ドント・ウォーリー・ダーリンのレビュー・感想・評価
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だーめだ、こりゃ!なミステリーの典型
オリビア・ワイルド監督の前作、ブック・スマートは大好きな青春コメディだったんですが。こりゃアカンです。
そもそも物語りが個人的にはダメダメでした。
ここは現実世界じゃ無い。ってのは直ぐに分かります。でですよ。割とありふれた話なわけです、コレって。MATRIX以降。
一歩外に踏み出せば世界は崩壊してるのか。全ては脳内にのみで繰り広げられている仮想世界なのか。はたまた別のネタバレがあるのか。後者なら、誰がどんな目的で仮想世界を作り上げたのか。
興味津々になる訳ですが。
アレアレです。え?そんだけ?な感じです。それって、誰がどんな得するんですか?なネタバレです。目的が、さっぱり分かんねー!
フローレンス・ピューは、今回も関取ギリギリの臨界状態です。イヤ。肩周りの太さは今までで一番かも知れないw
オリビア・ワイルド、これは中途半端だったなぁ。映画としては、描写のクオリティが高く一級感はありますが、謎解き・仕掛けが詰まらないんで、もうどうしようも無いと言う。
詰まらなかった。
結構。
監督の次回作に期待!
今までレビューは投稿してなかったが、
サスペンスら初見の感想が大切な気がして自分用のメモに。
■ストーリー
1950年代のハリウッドの様な街並み。
旦那は皆同じ時間に素敵な車に乗って、仕事へ。
妻はモーニングを作り、旦那をキスで送り出した後は掃除をして、ママ友とバレエや買い物に行き、夜はパーティーと、誰もが憧れる優雅な暮らし。
ただ一つ、街の外の砂漠には行ってはならないというルールがあった。
ある日、アリスの隣に住んでいたマーガレットが子供を連れて禁じられた砂漠に行ってしまった事から、マーガレットの様子がおかしくなる。
子供は行方不明になり、マーガレットが精神的におかしくなったと皆が思っていたが、アリスも幻覚を見始め、ここ生活自体に違和感を覚え始めるー。
■考察部分
・タイトルの意味
アリスのセリフかと思っていたが、これは男性側の願望なのでは。
妻をビクトリー計画に巻き込んだ旦那達は、妻の幸せもここの生活にあると信じきっている。この計画に参加した人々は、(フランクが良く言っていた)パラノイアに悩まされ、現実の世界で上手く生きていけなかった。
だからこそ、ここの生活が正解だと信じて「心配ないわ」と言ってもらいたかった。
・アリスが見た飛行機
旦那達が毎日出社していた本部の辺りに飛行機が落ちるのを見る。ただ、バスの運転手は見ておらず、アリスにしか見えていない。これは恐らくアリスの防衛本能が見せた幻覚。無意識に本部への意識が働いたのでは。
その後、アリスは本部に触れることで意識を失う。深い催眠状態の為、目は覚まさないが、この後から幻覚や悪夢など違和感が激しくなる。
・旦那達の仕事
毎日本部に出社し、極秘で内容が一切明かされない仕事。
それは妻(現実)のお世話。ほとんどの妻達は計画に巻き込まれた為、寝たきりの状態。ジャックも現実でアリスに水を与えていたが、あれが仕事なのだろう。怖。
・バニーについて
彼女はこの生活が偽りである事が分かりつつ、生活していた。子供も失わない、というセリフが指すとおり恐らく現実世界で子供を無くした為、子供と一緒にいられるこの生活をしている。
途中までバニーが嫌な女だと思っていたが、理由を想像すると胸が苦しい、、
対象にマーガレットは恐らく子供はいなかった為、砂漠に行き行方不明になったが、子供がいなくなった事に対してはパニックを起こしていない。
・地震について
これもアリスの現実世界で起きているのか、と思ったがバニー達と買物中も起きてたので、システム障害・バグ的なものかと。
空っぽの卵も同じバグ的なものかと思ったが、ここはよく分からなかった。。
・フランクの妻
フランクがアリスを止められず、ドクターも死んだことにより妻に殺される。
てっきり黒幕は妻かと思ったが、その後特に何も展開がなかったので、恐らくバニーと同じく現実ではない事が分かりつつ暮らしていたが、フランクの無能に絶望したのかと。ビクトリー計画の中ではフランクは有能で皆から憧れる存在。それが崩れ落ちた瞬間だった。
・アリスのラスト
この生活が偽りと分かった上で、本部に触り目を覚ました。
ただ、ベッドに縛り付けられて隣には旦那の死体。(この中で死ぬと現実でも死ぬと言っていた為)どの位寝たきりか分からないので、体も動くのか、、
ビクトリー計画の中に戻りたくなる現実が待っていると思うと助かったのに絶望のラスト。。
説明不足な点はあるが、それでも自分もあの世界に引き込まれて楽しめた作品だった!
