「奇人が奇人を演じる」ルイス・ウェイン 生涯愛した妻とネコ bionさんの映画レビュー(感想・評価)
奇人が奇人を演じる
さすがカンバーバッチ、カンバーバッチが奇人であるルイス・ウェインを演じているのか、カンバーバッチ自身が奇人なのかの区別がつかない。
驚くのは、ルイス・ウェインが描いた猫の斬新さ。可愛くて、毒があって、キテレツで100年先取りしている。今の時代だったら、版権収入だけでビリオネアになっていたのは間違いない。
ルイス・ウェインが、妹の家庭教師と恋に落ちて結ばれるところまでは、奥手の青年と年上彼女とのロマンスでほほえましく、楽しい気分で鑑賞できる。
ルイスの運命が暗転してからは、単調で陰鬱なストーリー展開で、ちょっと辛い。ファンシーな猫ちゃんをいっぱい登場させてオブラートに包んでくれたらよかったんだけど。
家庭教師の身分が低いなんてイギリスの階級社会の謎も知ることができるし、猫派は肩身が狭かったなんて歴史も知ることができる。好奇心がそそられる作品でございます。
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