劇場公開日 2023年4月7日

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「すごい・・・ブレンダン・フレイザーさんの演技に圧倒される名作」ザ・ホエール Jettさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0すごい・・・ブレンダン・フレイザーさんの演技に圧倒される名作

2023年4月9日
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ホントに特殊メイク?と思わせるほどリアルな太り様、過食症による300kg近い肥満体で常に痛々しく苦しそうなブレンダン・フレイザーさん渾身の演技は2023年オスカーの Best Actor (主演男優賞)受賞をもたらし、ここ10年ぐらい姿を見なかったブレンダンさんの輝かしい復活を世界中が大歓迎したのも納得です

監督はダーレン・アロノフスキーさん
私もお気に入りの名作「ブラック・スワン」でも主演のナタリー・ポートマンさんを2011年オスカー Best Actress(主演女優賞)受賞に導いた名匠
2017年の「マザー!」以来の新作で、本作でも素晴らしい演出に魅了されました

ブレンダンさん演じる主人公チャーリーが死期を悟り、8歳の時に見捨てて以来 会っていなかったティーンエイジャーの娘と再会、親子の絆を取り戻そうとする密室劇

ほとんどの時間がチャーリーの薄暗い家の中で展開されます
終始映像が暗く、外は雨、見るもおぞましいチャーリーの風貌に加えサスペンスフルな暗い映像、意味深なカット、不穏な音楽
全編に渡って全身が強く締め付けられているようなものすごい緊張感に包まれ、全てが結実していく後半からラストは圧巻、こんなに疲れた作品は久しぶりでした

そして、娘役のセイディー・シンクさんも常に爆発寸前のティーンエイジャーをエネルギッシュに演じ、特にラスト辺りの演技は素晴らしかったです

良い意味で見終わった後どっと疲労感に襲われる、すごい作品でした

Jett