劇場公開日 2024年12月6日

ホワイトバード はじまりのワンダーのレビュー・感想・評価

全105件中、81~100件目を表示

5.0ワンダー君は太陽のアナザーストーリーです。人を命懸けで守る家族に助けられた祖母の生き様。泣けます。

2024年12月8日
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泣ける

悲しい

遺伝子疾患で顔面が変形する難病を持って産まれたワンダーは小学校高学年になってやっと登校することができたが、その風貌から苛めにあう。

この映画では、ワンダーを虐めて退学させられた孫を心配する祖母が自身の生き様を伝えて、孫に自信を取り戻させようとするストーリー。

ユダヤ人の祖母はフランスに住んでいたがナチスに追われる。学校にナチス兵が来るが足に障害を持つ同級生の手引きで、その家族に命がけで匿われることになる。

そこから2年間納屋に匿われていたがナチス兵に見つかる。命からがら逃げ延びるが、その時彼女を助けてくれた同級生はナチス兵の銃弾を浴びて命を落とす。

息子をナチス兵に殺された夫婦はその後も戦争が終わるまで彼女を匿い実の娘のように暮らしていた、ある日父親が学校に現れ再会する。

祖母はその後結婚し子供、孫に恵まれるが、孫に自分の命を救ってくれた男の子の名前をつけたことを話し、孫に人を信頼すること、尊敬することの大切さを説く。と言うストーリー。

いま戦争している、特にイ○ラ○ルとかシ○アの独裁者どもに観て欲しい。

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映画好きのジイサマ

4.0いじめとユダヤ人狩り

2024年12月8日
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悲しい

怖い

興奮

いじめの加害者として退学処分となり転校したジュリアンの所に、パリから祖母サラが訪ねてきた。孫を心配するサラは、彼に自身の少女時代について語った。1942年、ナチス占領下のフランスで、ユダヤ人のサラは、ユダヤ人を捕まえるために学校に来たナチスに連行されそうになったが、同じクラスで孫と同名の少年ジュリアンに下水道を通り逃げるのを手伝ってもらい、彼の家の納屋に匿ってもらった。その頃、ポリオで片足が不自由となりクラスでいじめられていたジュリアンに関心を払わなかったサラなのに、ジュリアンと彼の両親はナチスのユダヤ人狩りから守ってくれた。納屋から出れないサラに学校での勉強を教えてくれるジュリアンに対し、サラは次第に好意を持つようになり、終戦が近いというニュースが流れたが、ジュリアンは朝の通学で日頃通らない道を歩き、いじめっ子に見つかりナチスにチクられ、連行され・・・そんな過去を孫に語るサラおばあちゃんの話。

これもナチスによるユダヤ人迫害なのか、と悲しくなって観てた。いじめをする方は長いものには巻かれるタイプが多いのか、ナチスに協力して銃まで持たされ、ユダヤ人なら同級生でも撃ち殺しても罪に問われなかった、と言うのが異常なのだが、当時はそんな異常行動を異常だとも思わなかったのだろう。洗脳、教育とは恐ろしいものだ。
いじめはいけない、と孫に伝える必要性を感じ、孫の名前に過去愛した彼のことを語る祖母サラ。演じたヘレン・ミレンは流石だった。
本作では少女時代のサラが主役で、アリエラ・グレイザーの必死の演技が素晴らしかった。そして可愛かった。

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りあの

4.0人生の宝のような出会い

2024年12月7日
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知的

「本物の」優しさは外からはわからない
何故ならそこには見返りの期待も計算もなくて、その人は「普通のこと」として自然にやっているだけだから
願いは人を自ら動かし
時にはリスクや苦労、お金など厭わない
そんな人々も世の中には確かにいる・・・

決して逃してはならない出会いと
決して関わってはならない出会い
人生の宝にもなればトドメにもなり得る
そんな事を教えられた気がしました

エンドロールのスタッフ名に-ova(ワ、ヴァ)がつく方がすごく多く、また最後にチェコ共和国の全面サポート、とあったので、東欧でかつてご苦労された方々とそのご家族の温かい願いもこもっていたのかと、最後に思わされた次第です

隣のご夫婦に意表をつかれすぎて
泣いてしまいましたが
退席するまでちゃんと頬が乾く時間をくれたところにも感謝です!

