良いことが起こります』

──と述べて、The Whaleが希望へ昇華されるドラマであることを強調した。

だがそんなんじゃなくTheWhaleは現実を修整できなかった男の話だ。

この映画でもっとも劇的なセリフはメアリーの去り際に吐かれるチャーリーの『I need to know that I have done one thing right with my life.』(人生で何か一つでも正しいことをしたと知る必要がある)だが、父親の思いを知るにはエリーは若すぎるし、彼ら家族には色々ありすぎた。

結局、一つでも正しいことをしたとは知らずに逝ってしまうか、一つだけ正しいことをしたんだと自分自身に言い聞かせて逝くか、どっちにせよエリーには伝わらない。

よって『I need to know that I have done one thing right with my life.』はチャーリーの感傷に過ぎない。

人生の宿意が砕けて終わるアロノフスキーらしいペーソスだが、フレイザーの復帰と重なり、ホン・チャウの称讃にも重なり、数多の賞が降ってきてアロノフスキーは作品の真意であるペシミズムなんか言えなくなった。──というより、言う必要がなくなった。

希望に満ちた作品であるというフレイザーの解釈でなんの問題もないし、だいたい復帰を歓迎されているフレイザーにTheWhaleは破滅する男の話だ──なんて言えるかよ。

で、The Whaleのどっちつかずなムードができあがった。映画はいい。本気でぐっとくる。だが、あまり納得はいかないw。

アロノフスキーはレスラーの破滅的なミッキーロークをやらせたのに、フレイザーはショーシャンクの希望的なティムロビンスを演じてしまっている。──という感じ。

あと視覚的にチャーリーの見た目はかわいかったけれど、現実の世界であんなすごく幅広い人に会ったらどう反応してしまうだろう。ピザ配達人に見られるシーンは、なんか辛かった。お互いに姿を見ていない段階では良好なコミュニケーションがとれていたわけだからね。きょうびよく使われる“多様性”とは人がどんな姿であろうと反応を一定にすること──つまり「驚かなさ」を鍛えることだ。

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津次郎

4.5赦しを乞う男

2023年6月7日
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鑑賞方法:VOD
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琥珀糖

4.0魂の救済

2023年6月1日
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泣ける

悲しい

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REX

3.5魂の贖罪の過程と、赦免に至るまでを丹念に描いたあまりにも美しい作品。

2023年5月26日
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鑑賞方法:映画館

知的

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Y.タッカー

5.0エリーが書いたエッセイが親子を結びつけた。

2023年5月24日
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Socialjustice

3.5うーん...

2023年5月20日
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鑑賞方法:映画館

ブレンダン・フレイザーの最優秀賞男優には納得しました。
リズのホン・チャウも、とても良かったです。

しかし、ストーリーは“???”でした。
娘への絶対的な愛は、ひしひしと伝わってきたのですが…

母も娘も、もちろんリズも、チャーリーのこと、
ものすごく気に掛けてるじゃないですか。

だったら、やはり、だれか病院連れてこうよ…っていう、
最もな思考が頭から離れずで…

宣教師の立ち位置も、娘が実は良い子っだって思わせるために、
仕込んだだけ?にしては、若干煩わしかったなぁ…
もう少し、チャーリーのために良い動きしてくれるのかと思ってた。

チャーリーにとっては、最後は笑っていたからハッピーエンドなのかなぁ…

もう一回観たら、また違うところに気づくかなぁ…

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hkr21

3.0ブレンダン・フレイザーを観る

2023年5月19日
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鑑賞方法:映画館

ほとんど暗い室内の映像だが、全く飽きることがなく引き込まれた。
しかし、「白鯨」や宗教、超肥満、介護、同性愛等について、自分はあまり深い知識がないので、その理解力があったならもっと評価が上がったのではないかと思う。

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imaxmax

3.0チャーリーをめぐる人間関係の温かさ

2023年5月19日
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鑑賞方法:映画館

何度も訪ね、母親から自分のことがどれほど伝わっているか、さり気なく探ろうとするところを見ると、実の娘のエリーは内心はチャーリーに無関心ではないようです。アランの妹が彼を献身的に看るのも、今は亡き兄の身代わりとしてだろうと思われます。
家族を捨てて、愛する同性の元に走ったというチャーリーですけれど、彼に「捨てられた」という元妻や娘は、本当にチャーリーを嫌い、憎んでいたのでしょうか。

チャーリー自身は、その自責から、いわば「白鯨」と化した自身を呪っていたようですけれども、それは、自虐的過ぎるとも言えないでしょうか。

そう考えてみると、チャーリーの恵まれた人間関係は、実は本当は、温かなものだったとも、評論子には思われます。

チャーリーが頑なに治療を拒んでいることも、限られた遺産を、どうせ助かりはしない(また、助かろうとも、助かりたいとも思っていない)自分の治療費で浪費することなく、少しでも多く遺族に残せるようにとの配慮だと見るのは、果たして「穿ち過ぎ」というものでしょうか。

破滅に向かって進みつつあることは間違いがないのですけれども。しかし、評論子は(評論子なりの)チャーリーの心情に思いを致すと、見終わって、心に沁みるような一本だったと思います。

佳作であったと思います。

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talkie

3.5この映画で伝えたかったことは何だったのだろうか 人生の意味、宗教、...

2023年5月13日
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この映画で伝えたかったことは何だったのだろうか
人生の意味、宗教、セクシャルマイノリティ、等々…
各々のセリフに正解となる解釈がある気がするが、読み取れないことが多く(これは自分の読解力の無さが原因か)
主人公の醜悪さで、集中が削がれる場面もしばしばあった

引き込まれる魅力があったことは確か

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かわみ

3.0作品より俳優陣が凄過ぎて!!

