「しっとりとした余韻を感じました◎」帰らない日曜日 るーさんの映画レビュー(感想・評価)
しっとりとした余韻を感じました◎
カズオ・イシグロさんもおススメというので、イギリスの独特の雰囲気のある映画でした。
メイドとお金持ちのご子息との合挽き。2人の兄を戦争で亡くしたポールは優しいけれどどことなく寂しそう。孤児院育ちのジェーンは、淡々と仕事をこなし、ポールとの結婚など夢の又夢。
それでもひとときの逢瀬の描写も美しかった〜◎
まだ日の差す部屋や、靴から脱がせてゆくシーン。
プチプチと、ホックを外す音もグッド。
「さよなら、ジェーン」え?、その後の鏡に一瞬映った彼の背中。
事故じゃない気がする、、、
裸のまま、お屋敷の部屋を歩くシーンも美しながら、ちょっと心配しました。誰か戻ってくるんではないかと。
2人はそれも想像しながら楽しく会話するんですが。
ジェーンの雇い主の夫婦は、とても紳士なコリン・ファースと、息子を亡くした悲しみから抜け出せない奥さまオリビア・コールマン。
彼女の言葉に泣けました。「あなたは生まれた時から何もない、それを武器にしなさい」喪失感でいっぱいの心強いアドバイス。
恋人とある日突然失うけれども、それも彼女の小説家としての源となったのだから、結果的には好きな展開でした。
1番好きなシーンは、自転車を走らせるジェーンの赤いコートの端(ボタン含む)が風ではためいて、一瞬アップになった所!素敵すぎる〜👏👏👏
あと、ちょっとした記念?に屋敷の蘭の花を、下着に入れて持ち帰り、一日の終わりにそれをつまんで出したシーン。まさかこんな日になるとは思いもせず、、、
今晩は
ご無沙汰です。
私、英国映画が(も)好きでして・・。特に、コリン・ファースは”アナザー・カントリー”(もう、女は愛さない・・)というフレーズに大学時代に名画座で観てヤラレタ、口でございます。(その代わり、直ぐ愛する人が出来て、直ぐ結婚・・。スイマセン・・。)
今作の様な、近代歴史英国映画は、意匠、衣装も含めて好きなんですねえ。ビョーキでしょうか・・。
事故の件は、私の勝手な解釈ですけれどね。るーさんも同じ観方をされたというのは、素直に嬉しいですね。では。
ちょっとした所作や何気ない、一見するとただの気まぐれかもしれないような行動に意味深な雰囲気を醸し出す。
そんな文学的な香りがとても素敵でした。
でもこういう表現がスノッブな感じがして自分には合わない、という人がいるかも、と思いました。