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タケミカンパニー

5.0何度でも独裁国家嫌悪は描き続けなければならない

2024年12月7日
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泣ける

興奮

知的

 「アンネの日記」ならぬ「サラのスケッチ」とでも言える感動作でした。前作「ワンダー 君は太陽」2017年の続編の扱いですが、原作者が同じで「いじめ」の根幹への考察と言った視点で結び付ける意義はありますが、ほとんど独立したストーリーと言って差し支えなく、しかもこれが見事に良心的な秀作に仕上がり、強くオススメ致します。前作で主人公を虐めた側の少年の疎外感を救うために、祖母が思わぬ昔話を聞かせられる構造。語るのがあのイギリスの名大女優に上り詰めた、しかしまたしても登場の多作出演感は否めないけれどヘレン・ミレンが扮してます。

 ニューヨークはマンハッタンの守衛付きの高級マンション住まいである少年ジュリアンのもとへ、パリから祖母サラがやってきます。彼女の絵画の個展がメトロポリタン美術館で開催されるってんですからセレブリティですよね。忙しいジュリアンの両親に代わって孫の様子を伺いに、豪華なマンションで孫と夕食を囲む。転校した高校で馴染めない孫に、サラは思いもよらない過去を語り出す。

 ここで一挙に1942年のナチス占領下のフランス北部の町に飛び、ユダヤの少女サラとフランス人の少年ジュリアンの苦難と悲劇のお話が展開されます。人種差別はしない「自由地域」なんて独裁政権下では嘘八百で、ユダヤ人狩りの波が押し寄せて来る。2人が通う学校の描写でも本作の根幹たる「いじめ」が展開され、それをきっかけに2人が接近、命からがらのシチュエーションでジュリアンがサラを助ける。個人のいじめと国家のいじめの対比がここでは肝要です。

 「常に冬用の靴を履きなさい」の父の言葉が後の展開に活き、サラの描くスケッチブックが巧妙な小道具として本作を支える。いい映画ってのはこうした小技が効いているのです。1ページを使ってクラス一番のイケメン君の顔を描き、それが破られ、次にジュリアン君の顔が描かれる展開に観客は納得の感動を得ることが出来るのです。ジュリアンの両親の献身的な無償の愛が胸に沁みます。心優しきマリアのようなジュリアンの母親役のジリアン・アンダーソンは美しく聡明ですが、画面ではシャロン・ストーンに見えてしまいました、えっこんなイイ人を演ずるの? ビッチ女優が、と。

 春夏秋冬の美しい風景をCGを駆使して鮮やかに描き出す、その美しい自然のもとで人間の悪魔の所業が描かれる悲劇。結果的に納屋に一年以上も幽閉状態であったサラにとって、時折見かける自由に空を飛ぶ白いハトが印象的に描かれる。ジュリアンが心込めて彫るのもハトでした、このハトが最後の最後まで登場するのも感無量。イケメン君は当然に傀儡政権側に組され、要所要所で主人公を死の淵に追い詰めるわけで、とことん「いじめ」として根幹を外さない巧妙な脚本です。

 繰り返される言葉が「人間万歳」で、サラのラストのスピーチが「闇をもって闇を駆逐することは出来ない、それが出来るのは光だけ」が心にグサり、さらに現代の聴衆の中にジュリアン少年がにこやかに混ざっている光景は涙無くしてみれません。最後に現代パートにもどり、孫息子ジュリアンのちょっぴりの成長を描いて映画は終わる。

 飽きもせず創られ続けるナチス糾弾の映画、もはや戦後80年。ですが独裁国家は増える一方、日本だって怪しい状態に既になってますでしょ、だからこそ描き続けなければなりません。多くは「実話に基づく・・・」とテロップが出る作品が多いですが、もとより本作は原作者の創作です。だから「ワンダー」の設定を引用してのサンドイッチ構造にしたのでしょう。