50年代の女性達の服や髪型は可愛い!現実の世界では、現代っぽい世界だったので、男性の理想はあの年代だったのだろうか。
目を無理やり開けて視覚を支配して、女性たちが踊る映画のループは『時計じかけのオレンジ』を思い出させる。あれで催眠的にビクトリー計画に入っていくが、現実とのギャップも引きずるものがあるし、何かエンドロールで希望の一つでも見せて欲しかった。
監督の前作『ブックスマート』から一変したユートピア・サスペンスだったが、こういう作品の方が向いてると思ったので、次回作にも期待!
フレーレンス・ピューの戸惑い、困惑に陥る表情は、
本作でもとても魅力的だった。
まとめると、フローレンス・ピューが『時計じかけのオレンジ』状態だったが『ミッドサマー』から抜け出したような作品だった。
死体の少ない60'sのミッドサマー
見ようと思ってた映画が時間合わなくなって代わりに飛び込んだ映画。あらま、面白いじゃないですか!
フローレンスピューやジェンマチャンが出てて嬉しい。さらにはディータのショウまでチラ見できてラッキー。
フローレンスはまた似たような仕事してますがやっぱ上手いと思う。監督は隣の奥さん役で出演もしてるオリビアワイルド、ブックスマート(面白かった!)以来の長編二作目だそうです。
あんまり書くとネタバレになるから書けないけど「フェミニズム版マトリックス」とどなたかがレビューしてましたが構造はその通りで、話の流れは「死体の少ない60'sのミッドサマー」ですww
旦那の「60'sだぜ!ハニー黙って俺について来い」って言う世界観からの脱出劇で、アメリカ人ダメオタの理想はそこなのか?!と言う突っ込みも有りですが最近の日本も昭和懐古思考あるんで、なんとなく膝ポンです。
SF的要素もかなり有るんですが、女性監督でフェミニズムがメインテーマだと思うんでそこはあえてスルーです。そこ突っ込むとマジにマトリックスになるしね。
観終わってみるとタイトルがテーマなんだとわかるんだけど、少し損してる気もする。
クラシックカーの爆走カーチェイスはわくわくしちゃいました。エンドタイトル見たけどCGは少なかったんで実車ですね。
レビュー書き始めて200本目。
飛び込みで見た割にはかなり楽しませて頂きました。
1950年代のアメリカをユートピアとしたディストピアもの。
プロパガンダとして利用された「バックトゥザフューチャー」でもお馴染み、アメリカが最も栄光ある時代が本作の舞台。しかし本作はかの作品とは異なりかなり皮肉がきいた作品となっている。
ここで描かれるのは張りぼてのような偽りのユートピア。第二次大戦後アメリカが最も栄華を極めた時代。だがそれは裏を返せば男社会の栄華でもあった。
男は外でバリバリ仕事、女は家で家事と育児。外で働く夫を貞淑な妻が陰で支えることが当時のアメリカ社会では美徳とされた。だが、家電や自動車などアメリカが誇る基幹産業が安くて質の良いアジア製品に取って代わられ、アメリカの衰退とともに、家庭に押さえつけられてきた女性の社会進出も活発に。いまやかつて栄華を誇った男社会は見る影もない。
本作でも主人公アリスの夫ジャックは無職で、優秀な医師である妻に頭が上がらない。そんな彼が飛びついたのがビクトリー計画だった。
男が颯爽と生きる順風満帆な世界、それを貞淑な妻が陰で支える。時には夫の性欲を都合よく満たしてくれる妻の存在。まさにかつての男社会の復活を切望する男たちにとってはユートピアである。しかし、かつての男社会同様自分たちの自由意思を封じられるこの世界は女性にとってはディストピアでしかなかった。それに気づいたアリスはこの偽りの世界から脱出を試みるのだった。
男たちの愚かな願望が結局女性によって打ち砕かれてゆく様を描いた女性監督らしい皮肉がきいた作品となっている。ただ、本作のテーマ自体は面白いがサスペンスとしてはやや冗長。ディストピアものとして落ちは端から予想できるのでもう少しテンポよく見せて欲しかった。
タイトルなし(ネタバレ)
【良かった点】
終始不穏な空気感が漂い、ジョーダンピールやシャマランなどの作品を彷彿とさせるような世界感に酔いしれた。後半になるにつれて主人公の感情とともに映画の面白さも尻上がりになっていった。有害な男性性をこのようにSFテイストを交えて皮肉に描く作品は珍しくその点も面白味があった。ただその中にも女性が意思を持って男性に仕えるという描写もしっかり描く信頼感もあり、綺麗ごとにはなっていない。フローレンスピューの泣き演技はやはり最高。そしてラストのダッシュは最高にかっこいい。
