劇場公開日 2023年12月8日

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「意外なほどに本格ミュージカル♪」ウォンカとチョコレート工場のはじまり じゅんぢさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0意外なほどに本格ミュージカル♪

2023年12月10日
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正直、前作はティム・バートンにしては少々ガッカリだったけど、映画はヒット。
この続編は前日譚であり若きウォンカを描いているが、内容は1971年製作の日本未公開作品「夢のチョコレート工場」を受け継ぐもの。もしティム・バートンとジョニー・デップが続投していたら観に行ってなかったと思う。
今回楽しみだったのは「パディントン」のポール・キングが監督、そして主演はティモシー・シャラメ。それに加えてMr.ビーン(笑)、ヒュー・グラント、オリビア・コールマン、サリー・ホーキンスなどなど、英国を代表する名優の演技が見られる!と、前作より楽しめる映画に成ることを期待したから。
そしてその期待は裏切られる事は無かった。
ストーリーは想像の粋を超えないものの、最近では珍しいくらいの勧善懲悪もので、それが返って新鮮さがありファミリー向けとしての安心感が心地よい。
しかしこの映画の楽しいのは何と言ってもミュージカルシーン!特にオープニングは古典的MGMミュージカルを連想させ、このシーンは何回でも観たくなるほど。
そして全編スタジオセット風の画作りで、それが別世界へ導いてくれる映画ならではのファンタジー感に溢れているおかげで、チョコーレートの魔力やちょっとご都合的な展開も、まぁまぁこれもありだなと納得できてしまう。

ただ悪人キャラが多すぎて、主人公が夢みる魅力溢れた街と言うよりは、腐敗し切ったゴッサムシティのような街に見えてしまったことが少し残念。
また恋愛要素が皆無なのは、物語上仕方ないかもですが、少し物足りなかったですね。

じゅんぢ