 アウシュビッツ行きの列車と開放後にパリへ向かう列車、野原一面に咲き乱れる花々、凍てつく雪景色、情感たっぷりな画面が本作の品格を昇華する。本当に素直で美しい反戦作品でした。

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クニオ

4.5この冬に見るべき美しい作品

2024年12月7日
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幸せ

 サラおばあちゃんが、孫のジュリアンに話す美しい昔話。ナチス占領下のフランスで暮らしていたユダヤ人のサラは、強制収容所に送られそうになる所をいじめられていた友達のジュリアンに助けられ、1年以上も納屋に隠れて生活する。その間のジュリアンとサラの触れ合いが中心になる話だが、あまりレビューを読まずに、大切な人と一緒に見てほしい。映像と人の思いが美しく、空想のドライブがとてもすてきなシーンになっている。
 おまけの話だが、ジュリアンがサラを怒るときの声が、「カラオケ行こ」の聡実(齋藤潤)が狂児(綾野剛)を怒るときの声に似ていると思った。

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セイコウウドク

3.5期待度○観賞後の満足度○ これは『ワンダー 君は太陽』のいじめっ子ジュリアンの話ではなく、彼の祖母であるユダヤ人女性サラの人生の物語と思った方が良い。それくらい凄いヘレン・ミレンの存在感。

2024年12月7日
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①いじめっ子の孫の根性を叩き直す為にお祖母ちゃんが子供の頃の苦労を話して聞かせる説教映画に堕していないのはよいが、さすがにこじつけが過ぎるようにも思う。だが、そこのところをを何とか結び付けているヘレン・ミレンの存在感と演技。

②ただ、劇中劇であるナチスドイツ占領下の物語のパーツが良くできているだけに、やはりここを独立した1本の映画にするか、ジュリアン(現代の方)の成長とをもっと有機的に絡めた脚本にすべきだったとは思う。

③人間の心に、自分は他人より上だと思いたい気持ち、自分より弱い或いは劣っていると思う(思ってるだけね)者と自分は違うと思う気持ち、仲間外れになりたくないという気持ち(これらは全て劣等感の裏返しだと思うが)がある限り、悲しいことに「イジメ」は今までもあったし、これからもあるだろうと思う。 だけれども、平和(一応ね)な時、衣食住が足りている時、自分は自由世界に生きていると思い込んでいる時、ややもすると人間の美しいたころ、優しいところ、愛おしいところは見えにくくなる。

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もーさん

4.5【”人間万歳!”今作は自らの苛めの行為で退学になり人との関係を断つ決意をした少年にユダヤ人の祖母が語る辛き過去の中で経験した”人間の真の勇気”を描いた、琴線に響く涙を堪えるのが難しき作品である。】

2024年12月7日
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怖い

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NOBU

4.5この手の作品が増えるかも

2024年12月7日
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悲しい

怖い

まず予告編の時点で。

「リロ&スティッチ」「オズの魔法使い」「ライオンキング」「スパイダーマン(クレイヴン)」と続くので、知った世界の出来事ばかりが並ぶ。

かろうじてポン・ジュノの新作が新しい世界を見せてくれそう。

たしかに「コブラ会」が大当たりするし、「ラストマイル」に客が入るんだから、あのオギーをいじめたアイツのその後ですよ!!って言えば集客には貢献するんでしょう。

もうすぐ、「シックスセンス」のコール君は精神科医となっている話とか、部活を辞めた桐島が中年になって会社も辞める話とか作られるのかしら?