【良くなかった点】
このタイプの映画で120分は若干長いと感じてしまった。90分前後でこのストーリーであったら文句なしの一本。
またも期待しすぎてしまった。。
オリビア・ワイルド長編監督作第2作目の本作。
正直、むっちゃくちゃ期待していた。
期待しまくっていたし、楽しみだった。
ただ、映画が始まってから
どれだけ待っても物語が展開しない…
いつになってもエキサイティングなシーンが
訪れない…
退屈とスリリングの割合が8:2くらいの作品だった。
もちろんメッセージ性は強く支持するし、
本当にその通りだよな、とは思うのだけど。
まず序盤の車がシンメトリーに走り出す場面
なんか変じゃなかったですか
ぎこちなさがあったというか。
本当に比較するのとかは良くないけど、
デイミアンチャゼルとかの方がよっぽど上手いよ
あと構造としては、
「トータルリコール」とか
「アンテベラム」系統だと思うのだけれど、
どうも、おもしろくなかった。
ネタが明らかになるタイミングが遅いのかな。
ラストの現実に戻る場面ももっとカタルシスを
感じそうなものなのに。
(「アンテベラム」とか素晴らしかった)
最後のカーチェイスとかクソダサかったよ、、。
なんか、チープに感じてしまったのかな。
ブラックミラーとかで出来そう……っていう。
夫婦が仮想世界で言い合いする場面とか
凄く盛り上がりそうだったのに、
なんだか中断されてしまったように見えて
(物語の都合で)
それがなんだかなあ…。
主題は「ドントウォーリーダーリン」って
そのまんまのことだと思うんだけど、
なんだか愛し合っていた二人が
女の後ろ髪を引っ張っているようで
(「プロミシングヤングウーマン」でも
主人公はこういう葛藤を与えられていたけど)
そこが引っかかったのかな……。
とにかく気分は良くなかった。
それと、あの50年代の世界も、
現実の男が求めたユートピアってことだよね
(オリビアワイルドだけが別目的でいた)
(あとジェンマチャンもか)
なんかそこに時代錯誤を感じていて、
多様性に向かっているはずなのに、
そういうものが一切ない、みたいな。
(人種に限っては、現代社会に合わせていたのか)
なんていうか、仮想世界としつつ、
当時の女性たちに重ねているのであれば、
こういう描き方にはならなかったんじゃないか
と思うのだよな。
みんなモブ過ぎてさ。
多くの女たちは催眠的なのかけられてたとして、
男はもっと一人一人が女性に対する偏見とか
持っていたり、違う未来を見ていたり
嫌な扱い方とかするはずじゃないのかな。
それを“全男性”と描くことで、
一人一人のもっと深層心理的な、
重要な問題から逃れている気がする…。
なんとなく「ラストナイトインソーホー」的な
居心地のわるさを感じた。
「ブックスマート」と全く違う!
あの映画で得たものを全く得られない!
と思い、そうか脚本家が違うのか、と
調べたが脚本家は同じだった……
果たして何故……
※追記
色々考えていたが、やはり
女が自分の力で社会進出する上で、
天秤にかけられるのが愛だという描き方が
気に食わなかったのかもしれない。
女は男に囲われて稼いでもらわなくとも
生活することは出来ますよ、だから心配しないで
これはわかる。
でも何で愛を手放すことは必須なの?
両立は無いの?
女は男の愛無しには生きられない存在なの?
この映画だと、後半思い切り、夫は悪として
描かれているけど、それだとあの夫が悪いってだけで
男性性や家父長制などとは別問題にならないか?
考えても考えても、もやもやするな、、、
鏡の国から現実へ 走れ、アリス
鏡の国のアリスから逃げろ、ぴゅー、逃げるんだ!
素敵で可愛いドレスに水着にバレエウェアに室内着、バスに乗っていた時のピューの黒ワンピースの襟ぐりの絶妙のカット(私は今でもこういうドレスが大好きだ)。それと裏腹のアリス(ピュー)の逞しさ、知性、挑戦を恐れない勇気が私を励まし力づける。カーチェイスも良かった。曼荼羅であれカレイドスコープであれシンメトリーにうなされそうだ・・・。マトリックスの強烈フェミニズム版。
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