ビリーバーズのレビュー・感想・評価
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夏に観るには最適の震えて笑える白昼夢劇
不浄で猥雑で希望も未来もない現実社会から抜け出し、孤島で暮らす3人の男女(男、男、女)が、宗教団体のミッションにより禁欲的な"孤島プログラム"を実践中だ。だが、そこに侵入者が現れたことで3人の関係は一気に崩壊していく。信仰が人間本来の欲望に凌駕されていくのだ。
期せずしてタイムリーな公開となった本作は、否が応でもカルト集団の本質を炙り出しはするものの、男女、孤島、欲望、そして、殺意と向かうベクトルは、むしろ、ルカ・グァダニーノの『胸騒ぎのシシリア』に近い気もした。孤島は静かだが閉ざされている分、変化には弱いという分脈が。
山本直樹の原作劇画はそれこそ映画化困難な内容だったと思うが、今年、今泉力哉とのコラボ作や、田中圭の魅力を存分に引き出した『女子高生に殺されたい』等、話題作を連打している城定秀夫監督の下に、文字通り"裸"で集結した磯村勇斗、北村優衣、宇野翔平の体当たりぶりに圧倒される。そして、時折滑稽に見えるその姿に、エグい笑いを禁じ得なかった。
夏に観るには最適の、震えて笑える白昼夢劇だ。
良くも悪くも山本直樹ワールド
性の渇望だけ語り、愛も情も語らない。及第点。
北村優衣の説得力
笑えるのがまた良い
なかなか良いロケーションだった。画が映える
異物が入り込みまくった「青い珊瑚礁」
様々なその異物は滑稽で滑稽で笑えてくる。当人たちはいたって真剣なのだろうが、全く住む世界の違う自分のような者にはわけの分からないシュールなコメディを観ている気分にさえなる。
議長、副議長、オペレーターの三人は何を求めてこの島にいるのだろうか?
教えに導かれ高みへというのは分かる。知りたいのはその前の根源のところだ。
何になりたいのか、どうしたいのか、それが分からない。まあ当人たちもきっと分かってないんだろうね。そんなことが分かるくらいならこんな島にはいないだろうしね。
そんな何も分かっていない者たちが原始的な、とまではいかなくともサバイバル生活を強要されるのだから、人の本能に準ずる機能が活性化してしまうのも仕方がない。
理性的であることと文化的であることは比例するだろうから。
観終わったあと、妻とのディスカッションで「ちょっと副議長さんはエロすぎたよね」との意見をもらった。副議長さんのエロさに抗うのは難しいだろうということらしい。
確かにその通りなんたけどレビューに書きにくいなあと思った。
でも結局書いた。
エロさというのは一種の芸術なわけで、芸術というのは文化だ。食べるものがないなど文化的なものが奪われていく中で残った文化的なもの(副議長さんのエロさ)にむらがるのは、見方によっては全力で本能に抗ったと言えるのではないか。
自分でも言ってることが矛盾してるなとは思うけれど。
カルト教団
カルト教団に所属する男女3人が孤島で共同生活。 前半はまったりとし...
洗脳は怖いね
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