「心温まるノスタルジックなファンタジーミュージカル」ウォンカとチョコレート工場のはじまり SpicaMさんの映画レビュー(感想・評価)
心温まるノスタルジックなファンタジーミュージカル
ジョニー・デップ主演の前作の印象が強いが、ポール・キング監督は自分が子供の頃に読んだ原作と、1971年のジーン・ワイルダー主演のミュージカル版をイメージして制作されたとのこと。英国撮影でノスタルジックな外国の童話絵本みたいな仕上がり。こんなに愛らしい、大人も子供も楽しめる実写版のミュージカル映画は、ひょっとしたら半世紀近く作られていないのでは?とにかく「オズの魔法使い」のようにずっと残る作品かと。
そして、他の実力派で個性的なキャスト陣も素晴らしいが、なんといっても主演のシャラメ君自身の魅力と高い演技力が、ウォンカ青年の純真なキャラクターと合わさって、この映画を大きく引き立てているのは間違いない。
彼の大きな瞳に映る夢や希望、そして失意や哀しみ…ウォンカ青年は母を訪ねて三千里だったんだなぁともらい泣きしてしまったし、母の遺したメッセージもものすごく泣けるし、自分も辛い境遇なのにウォンカに親切にしてくれたヌードルちゃんが母親に会えた時も泣いてしまうし、偉そうにしてたウンパルンパの弱音にも泣いてしまうし、終わってとっても美しい映画だったなあ、とまた泣いてしまった。とにかく今年の心の汚れはすっかり落ちたと思う。猛烈にチョコレートも食べたくなったけど。笑
お正月中にまた観に行きたいな。
追記)安心して子供にも見せられる映画なので、ジョニデ版のようなカルト味は0%です。物語の前半は夢夢しくおっとりとした展開ですが、後半部分はダイハード並みに(言い過ぎですw)盛り上がっていくので、そのおつもりで!