「誰かさっさと主人公を病院に連れてけ」ザ・ホエール Oliverさんの映画レビュー(感想・評価)
誰かさっさと主人公を病院に連れてけ
終始思った感想は、この太ってるのはもちろん特殊メイクだよな?という事と、グダグダ言ってないでさっさと誰か病院に連れてけ!でした。
本人が病院に行くのを頑なに拒んでたが命を失ってからでは遅いだろ。お金など後からどうとでもなるのに。
これが身近な家族や愛する人が同じ状況ならとっくの昔に救急車を呼んでいる。
周りがそうしないということは何だかんだでそこまで人に愛されてない寂しい人間だったという事なのかもしれない。
元愛人の妹もやってることが中途半端である。
てか渦中にいる時は家族と子供を捨てて自分一人楽しんでたくせに、恋人を失ってからやたら娘に罪の意識を向けて償ってもらおうとしてもみっともない。人を救うのではなく償いをする事で救われたいのは己の方だったのだろう。
過食に走るのも人として見てて情けない。よくあそこまで太れたものだ。普通は途中でヤバいと気づき引き返しそうだが。
主人公の顔がすごい見覚えがあって最後まで分からなかったが調べたらハムナプトラの人でした。
咳の演技がめちゃくちゃ上手かった。あんな風に出そうと思っても普通の人はなかなか出来ないと思う。
全体的になんかもうちょいひねりと、なんで妻と娘がいたのに(また?なのか急になのか)男に走ったのか?とかゲイの愛人との過去のくだりも欲しかった。
そして宣教師の少年の正体が娘によって暴かれた時に、
(おっ、面白い展開きたか?!)と思ったが、たいして何か事件を起こすわけでもなくそのままの流れで終わってガックリ。
ピザ屋の人も初めて顔を見た瞬間に慌てて逃げてたからてっきりここで救急車が呼ばれる展開かと思ったら、単に気持ち悪がってただけかーい。
最後の最後で、あんだけ邪悪な反抗期の娘がやっぱり根はいい子で、そのシーンはとてもよかった。救われた。
アンネフランクの日記のシーンでもある
“In spite of everything... I still believe that people are really good at heart.”
というセリフをここで思い出しました。
人間は本来悪でもあり、善でもあり、、奥が深いですね。