で、本作ですが、若い二人が素晴らしいのと、「ロングロングバケーション」で心を打たれたばかりのヘレン・ミレンの名演ってのがあろうとなかろうと、ナチのユダヤ狩りの話ですから、スリリングで感動的になってしまうのは当然のところ。

「人間万歳」の前には涙を流すしかないのです。

でもさ、オギーをいじめる前にこの話をしてやっておいてくれよ、とか、ユダヤ人狩りに加担することになるクラスメイトはもう説教聞けないんだなあとか、思ったりはする。

だから子どもたちや中高生にサラ婆ちゃんの話をきいてほしいと切に願うんだけど、客に未成年はいなかった・・・。

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バビ

4.5君との空想ドライブ。

2024年12月7日
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SAKURAI

4.0ジュリアン

2024年12月7日
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ワンダーと繋げる意味もあまり分からない!
早く教えてあげれば退学にならなかったのかな?
良い映画ではある

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シゲゾ〜

4.5優しさという勇気

2024年12月7日
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「ワンダー君は太陽」の続編かと思っていましたがそうではなく、スピンオフ的な作品でとても心に染みました
「ワンダー」でいじめっ子だったジュリアンのおばあちゃんのサラの過去がストーリーのほとんどで、それが現在のジュリアンに繋がっていきます
ユダヤ人迫害のシーンは慣れる事なくいつ見ても辛いです
そのユダヤ人の人達を命懸けで守る人達の勇気には感動でしかないです
今作もそんな勇気を持った人達の優しさに涙でした
そしてラストのサラの言葉にも涙
そんな勇気を持った人達の優しさがジュリアンに繋がって暖かい気持ちで観終われました

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小町

4.5良い映画だ。

2024年12月7日
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知的

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コンブ

4.0心の治癒の物語

2024年12月7日
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泣ける

『ワンダー 君は太陽』のもう一つの物語を題材にしたヒューマンドラマで前作でオギーをいじめた少年ジュリアンを主人公に退学処分になった少年のその後と彼の祖母の知られざる過去を描きだす。心の治癒の物語。まさか過ぎる『ワンダー 君は太陽』(‘17)の続編でこういう形で作品の精神が継承されるのも珍しい気がする。パラシオが書いた「ホワイトバード」を原作。前回で少年オギーをいじめた少年も心に傷を負いアナザーストーリー的奥行きに焦点をあてる。ユダヤ系の祖母の少女時代の話により迫害という根本が前回のいじめの物語とは繋がっている。いじめられた側のその後を書き足すのではなく、”いじめた側の心を回復させる”という中々ありそうでなかったもうひとつの続編に仕上げた。

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𝐵𝐴𝑈𝑀

3.5暗い時代には光を持て

2024年12月7日
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と言いつつ、
“明るい時には浮かれるな”
と釘を差しているところが素晴らしい。
ただ、
一つ引っかかったのは、
恐らく息子にも同じ話(名前の由来を知っていると言っていたので)をしているのにも関わらず、前作ではモンスターペアレンツだった父親だ。
どんな心に響く話でも、自分がその境遇に合わない限り、他人事という事か。

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ムーラン

4.0感服しました。清冽ながら、涙を誘う。

2024年12月7日
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物語が上手く出来過ぎだと感じたが、説得力があるので、感心せざるを得ない。

実話かなのと思ったら、原作の続編だった。でも、数は少ないけれど、ユダヤ人を助けたドイツ人もいると聞いているので、感服した。話の筋が読めてしまうけれど、良い映画であることは間違いない。

私の個人的意見だが、いつまでユダヤ人の災難を描く映画を撮るのだろうか。
加害者であるドイツ人側から描いて欲しい。

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いなかびと

4.0今その言葉は…

2024年12月7日
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基本的には素晴らしい映画なんだけど、最初に苦言を…
1. 原作由来のようだが、あんまり「ワンダー 君は太陽」と関係あるわけじゃないので前面に出さなくて良かったと思う。
2. 自然や自然界の時の流れを安易にCGIで描く愚かしさを知るべき。舞台となった地の素晴らしい自然が台無し…
ということで気を取り直して…

前述の通り、ヒューマニズムに溢れた素晴らしい作品。特に、無償の献身がいかに大切で素晴らしいものかを、そしていかに犠牲と勇気を必要とするものかを、教えてくれる。「アンネの日記」から連綿と続く系譜の物語ながら、やはりその人間愛と対する憎悪に気付かされる。
しかしなによりも今日的なのは劇中の「闇をもって闇を駆逐することは出来ない。それが出来るのは光だけであり、それさえ出来れば二度と過ちを犯すことはない」というような言葉がいまや当のユダヤ人たちに向けられているのだということ。
逆説的に今日的な映画となってしまった皮肉をどう捉えれば良いのだろうか…