2023年5月10日
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主役のブレンダン・フレイザーが話題の本作!!ほぼ情報を入れていない状態で見てきました。

ストーリー自体は(詳細は省きますが)、特筆すべき所は正直ないです…。

ただ、“激烈”なる主役の演技と、娘役のセイディ・シンクの雰囲気が想像を遥かに上回ります!!

私の人生においても、珍しい作品です。恐らく、娘役の子は今後大ブレークするのでは⁈と思われる作品です。

是非、映画館でご観賞を!!

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白長須鯨

4.5ちょい重ため

2023年5月10日
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鑑賞方法:映画館

中々の内容!導入で飽き気味に ライティングやキャストが雰囲気あった。

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たかなな

4.0(原題) The Whale

2023年5月9日
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鑑賞方法:映画館

「白鯨」が物語のキーとなり、人との繋がり、影響、真っ当な生き方について考えさせられる。2時間ほぼずっと家の中のシーンだけど退屈しない。逆にそのロケーションの単調さが、過食で272kgになった主人公の孤独や社会からの隔絶を際立たせていたと思いました。この映画に出てくる俳優の演技は全員が見素晴らしかった。特に主演のブレンダン・フレイザーの演技は体を大きく動かせないのに観客の感情に大きく訴えかけてくる迫力があり、主演男優賞も納得の演技でした。

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AYK68

4.0「推敲」への幻想

2023年5月9日
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泣ける

悲しい

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Uさん

3.5Beautiful

2023年5月8日
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嫌悪感しか抱けぬ娘の行動ながら、彼女の顔を見れば何か拠り所を探させてしまうセイディシンクの説得力ある演技が冴える。エセ宣教師の救いの話の絶妙な着地。そうは問屋が卸さない現実もあるが、奇なる結果もよく見るところ。他に選択肢があったとしても、偽るより正直さに平安を求めたいところ。Full of beautiful mistakes。

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Kj

3.5インセプション、トータル・リコール、そしてレスラー…

2023年5月7日
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sho

4.0緩慢な自殺に向かう巨鯨に救済の海はあるのか

2023年5月6日
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舞台劇が原作なだけあって、アパートの一室で繰り広げられる、重苦しく息詰まるような密室心理劇です。外は雨か曇りの陰鬱な天気で、アパートの室内は終始薄暗く澱んだ雰囲気は、暴飲暴食で信じられないくらい肥大化した主人公の昏く絶望的な心象風景のようです。さらに、次々と現れる宣教師、彼が棄てた娘、妻達によって、欺瞞,偽善、憎しみ,愛情、悔恨、想い出が彼を苛むのは、観ていて息苦しくなります。正直言って、主人公にはまるで感情移入できないし、彼のアパートへの闖入者達は、どいつもこいつも身勝手でイラつくし、映画の内容を全て理解できているわけではありません。それでいて、この救いようのないドラマから目が離せないのは、監督の手腕であり、また、この異常とも言えるキャラを演じ切ったブレンダン・フレイザーの俳優としての誠実で真摯な姿勢だと思います。異常なキャラはオスカーを取りやすいと言われていますが、そんな事は関係なく、いち映画ファンとしてブレンダン・フレイザーの帰還に拍手したいと思います。

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シネマディクト

5.0素晴らしい俳優陣

2023年5月6日
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鑑賞方法:映画館

予備知識等、ほとんどいれずに鑑賞しました。
閉ざされた心と空間がほの暗い画面を通して匂うようでした。
体調を崩している大きな男、壁一面埋めつくされている本、食べ物の臭い、人が生活して生きているにおい。
その家の中、彼の前に現れる人々の頭の中や心は明かされることはなく、吐露することも無く、大きな男の前でそれぞれの人生を歩んでいるんです。
明らかに死が近い男の前で人々の葛藤が全く別の人生であると感じさせてくれました。
男と彼らのつながりを絆と呼ぶのか情と呼ぶのかは分かりませんがとてもリアルに身近に感じました。
主人公の人生が本軸ではありますが、それだけでは無い、登場人物、彼氏も含めてすべての人生を垣間見たような気がします。

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もも

4.0人生

2023年5月3日
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悲しい

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アプソ

2.5舞台劇の映画化というし、アカデミー受賞だし、どう思うかなと思いなが...

2023年5月3日
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舞台劇の映画化というし、アカデミー受賞だし、どう思うかなと思いながら足を運んだ。
舞台劇の独特な世界観が割とそのままなんだなと感じた(舞台はちょっとニガテ)。それに、たまにある難解すぎてシンプルにさすがアカデミー賞!と思えないパターンの方だった。

でも、嫌いじゃないかも、これ。

決して明るい内容ではない中、特に食べるシーンが結構強烈だった。
憎しみをぶつけるように、自分を痛めつけるように、なにかの不安を埋めるように、苦しそうな顔で食べるその姿に思わず目を背けたくなるほど。
封を開けたチョコバーを引き出しに戻すなよ、食べかけのチョコバーを引き出しに戻すなよ、と細かい点も気になってしまったけれど。。。

宗教の青年のしつこさと人の話を聞かない点はうんざりするし、娘の情緒不安定ぶりも見ていて心地よくないし、優しそうなピザ配達員が彼の姿を見た時の反応にイヤな気持ちになるし、、、

でも、なぜだろう。
これ、嫌いじゃない。

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yukarin