ルイス・ウェイン 生涯愛した妻とネコのレビュー・感想・評価
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猫キャラの先駆者
猫まみれではないのでご注意を
まるで猫まみれみたいな宣伝ですけど、
主人公は統合失調症で入院しちゃう人で、
その人生がメインなので、そんなにじゃんじゃん出てきません。
し、原題がそうであるように、電気まみれな感じです。
最初からイラストで食ってくつもりはなくて、
電気で特許を取ろうと頑張ってたけど、
イラストを褒められてだんだん仕事にしていく…。
奥さんに先立たれ、猫もさようなら、
孤独の中でどんどん精神を病んでく…て感じの話。
ただベネディクト・カンバーバッチがこういう役を演じると、
ちょうど良い具合にほっこり感が出て、悲壮感が薄らいだ印象。
めっちゃ暗い気分で映画館を後にする事はないので、そこは安心です。
妹の家庭教師としてやってきた、のちに妻となる彼女を、
食事中にポカーンと凝視するシーンに、動物的な本能が垣間見えて笑えます。
わざわざ予定を捻じ曲げてまで見る程の映画でもないと思いますが、
こういう実在の人物もいたのだなー…と興味深く拝見しました。
奇癖はあっても美しい心の絵描き
色々と切ないことの連鎖
まず、140年ほど前には猫は人間にとってネズミを捕るだけの同居人(猫)だったのか!と軽い衝撃を受けた。古代エジプトでは神の使いと崇められていたらしいから、もう少しステージの高いところに位置しているかと思っていたのに。
そしてカンバーバッチ演じるルイス、この時代はやはり男が一族を支えなければならなかったのですね、立ち居振舞いからは周囲となかなか協調することが難しい人物の様子が伺え、背負うものがない自由な立場であれば、もっとノビノビ才能を発揮できたのかもしれません。
それでも理解者であるエミリーを伴侶とすることができたことはひとときの幸せだったのでしょう。
ただ、それも一因なのか、妹たちは生涯独身、一族は恵まれたとは言えない暮らしぶり、そしてルイス自身もどんどんと落ちていく。
カンバーバッチの演技は見事でした!若かりし頃の一点集中したときの背筋をピンと伸ばしステップを踏むような軽い足取りから、妻を亡くしてからの深い悲しみ、そしてアメリカへ渡ってからの狂気を孕んだ眼差しと早口で畳みかけるスピーチ、そこから最晩年に向かって再び穏やかな表情へと変貌するさまを見事に表現してくれました。
誰かがルイスに、そして一族に手を差し伸べることができていたなら、幸福で明るくカラフルな画風のままで恵まれた人生を送れたのだろうかと、少し切なくなるお話でした。
奇人が奇人を演じる
さすがカンバーバッチ、カンバーバッチが奇人であるルイス・ウェインを演じているのか、カンバーバッチ自身が奇人なのかの区別がつかない。
驚くのは、ルイス・ウェインが描いた猫の斬新さ。可愛くて、毒があって、キテレツで100年先取りしている。今の時代だったら、版権収入だけでビリオネアになっていたのは間違いない。
ルイス・ウェインが、妹の家庭教師と恋に落ちて結ばれるところまでは、奥手の青年と年上彼女とのロマンスでほほえましく、楽しい気分で鑑賞できる。
ルイスの運命が暗転してからは、単調で陰鬱なストーリー展開で、ちょっと辛い。ファンシーな猫ちゃんをいっぱい登場させてオブラートに包んでくれたらよかったんだけど。
家庭教師の身分が低いなんてイギリスの階級社会の謎も知ることができるし、猫派は肩身が狭かったなんて歴史も知ることができる。好奇心がそそられる作品でございます。
タイトルなし
猫ってかつては愛玩の対象ではなかった?
家庭教師がお家に住込、身分違いの結婚、妹達の縁談とか世間体ばかり不自由そうな世の中 ちと時代の背景分かりづらい
口蓋裂で統合失調症も患った方なんですね。絵以外にもいろいろ特許取ろうとしたり(それより版権…)パッとせず しかし絵は両手で描いていて天才的な感じ タイトルにもあるけどストーリーに全く関係無い電気、電気と繰返し言っていて、それでカンバーバッチか!
良き理解者にも恵まれて、有名になって幸せかと思いきや、奥様の病気とお金の出入りにも無頓着でいらしたようで苦労が絶えず しかしHGウェールズ(SFですけど?)の援助呼び掛けには驚いた
生きとし生けるものにはいずれはお別れの時がくる だからこそ描き続けて絵に生命を 劇中風景もまるで絵画のよう ストールの布端も ハチワレの仔猫ピーター君破壊力抜群でした
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