「さまざまに解釈する快楽。」ヒューマン・ボイス t2law0131さんの映画レビュー(感想・評価)
さまざまに解釈する快楽。
ティルダ・スウィントンをのせて、これだけの芝居をさせるアルモドバル監督が素晴らしい。コクトー、アルモドバルという記号にクイアと自任するティルダが、ジェンダーを超えた「失われた愛」を表現する仕掛けが面白い。ベッドにあるスーツは男性ものらしいが、電話の相手は果たして男性なのだろうか。という倒錯的な香りもする。30分という短さのため故に、さまざまな「答え合わせ」が不要であるという、観客に「思考する愉悦」を与える。
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