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ぱんちょ

5.0ジュリアン

2024年12月7日
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170本目。
ただただジュリアン。

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ひで

5.0ジュリアンのようなジュリアンになれ

2024年12月7日
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『ワンダー 君は太陽』の続編かと思って特に下調べもなしに観たら、はとこくらい別のお話。

自分のしたことを反省し、何もしないという選択をしたジュリアンに、おばあちゃんが昔話を始めることで、これからの彼の生き方に影響を与えるであろう結末は予想できた。
しかしそこまでの命懸けの道のりが素晴らしかった。

収容所送りから逃れる映画はいつもハラハラする、今作はおばあちゃんの少女時代の話だと分かっていても。
あの夜の列車はどの映画を観てもなんだか不安になる。

映写技師もやってるジュリアンがプロジェクションマッピングのような風景を見せるシーンは、光が綺麗でとても好き。
納屋が世界の全てになってしまったサラに、恋心ダダ漏れながらも勉強を教えたり、少しでも楽しく過ごしてもらおうとするジュリアンが、健気で可愛らしい。

"外に出る=死"という状況の中で、真夜中の森のシーンは幻想的で美しいけれど、人種的というか民族的な違いか、もっとぎこちない方がピュアな感じで良かったかなぁ。

戦禍を生き抜いたサラに触発された孫ジュリアンが、顔を上げ自分の意志で前に進む。
良い映画だった。

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コビトカバ

4.0一瞬の気の緩みがもたらした悲劇

2024年12月6日
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悲しい

知的

正しい教育を受けた両親の元で育まれたジュリアンにとって、好意を持っているサラを守ることは必然だったのだろう。
ヒトラーの脅威に怯えながらも、納屋でサラと過ごす時間は、彼にとっては幸せなひとときだったのだろう。だからこそ、あの結末は残念でならない。
終盤のシーンで、経年変化した木彫りのホワイトバードが映った。サラの傍には、常に少年ジュリアンが寄り添っているんだなあ。

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ちゃ坊主

4.0私が貴方の立場だったら、私は貴方を助けない

2024年12月6日
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『ワンダー 君は太陽』で、主人公オギーをいじめて学校を退学処分となったジュリアンに
祖母のサラが少女時代にナチスから自分を救った孫と同名のジュリアンの話をする。

基本的にサラの少女時代の物語だが、
・ジュリアンはポリオにかかり片足が麻痺して松葉杖で歩行している
・ナチスによるユダヤ人迫害がフランスにも及びユダヤ人であるサラにも危機が迫る
という背景。

ジュリアン一家はサラを救おうと必死だし、特にジュリアンは無上の愛をサラに注ぐ。
自身の命をリスクにさらしてまで。
サラはジュリアンを友達といっしょに軽く扱っていたし、蔑んでもいただろう。
それでも懸命に守ってくれるジュリアンに対し
「私が貴方の立場だったら、私は貴方を助けない」と率直に言う。
おべっかや忖度ではなく、率直に言える関係性を築いているところが素晴らしい。
このセリフはなかなか言えないと思う。

ナチスから迫害を受けて、サラは初めて人の優しさや尊さを肌身に沁みて感じたことだろう。
サラは、誰も迫害やいじめをしてはいけないし、人の命は等しく尊いのだということを
孫のジュリアンに伝えたかったのだろう。

そして、サラの思いが伝わり、孫のジュリアンの思考・行動が変わっていく。
現代でも元気なサラは画家となっていて、大衆に「人間万歳」と伝える。
そして大衆からも「人間万歳」との声が。

久しぶりに心が洗われるような洋画を観た。
前作も好きだったが、本作はもっと好きかも。

いつの日か戦争のなくなる日がくるその日を信じて、筆を置く。

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ひでちゃぴん