「芸術家の天才と言われる人の繊細さが切ない」ルイス・ウェイン 生涯愛した妻とネコ みきさんの映画レビュー(感想・評価)
芸術家の天才と言われる人の繊細さが切ない
クリックして本文を読む
18世紀のイギリスでは猫をペットとして
飼うという事自体が一般的ではなかったことには驚いた。
また、結婚に関してもとても排他的で
女性が年上(本作の場合10歳上)であると
問題視されたとは、なんともばからしい。
.
.
芸術家、アーティストとはなんとも純真無垢で
繊細な心根の持ち主であることが多く
(勝手なイメージだけど)
そのために素晴らしいアートを生み出すことも
できる反面、なんと心が壊れやすいものなのか…。
.
.
愛する妻、そして妻が愛した猫(ピーター)が
亡くなったことで精神的にも不安定さが増し
精神病を患ってからのルイスが見ていて痛々しい。
作風も発症前後では全く異なったものに見え
色彩豊かでユーモラスにとんだ猫たちが
一変しとげとげしさを増している。
そんな家族のため、妻のためと尽力したルイスの人生を
缶バッチが見事に演じきっていて、
とても45歳の彼が演じているとは思えないほど。
素晴らしい風景と一体化したラストは
ルイスが穏やかに最期を迎えられたと信じたくなる景色だった。
コメントする