「ホラーとしての意外性は無いが人間を描いている」ハッチング 孵化 yoshuggahさんの映画レビュー(感想・評価)
ホラーとしての意外性は無いが人間を描いている
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開始早々、YouTubeか何かの動画撮影で幸せアピールしてる母親が家に入ってきたカラスに装飾品をめちゃくちゃにされた事にキレて娘の前で捻り殺した後、生ゴミね!って平気で言う。心が無い人間であるのはわかるが、その後まだまだこの母親にはやばい裏がある。父親はわかってはいるが、家の中ではマスコットみたいな存在。主人公の娘は夜中に死んだはずのカラスの断末魔の叫びを聞き森へ行くが昼間に死んだはずのカラスは瀕死の状態で脇には卵があり自分が代わりに育てようとする。
見ていて中盤まではイマジナリーフレンドの話かと思っていたら、そうではなかった。普通に異形のモノが存在しています。最後に母親が誤って自分の娘を殺してしまいますが、彼女の血を吸収した異形のモノは99%くらい彼女そのものになる。それを見た母親は自分の娘を殺して泣いていたのに娘そっくりなソレを目の前にして、安堵の表情を浮かべます。結局この女は大切にしていた自分の娘さえも装飾の一部でしかなかったのです。承認欲求が強い人間は自分を中心に世界が回っていてそんな人間のサイコっぽさの方が怖いって映画だった。とにかく主人公が可哀想で、自分の小3くらいまでのトラウマも蘇ってきて辛くなった…
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